a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

『荷』公演アンケート

2012-02-25 20:08:14 | 東京公演
公演初日を終えて、
いくつか感想が届いていますのでお知らせします。



胸がしめつけられるような思いで、あっという間に過ぎた90分でした。
涙を流してカタルシスにひたるスキさえ与えない。
何か圧倒的に心をえぐるように迫ってくるものがありました。
この舞台の時間と空間を観客として共有できたことに、心から感謝します。
すばらしい舞台でした!!
(50代・男性)

不思議な空間、入ったときからインパクトがありました。
送り、また送り返される荷物は、日韓・日朝の重い問題をシンボリックに表現していたと思います。
記憶から逃れられない、自由になれない人間の姿に、
改めて国と国の関係の難しさを感じました。
それにしても狭い舞台をすばらしく広く使った演出はすばらしいものでした。
中央の水槽(?)の使い方が秀逸でした。
(50代・男性)

日本、韓国の人々の魂のぶつかり合いを感じた。
そして、信頼と尊厳を感じた。
登場民象の演ずる動きは、魂の高みを垣間見せ心に焼き付いた。
(男性)

結局荷はどうなるのか。
どちらにせよ、それは重荷になるのだろうと思いました。
(20代・女性)

初演お疲れ様でした。
とてもシリアスで、興味深かったです。
日本人と朝鮮人、戦争、家族、愛等をいろいろ考えさせられる芝居でした。
また最終日を見させていただきます。
変化が楽しみです。
(男性)

ブレヒトの芝居小屋ならではの劇空間は、入った瞬間にこれから始まるドラマのすばらしさを予感させる。
中央の池、井戸、日本海に浮かぶ「荷」が象徴的に照りに浮かび出される。
開演前、そして――観劇後の今、涙でぐしょぐしょになった私がいる。
何だろう?? 恨? 魂?
確かにこの空間にたくさんの恨が溢れていた。
感動の先に何があるのだろうか。
開演前の予感を期待と裏切って、魂の叫びを持ち帰ることになってしまった。
遠い昔の話ではなく、今、この時にだ!
若い肉体と精神が見せてくれたものを心にしっかりたくわえて帰らなければならない。
重てえぞ、この「荷」。
(60代・男性)

私の思う「演劇らしい演劇」だった。
脚本の視点に共感すると同時に、一人一人の演技の強さ、清潔感に打たれた。
朝鮮でも上演してほしい作品だと強く思う。
見に来られてよかった。
ありがとうございました。
(50代・女性)

すごい、すごいとしか感想をかけない自分がちょっと情けない。
「私の荷物」かもしれません。
演じている皆様、どうもありがとうございました。
観ることができて良かった。
練り上げられた芝居の初日を拝見出来てよかったです。
さぞかし厳しい稽古の日々だったのでしょう。
(40代・女性)

とてもすばらしかったです。
「罪をにくんで人をにくまず」この言葉はとてもキレイゴト。
1人の人間として人を見ることの大切さを改めて知りました。
私自身、中国や朝鮮の方と仕事で一緒になることがあり、最近とても興味を持ってます。
良い作品をありがとう。
大友さんのギターやっぱりさいこー!
(無記名)

船を模した客席と舞台、真ん中に撮えた「荷」。
面白い演出だとぐらいにしか考えていなかったのが、
客席に座った時からすでに自分自身が当事者として扱われていたと観劇後理解した。
「荷」をはさんで、瓦いに「あなたの荷」と譲らない。
はじめは荷の中に何が入っているんだろうと思っていたが、
途中から中身の問題じゃない、
誰がその「荷」を引き受けるかが問題なんだと気づいていった。
確かに日本侵略戦争の責任を日本政府が頑なにとろうとしないことは知識として知っている。
それが韓国人に(被侵略国の人々に)対する日本人としての私達の「荷」としてある事は知っている。
しかし、韓国で、被侵略国の人々の中でその「荷」に今でも押しつぶされ引き裂かれている人々がいること、
それはそのために死さえも選ばねばならなかったほどの苦しさ、
自尊被壊だったことを始めて知った。
いや、知ったのではない。
その心の悲痛の本当に“一部分”を舞台を通じて体験した。
そして、知識として知ることと、
実際の体験との大きな隔たりを感じざるをえなかった。
舞台は疑似体験というが、
それでもその実際の心の苦しみをほんの一部でも自分自身の苦しみとして感じ取ることができるのが、
舞台を見る大きな意義のひとつなのだろう。
流暢な韓国語の美しい響きと民謡の暖かな平和な響き、
それと対照された、強制連行された韓国人遣の慟哭を表す音楽と舞踊。
そのコントラストが苦しみを一層強調。
後略・・・
(女性)

3月4日まで、上演中です。

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第2回日韓演劇フェスティバル参加
東京演劇アンサンブル公演 



鄭福根=作
石川樹里=訳
坂手洋二=演出

2月24日(金)19時
2月25日(土)14時/19時※
2月26日(日)14時
2月27日(月)19時★
2月28日(火)19時★
2月29日(水)14時/20時
3月 1日(木)19時※
3月 2日(金)19時※
3月 3日(土)14時
3月 4日(日)14時

※アフタートーク
2月25日(土)19時公演の後
作家・鄭福根(チョン・ボックン)×演出・坂手洋二
3月1日(木)19時公演の後
俳優・伊藤克×俳優・禹美花(ウ・ミファ)
3月2日(金)19時公演の後
俳優・原口久美子×俳優・鄭勝吉(チョン・スンギル)

入場料金
当日=4,500円
前売 一般=3,800円 学生=3,000円
★=Low Price Day=2,500円

ブレヒトの芝居小屋(西武新宿線・武蔵関駅徒歩7分)

◆スタッフ
音楽 大友良英
美術 加藤ちか
衣裳 緒方規矩子/西原梨恵
照明 竹林功
音響 島猛
振付 矢内原美邦
演出助手 赤澤ムック/志賀澤子
宣伝美術 沢野ひとし
レイアウト 奥秋圭
舞台監督 松下重人
制作 太田昭

◆キャスト

金潤植 チョン・スンギル
小野芳子 原口久美子
斉藤亮二 伊藤克
老婆 ウ・ミファ
李貞和 桑原睦
朴昌秀 大多和民樹

金仁植 本多弘典
李泳浩 尾崎太郎
崔満沫 松本暁太郎
趙 神成美忍
黄 天利早智
明玉 洪美玉
鈴木忠義 坂本勇樹
金田三郎 三木元太
森賢太郎 熊谷宏平

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