a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

上の人たち

2014-03-16 03:14:47 | 東京公演


ブレヒトは、
シカゴの食肉工場とそれをとりまく状況を利用して、
資本主義の階級社会を図式化している。
簡単にいえば、
持つ者と、持たざる者。
資本家と労働者、ということだ。



そして舞台装置もまた、
そのことを意識した構造となっている。
今日はこの上にいる人たちのご紹介を。
まずは食肉業者の人たち。

モーラーの相棒ともいうべき人物クライドルには冨山小枝。
まぁ、ほんと、とにかく見て。
こんな、小枝、見たことない、って言うのを見てもらえます!!
もう、ファン必見!!
幕開けは重さんと小枝のふたり。
アンバランスなのに、バランスのとれた二人。
小さな身体を伸び伸びーと、
舞台いっぱいにはじける小枝を見たいなー。




同じく食肉業者のグレアム役には、尾崎太郎。
今回の太郎は、まぶしい!!
そう、まぶしいのだ。
見せ場ももちろんあるけど、
そうでなくても、輝いて見えちゃう。
でも、稽古場を覗くとほんと、楽しそう。




マイヤーズ役の上條珠理も、
なかなかこれまでにないキャスティング。
同じく、という桑原睦、洪美玉も食肉業者役。
脇を固める配役に、
中堅の女優陣が、勇ましく構えているのは、
実に頼もしい。
劇団という集団の強みを実感する。






そして、同じ食肉業者でも、
途中から下に落ちてしまうレノックスには篠澤寿樹。
稽古場ではブレインとして活躍。
劇団員に知性を与えてくれた。




家畜業者役には浅井純彦と小山えみ。
このコンビもアンバランスでおもしろい。
時々、“下”に降りてきたりしているところを見ると、
どうやら、“上”にしがみつくのに必死、というだけではなさそう。
心揺れる家畜業者、といったところだろうか。






業者とはまた違った立ち位置で“上”にいる仲買人には、
大多和民樹。
若手というのはもう失礼か。
着実に経験を積んできている。
まさに“上”にしがみつく人間のエゴが見え隠れする役。
適役、かなー?




そして、その“上”側の人間。
ミニスカポリスか、公安警察か。
町田聡子と清水優華が、
華麗に怪しく?! やっとります。
2人とも、妙な存在感。
これもまた経験のなせる業か、はたまたもって生まれたるものか。
ご覧になる皆さんは、ぜひ楽しんでください。




今回は、まさに劇団総力戦。
こんな感じで、出演者のみんな、紹介していこうと思うけど、
最後まで……いけるのかしらん。

初日まで、あと4日。




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


TEE東京演劇アンサンブル公演 創立60周年記念公演Ⅰ
屠畜場の聖ヨハンナ

作 ベルトルト・ブレヒト
訳 加藤衛訳
演出 小森明子
構成 庭山由佳・小森明子
音楽 かとうかなこ
装置 池田ともゆき
衣裳 稲村朋子
舞踊 明樹由佳
照明 真壁智恵子
効果 勝見友理
歌唱指導 菊池大成
舞台監督 入江龍太
宣伝美術 スズキコージ・奥秋圭
制作 太田昭

2014年
3/20(木)19:00
3/21(金)14:00
3/22(土)19:00
3/23(日)14:00
3/24(月)19:00☆
3/25(火)休演
3/26(水)19:00☆
3/27(木)19:00
3/28(金)19:00
3/29(土)14:00
3/30(日)14:00

前売(一般)=3,800円
前売(学生)=3,000円
☆=Low Price Day = 2,500円
当日=4,500円

全席自由 申込順に整理番号を発行

ブレヒトの芝居小屋(西武新宿線 武蔵関徒歩7分)  


東京演劇アンサンブル TOKYO ENGEKI ENSEMBLE
〒177-0051 東京都練馬区関町北4-35-17
TEL:03-3920-5232 FAX:03-3920-4433

作品詳細

東京演劇アンサンブル webチケット
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« キャスト変更のお知らせ | トップ | 救世軍黒麦藁隊 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿