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雑感録

When I’m sixty-four(6)

「福岡の日本史」のこと
 福岡のタウン情報誌という仕事の性格上、僕は特にニューオープンの店の下見(実際に客としてその店に行って飲食する。飲食代は2人で3,000円までは会社が支給)やネタの決定、取材・原稿を担当していた(ちなみにフリーパーパーの記事は自治体発行のものなど一部を除いて全部広告で、お金を払えば載せてくれる)。しかし、いつまでも流行りの店ばかり追いかけもおれん。何か歳とってもライフワークとしてできるような仕事はないかと探していたら、あるじゃん。
 福岡は観光名所がないと、はるばる太宰府天満宮まで行っている人が多いけど(別に天満宮が悪いわけではなく、立派な神社だけど)、あるとき博多の街歩きイベントに参加したら、人魚の骨を祀る寺に日本最初の禅寺、美しい石庭があるお寺など、御供所町あたりの寺町には、はるばる太宰府まで行かなくても十分面白い名所旧跡があるのだ。しかも、後漢の光武帝から金印を賜った奴国のころから数えても、その歴史は2千年以上。歴史だけなら京都よりも奈良よりも古く、昔の海外文化はすべて博多を通して入ってきたのだ。

※写真は龍宮寺でお願いすれば見学させてくれる「人魚の骨」。昔は縁日の際にこれを浸した水を飲ませていたそう。

 地元・福岡の人が知らないだけで、博多は名所旧跡の宝庫なのだ。これに気づいた僕は「ぶらぶら福岡〜」の本を出して、続いて「オッショイ!」を共同で制作した。ほか、企業や自治体の広報誌などのフリーランスの仕事も、元寇や寺社仏閣など、“福岡の歴史は日本史に直結する”をスローガンに「福岡の日本史」をネタにしてきたのだ。
※TOPの画像は承天寺方丈前の「洗濤庭」。

(つづく)

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