小さな幸せ

小さな幸せの見つけ方感じ方の達人をめざして!

天から妖精が

2007-12-24 23:47:26 | 読書

スタンバイOK

 

あと何日で咲くかしら、サクラソウの花

 

19日の新聞各紙に、

城山三郎 亡き妻へ愛の文

と言う見出しが出ていました。

今年3月に79歳で亡くなった城山三郎さん

先立たれた奥様の面影を綴った遺稿が見つかったそうです。

一月号の「小説新潮」に掲載されます。

その翌日の読売新聞の「編集手帳」に、こんな風に取り上げられていました。

 

葉隠」は無骨な書物のようでいて、時折、思いがけない文章に出会う。

「聞書第二」の条に、「恋の至極は忍ぶ恋と見立て候」とある。

無情の恋とは、胸に秘めた片思いのことだと。

 

青春期は片思いの季節といわれるが、老いのなかで再び、その季節を知る人もいる。

伴侶に先立たれた人が天上に寄せる思慕の情もまた、呼んで届かぬ「恋の至極」に違いない。

 

今年3月、79歳で死去した作家、城山三郎さんの遺稿が見つかった。

46年間を連れ添い、7年前に68歳で亡くなった妻、容子さんの面影がつづられている。

「そうか、もう君はいないのか」。

題名が心にあいた深い空洞を伝えている。

 

「天から妖精が落ちて来た」と胸をときめかせた出会いを語り、がんと分かって、「大丈夫。おれがついている」と抱きしめた悲しみを語る。

「50億の中で ただ一人『おい』と呼べるおまえ・・・」にあてたラブレターでもあろう。

 

浜口雄幸、広田弘毅、石田礼助・・・・男の人生を原稿用紙に彫り刻んできた城山さんは、菊池寛や吉川英治、松本清張などのいわゆる”男子専科”の系譜に連なる作家とみなされてきた。

「女を書けない」と評されることもあった。

 

書けなかったのではあるまい。

無上の恋を、「恋の至極」を書く対象は城山さんにとって、この世にたった一人しかいなかったのだろう。

 

 

 

城山三郎作品、私にはどうも難しそうっていうイメージがありました。

読んだのは「素直な戦士たち」。

でも、この遺稿は読みたいと思います。

明日、本屋さん、覗いてみることにします。

来月25日に新潮社から単行本化もされるようです。

 

今日の私の小さな幸せ

 

あったかなクリスマスイブでした。

コメント (18)
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