適材適所の会 新着活動状況

私たち適材適所の会は、「国産材の持続的活用と環境の両立」の大切さを
「木育」を通して訴えていく活動をしています。

正反対。

2009-07-31 23:07:57 | 木の話し
 「木育」から「共育」へ。


樽と桶。 今では日常生活において使用する頻度が減ったと思います。

実はこの両者。 作り方がまったくの正反対なんです。


『液体を貯めるのは樽、出し入れするのが桶』

木材は乾燥すれば収縮し、水分を吸収すれば膨張します。 樽はその性質を利用した木製の容器ですが、

桶は手桶や風呂桶のように、頻繁に水を出し入れする容器です。

この使い方の違いによって材料となる木材が正反対になります。


『樽は板目板、桶は柾目板』

樽は側板を何枚も並べて円形にして、タガをかけて絞め、底板をはめてつくります。

樽は液体を入れたままにしますから、側板は常に湿潤な状態におかれ、徐々に膨張します。

膨張するとタガが効いて側板同士が密着し、液体が漏れるのを防ぎます。

そのため 膨張率の大きな板目板が使われます。  


一方、桶の側板には変形の少ない柾目板が使われます。 木材を圧縮しながら、乾燥と湿潤を繰り返し

元のサイズより少しずつ小さくなります。




言われてみれば、漢字で一目瞭然でした。  木が反る目と書いて板目・木が正しい目と書いて柾目。

おお~。 納得です。 (小川)