気分がスカッとする映画でも観ようかとDVDを探すがこれというのが見つからず、以前ちょっと気になっていた『CASSHERN』を借りる。
酷評高い（？）映画だとは聞いていて、実際、支離滅裂、ハチャメチャ、間延び、まあ酷いと言われるのはその通りだったけど、最後まで早送りもせずにみてしまった。
実はキャシャーンはキャラクターと主題歌は覚えてるけど、どんな話だったかは一切覚えてない。
ひょっとすると監督もそうで、単に自分の思いをキャシャーンというキャラクターにのせたのか、あるいはキャシャーンというかっこいいキャラクターに反してお茶の間向けの内容だったのが気に食わなくて（実際にオリジナルがそういうストーリーだったのかは覚えてないが）、キャラクターに見合う壮大なテーマをのせたかったのか。あまりのメッセージ性の強さに、そんな気がした。
だからタイトルも『新造人間キャシャーン』ではなく『CASSHERN』なのかも（allcinemaで「キャシャーン」で検索しても出なかったもんな）。回顧趣味的期待をした人はガッカリしただろうな。
テーマについてはどうなんでしょう。実体験に基づかないテーマはいくら描いてもリアリティがない。ならばと非現実の設定。その描写もリアリティのなさを徹底し、何で？と思うことにも言い訳がましい辻褄合せはしない。そのへんは妙に感心してしまったが、テーマそのものの軽さ、しかもそれをわざわざ登場人物に語らせるあたり、なりきれない映画ではあった。
関係ないけど、最近読んだ本に“水に流す”ということを美徳とするのは日本人独特の感覚で、外国人には通用しないというようなことが書いてあったなあ。
なんか観るのにとても疲れてしまって、ちっともスカッとしなかった。
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