出版屋の仕事

知識も経験もコネもないのに出版社になった。おまけに、すべての業務をたった一人でこなす私。汗と涙と苦笑いの細腕苦労記。

新刊案内の謎

2005年03月17日 | 宣伝
FAXや書店訪問などの直接営業以外に、新刊案内なるものがあると知ったのは、3冊目を出すちょっと前だった。

こんな私でもパブというのはわかってて、2冊目のとき出来てきた本をチョロチョロ送った。出来てきたというのは、取次への本番納品の残りがうちに来るときのこと。だから「取り上げてもらえる時期&書店に置いてもらえる日数」の問題について知ったときは、ゲーッ、意味ないじゃんってなもんで、嫌になった。

で、新刊案内だ。きっかけは、日販から「日販速報」をとってくれと営業電話があったこと。出る新刊が全て載ってるという。年間2万円ちょっと。うちは地下鉄の出口から100メートルも離れてなくて、かつ最寄の書店より図書館のほうが近いので、ほんっと書店に行きづらい。それで、少しは書店行きをサボれるかと思って購読することに決めた。

最初の号が来た。ホントに新刊点数って多い! 雑誌もやたら始めたりやめたりしている。それはいいんだが、発刊日が2週間から2ヶ月先の本ばかり載っている。

こりゃ、見本納品に行ったときに端末に入れてるデータじゃないな。そう思って、日販に電話した。新刊案内は版元から送るものだという。CVSのファイルに書名とか価格とか書き込んで、メールで送るとのこと。

それならそうと、先に教えてくれよ。

それはそれで片付いた。で、足で回る書店営業が苦手&効率悪すぎなもんだから、オンライン書店への営業をすることにした。

まず大手アマゾンに行くと、面倒くさそうな「コンテンツの掲載」のページがある。言われるとおりにした。

そしたら、「本のデータがない」から載せられないと返事が来た。何事だ! 本のデータはこっちが初めて送ってるんだってば! 納得いかないので質問メールを送ると、取次の大阪屋と取引がないとダメだと言う。

頭に来たがしょうがないので、他のオンライン書店を当たる。一番親切だったのが、イーエスブックス、今の7&Yですか、あそこ。いや、親切だったのは態度だけで、「ありがとうございます。掲載します」とか何とか返事だけは来たけど、いつまでたっても載らなかった。bk1 も同じ。

チェックしていると、取次に見本納品をして2日後ぐらいに、ようやく載っていた。ってことは、あの「部決」に行かないとダメってことか? だって「予約受付中」とか書いてあるじゃないか。よくわからん。

どこかで、ブックスデータだったかマークスデータだったかを使ってると書いてあったので調べていくと、日本書籍出版協会データベースなるものにたどり着いた。メールで問い合わせると、IDとパスワードをくれた。なんだ、それならそうと言ってくれ。

で、4冊目のとき、先にそのデータベースに登録しておいた。

が! やっぱりオンライン書店には、「部決」の数日後しか載らない。おまけに、表紙画像があったりなかったり。細かいことだが、タイトルにサブタイトルがくっついちゃってるのもある。「部決」のときの担当者が、入れたとおりになってると見た。トーハンと日販で違うってことだ。

とにかく仕組がよくわからん。

それどころじゃない。bk1 からたどっていくと、図書館流通センターというところのデータだと言う。で、bk1 に載せてもらいたくて図書館流通センターに電話して「新刊案内FAX用紙」なるものを送ってもらった。するとなぜか、図書館流通センターから結構な数の注文が来た(実際は注文じゃなくて委託だった)。慌てて会社案内をよく見て、なるほど図書館か~と納得する。

喜んでいると、トーハンの図書館担当なる人から電話がかかってきて、見本納品のときにその注文も一緒に出せと言う。それはいいんだが、それを込みの部数が初回配本数になると言う。

なんか、自分で調べて取ってきた注文なのに、ごまかされた気がする。おまけに「次からは案内はこっち(図書館担当)にしてください」と言われる。こっちにしてほしいんだったら、最初に教えてくれよ。あちこちメールしまくって電話かけまくったのは何だったんだ。

どなたか、新刊案内について、私にレクチャーしてください。