出版屋の仕事

知識も経験もコネもないのに出版社になった。おまけに、すべての業務をたった一人でこなす私。汗と涙と苦笑いの細腕苦労記。

初めての経理

2005年03月08日 | 出版経理
個人の確定申告、会社の決算説明会と、やたら税務署近辺に用があるこの頃です。

私は2冊目を出した頃までの約半年、よくわからんので返本の束と一緒についてくる伝票をほうってあった。まとめてはあったけど、ずっと手付かずの状態。

ある日、法人会から来たその年の決算説明会のハガキを見て、いや~な気分になった。ゆっくり首を回して伝票の束を見る。ゲッ、これどうしよう・・・ やばい~。

考えてみたら、返本伝票だけじゃなくて納品伝票もある。おまけに出版は「製造業」だという。それまでのサービス業じゃ関係なかったけど、棚卸とかもしなきゃいけないような気がする。

実は、私は会社の経理を自分でしてます。起業の頃ひまだったので、伝票くらい切れなきゃと思って経理の勉強を始めて、そのままずっとやってる。

前にも書いたんですが、私はとてもノリやすい性格。どうせならと会計士の資格本から始め、税理士の資格本、簿記1級、2級と挫折を繰り返した。普通だんだん上級に上がってくんだけど、私はだいたい逆。よく言えば志は高いんですが、挫折も早い。でも、最終的に簿記2級くらいはわかるようになって、そのままやってる。商業簿記だけの知識でも、サービス業ならなんとかなるもんです。

ついでに「誰でもできる決算」「すぐわかる確定申告」みたいな本だけを頼りに、決算と申告と納税までひとりでやる。税理士もいない。

で、困ったのは出版だ。こういう場合、私はまず本を探す。「出版業の経理」・・・探しまくってもどこにもない。他の業種とか個人レベルとか、当時流行のNPOとかの経理の本は山のようにあるのに、出版業のはない!

すごすごと会社に戻って、とりあえず半年さかのぼって最初の委託納品の伝票を書いてみる。右が売上、左は売掛かな。不安になって一般的な経理の本を読むと、委託販売には「積送品」とやらの聞いたことのない科目が出てくる。いかん。これはわからん。人を頼るしかない。

当時入ってた社長の集まりみたいなMLに、出版の経理を教えてくれる人を紹介してほしいと投稿した。いない! 代わりに税理士を紹介すると言われるが、それは嫌だ。税理士なんかに何十万も払いたくない。何とか自分でしたい。

出版社の経理をしてたおばさんでも見つかれば…と思うが、業界に知り合いはいないし、友人知人はみんなサービス業。

困り果てていたが、出版専門のセミナー会社というか協会みたいなところで、「出版経理の基礎」のコースを見つけた! 受講料は1万円。これなら許せる。決算にも間に合うので、勇んで予約した。(続く)

コメントを投稿