青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

青空に祈る

2016年05月18日 19時00分00秒 | 南海電鉄


(南海りんかんバス路線図@高野山駅前)

山上の宗教都市・高野山内の交通の主力である南海りんかんバス路線図。高野山自体は下界と断絶されている訳ではありませんが、地図を見るに東からの国道371号も西からの国道480号も結構な山岳部の隘路らしく、なかなか車で来るのは大変な場所なのかなと言う感じがする。一応は国道指定されていると言っても奈良県南部から和歌山県の3桁国道ってのは結構キョーレツですから…高野山自体は標高800m程度の山間地に奇跡的に開けた台地上の土地なので、あまり山深さを感じないんだけどね。

 

ケーブルから約10分のお乗り換えで高野山奥の院行きのバスが発車。山間の自動車専用道をグネグネと行くバス。高野山山内の運転が主力ですが、この先高野龍神スカイラインを通って紀州の屋根と言われる護摩壇山まで行く便もあるらしい(季節運行のようですが)。高野山内の中心部である千手院橋までは15分ほど。

 

高野山内の中心部・千手院橋交差点。国道480号西高野街道と国道371号の交点でもあります。この辺りの国道沿いにある寺院は高野山参詣者向けの「宿坊」と呼ばれる宿屋を経営しており、「宗教都市・高野山」を肌で感じられる施設として特に外国人観光客に人気が高いそうです。実際歩き回ってる人間の過半数が外国人観光客で、それもアングロサクソンっつーか白人系が多い。中国韓国人が目立たないのは、連中は大阪日本橋辺りのお買い物には興味はあっても同じアジアの国のオリエンタルなモノには興味がないって事か。


高野山は、元をただせば遣唐使として唐に行った弘法大師が持ち帰った真言密教を基に修験場として開山したものです。昨年(2015年)にめでたく開山1200年を迎えた高野山は、悠久の時を経て日本独自の仏教文化(真言宗)を育んで来ました。街道沿いのお店の看板に書かれた「般若湯」の文字、お坊さんの世界では「日本酒」の隠語ですけど、わざわざ酒の事を般若湯なんて言って正当化する辺りに日本的なホンネとタテマエが宗教観にもよく表れているというか(笑)。

 

さて、一応高野山山内に来てはみましたものの、そんなに滞在する時間がない。どこへ行こうかと思案投げ首した結果、一番メジャーな高野山の金剛峯寺に参拝することにしましょう。「高野山金剛峯寺=空海(弘法大師)」ってのは何だか山川の日本史の世界のようなテンプレ的反応ですが(笑)。朝から参拝客がたくさん来ているところからも、高野山を物見遊山するにはちょうど良い代表的な場所であるのは間違いないようです。


ただの古刹とも違う、重みのある高野山金剛峯寺の本殿。青空の下で威風堂々。折角だから中まで入って参拝して来ましたよ。何だか世の中天災が続いてザワザワしてるし、空海さんにお願いしたい事はいっぱいありますよ。拝観料500円取られますけど、スルKANの割引券使うと100円引いてくれます(笑)。なんにせよスルKAN役に立ちますねえ。中は撮影禁止の場所ばかりなんで記録する事は出来ませんけど、古くから皇室方が行幸された折に使われているせいもあり欄間の作り込みとか金箔の襖とかそれはそれは立派なもので、目の保養になります。

小一時間程度の滞在でしたが、高野山の空気を吸って気分転換。
お土産にお父さんも般若湯買っちゃおうかなあ(笑)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする