goo blog サービス終了のお知らせ 

MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

スキャンダル成金の栄華

2016-06-20 00:07:44 | 邦楽

指原の票数“逆読み”が話題に「110342(1位をさっしーに)」 本人も「すごい」と驚き

 今年のフジテレビの『第8回AKB48選抜総選挙』は遅まきながらも上手くまとめて放送されて

いて良かったと思ったが、その後のテレビ朝日で放送された『緊急生放送!AKB総選挙延長戦』は

酷かった。結局、AKB48メンバーのドラマの番宣だから仕方がないのかもしれないが、

現場で仕切っていた弘中綾香アナウンサーはミュージックステーションのサブ司会を務めて

いるのだから、せめてカンペ無しで32位までのメンバーの名前くらいは暗記しておくべき

なのだが、総監督の名前さえ間違う有様で、何故か乃木坂46の5人のメンバーが駆り出されて、

当然のことながら生駒里奈以外は事情が分からないのだからコメントのしようがないし、

更に橋本奈々未と西野七瀬は一言も言えずに終わってしまっていて、女の子だからといって扱いが

雑になっていい訳はないし、どうやらAKB48グループに全く興味がないディレクターによって

制作された番組なのだということは分かるのだが、だったら番組後半はNHK-BSプレミアムの

『AKB48SHOW!』のように指原莉乃に仕切らせればよかったのにと思ってしまう。1位と2位に

約7万票も差がついてしまったら、もう勝てるメンバーは出てこないだろうし、アメリカ大統領

選挙やイギリスの欧州連合(EU)離脱是非を問う国民投票のように差が拮抗していた

から選挙は面白い訳で、その1位のメンバーがスキャンダル成金となると本当に渡辺麻友が指摘

するようにAKB48はピンチなのかもしれない。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高齢者の早死にを願う高齢者

2016-06-19 23:49:32 | Weblog

麻生氏「90歳で老後心配、いつまで生きてるつもりだ」

 自民党の麻生太郎副総理兼財務相の相変わらずの戯言である。「90歳になって老後が心配とか、

わけの分かんないこと言っている人がこないだテレビに出てた。オイいつまで生きてるつもりだよ

と思いながら見てました」と語り、自らの祖母が91歳まで元気だったことに言及した後、「カネは

一切息子や孫が払うものと思って、使いたい放題使ってましたけど、ばあさんになったら、ああいう

具合にやれるんだなと思いながら眺めてました」と語り、貯蓄より消費が重要として「さらに

ためてどうするんです? 金は使って回さないとどうにもならない」と言い放ったらしい。

それは91歳まで病気もせずに元気で裕福に生きられる人はいいけれど、そういう人ばかりが

生きているわけではなく、75歳になっても生活環境の違う他人に対する想像力が持てない人が

日本の経済を司っているところが景気が上向かない要因だと勘繰られても仕方がない。

 このようにとかく政治のトップに立つ人間がバカなのは、結局のところ有権者がバカなのだと

いうことはあるとしても、東京都知事に関するならば、東京は地方出身者の集まりで、最終的には

田舎に帰るのだから、都知事選挙は「ふざけ半分」で投票しているということが無いことは無い。

それにしても小物のバカは排除できても大物のバカがいまだにのうのうと生き残っている事態は

深刻で、ここにテレビという「マネーモンスター」の限界を感じる。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『マネーモンスター』

2016-06-18 00:37:57 | goo映画レビュー

原題:『Money Monster』
監督:ジョディ・フォスター
脚本:アラン・ディ・フィオーレ/ジム・カウフ/ジェイミー・リンデン
撮影:マシュー・リバティーク
出演:ジョージ・クルーニー/ジュリア・ロバーツ/ジャック・オコンネル/ドミニク・ウェスト
2016年/アメリカ

 「マネーモンスター」とは誰なのか?

 作品の性格上、詳細な言及は避けるとしても、描かれているような光景をどこかで見たような気がしてすぐさま思い出せた理由は、生中継のテレビのワイドショー番組を毎日のように「ジャック」していた東京都知事が事実上「殺され」てしまったばかりだったからで、要するにテレビ局というものは外部の「バカ」をネタに金儲けをする「マネーモンスター」であるということがラストシーンの司会者のリー・ゲイツとテレビ番組プロデューサーのパティ・フェンの顔を見合わせながらの含み笑いからも察することができるのである。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『前橋ヴィジュアル系』

2016-06-17 00:38:10 | goo映画レビュー

原作:『前橋ヴィジュアル系』
監督:大鶴義丹
脚本:一雫ライオン
撮影:倉本和人
出演:風間俊介/黄川田将也/藤田玲/杉浦太雄/加藤和樹/八代みなせ/宍戸開/吉田羊
2011年/日本

若者の切実な想いに応えない作品について

 群馬県の前橋市でヴィジュアル系のバンド「プリンシパル」を友人たちと結成して活動しているヴォーカルのタクジに限らず、リーダーでギターのジュンにしても売れないバンドの活動をしながら実家の農業の手伝いをして先の見えない将来に不安を感じており、同じような悩みを抱えている若者たちにとっては彼らがどのようにそのような現状を打開していくのかと本作を真剣に観るはずだが、驚くべきことにマーティー・フリードマンが演じる、かつて「ザ・ピッグ」というロックバンドでギタリストとして名を馳せたトーマス・ジェリー・スターダストがフランスの音楽フェス出演を依頼してきた辺りから作品自体の様子が怪しくなり、マヨコが作ったバンドのホームページを通して「プリンシパル」を知ったにも関わらず、何故かバンドの曲をCDで改めて聴いていたり、あるいは余りにも前橋をバカにした言動に我慢できずにジュンがトーマスを殴った後に、例え後に彼が詐欺師に成り下がっていたとしても誰もトーマスを助けることもなく立ち去ってしまい、最終的にはバンド活動と地元の農業の仕事は両立できるということになってしまい、実際に一年後の2011年11月頃の「プリンシパル」のライブはネット配信され、一応世界中の人々が観ることができるというストーリーの流れなのであるが、ホームページからの無料配信ならば少なくともその2、3年前から実現可能で、だからと言ってやはり売れなければバンド活動は厳しいはずで、今まで私たち観客が見せられていた、彼らが抱えていた葛藤は一体どこへ消えてしまったのか全く理解できず、本作を真面目に観ていた若者たちが気の毒になってくるのである。
 かつて大鶴義丹監督は大林宣彦監督の作品を嫌いだとテレビで発言しており、それならばそう言う本人がどれほど素晴らしい作品を撮るのかと期待して観てみたらこの有様なのである。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』

2016-06-16 00:51:07 | goo映画レビュー

原題:『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』
監督:和泉聖治
脚本:中西健二/長谷川康夫
出演:玉木宏/広瀬アリス/石田ひかり/小倉久寛/要潤/谷村美月/吉田栄作
2016年/日本

「現実」と「夢」の首長竜について

 本作は福山雅治主演の『ガリレオ』を意識しているのかと思いきや、和泉聖治が監督を務めているところを見ると、水谷豊主演の『相棒』なのかもしれないが、どうもヒットしていないようで、コンテンツは悪くないだけに個人的にはがんばってテレビドラマにしろ映画にしろ続編を制作して欲しいと願う。
 作品の性格上、ストーリーの内容については言及を避けるが、滝沢加奈子が外国人に襲われた際に、女性の力で呆気なく男性が陸橋から落ちてしまったり、辰見洋子が不注意で子供を落としたりと、どうもここら辺の演出の緩さが作品全体の緩さにつながっているように感じてしまう。
 しかしそれよりも気になるのは首長竜というテーマである。日本映画で首長竜の話といえば多少なりとも映画に詳しければ誰であれ黒沢清
監督の『リアル~完全なる首長竜の日~』(2013年)を想起するであろう。本作も首長竜にまつわる、滝沢加奈子が調査する「現実」と槙田邦彦と小坂井准一が思い描く「夢」が語られているのである。これは偶然なのか監督の意図したものなのか気になるのは恐らく私だけで誰も気にならないとは思うけれど。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『恋する惑星』

2016-06-15 22:56:40 | goo映画レビュー

原題:『Chungking Express(重慶森林)』
監督:ウォン・カーウァイ
脚本:ウォン・カーウァイ
撮影:クリストファー・ドイル/アンドリュー・ラウ
出演:金城武/ブリジット・リン/トニー・レオン/チャウ・カーリン/フェイ・ウォン
1994年/香港

「限りある物事」と「移ろいやすい気持ち」について

 本作は2つのテーマで成り立っている。金城武が演じる警官223号と金髪にサングラスの女性の1994年5月1日を巡る物語は、例えば缶詰のようにあらゆる物事には限りがあり、その日は警官223号の誕生日であると同時に女性が狙っていた相手の暗殺日でもあった。
 トニー・レオンが演じる警官663号とフェイの物語は人の気持ちは移ろいやすいというもので、スチュワーデスにフラれた警官663号に一目ぼれしたフェイが、スチュワーデスが置いていった警官663号の部屋の鍵を使って、内緒でフェイが彼の部屋に入り、少しずつ部屋の模様替えをしていく。フラれたショックを引きずっていた警官663号は当初は全く気付かずにいたのであるが、やがて石鹸が大きくなっていたり、布巾が新しくなっていたり、白いクマのぬいぐるみがトラに変わっていることに気づく。それがフェンの仕業であることを突き止めた警官663号はフェンをデートに誘うのであるが、当日になってフェンはドタキャンしてしまい、手書きの「塔乗券」を残してカリフォルニアへ行ってしまう。
 一年後、香港に戻って来たフェンが働いていた総菜屋「Midnight Express(ミッドナイト・エクスプレス)」を訪れると、そこにはレストランに改装した警官663号がいた。彼はフェンからもらった塔乗券を取り出して消えていた「行く先」を教えて欲しいと頼む。いつの間にか警官663号がフェンのことを好きになっており、更に最初の物語のテーマである「物事には限りがある」という教訓を逆転させ、一年という区切りを2人の新たな関係の始まりとして捉えようとするところに希望を感じさせるのである。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『サウスポー』

2016-06-14 23:42:28 | goo映画レビュー

原題:『Southpaw』
監督:アントワン・フークア
脚本:カート・サッター
撮影:マウロ・フィオーレ
出演:ジェイク・ギレンホール/レイチェル・マクアダムス/フォレスト・ウィテカー
2015年/アメリカ

マウスピースを用いた「比喩」について

 主人公のビリー・ホープはアウトボクシングのスタイルでライトヘビー級のチャンピオンに登りつめ、孤児院で育ったことからチャリティー・イベントに出席してスピーチをした帰りにライバルのミゲル・エスコバールの挑発に乗せられて喧嘩になり、その最中にミゲルの弟のヘクターに妻のモーリーンが銃で撃たれ2014年4月11日に33歳の若さで亡くなってしまう。残されたホープはアルコールに溺れ、娘のレイラと一緒に暮らすことが禁止されることになる。
 レイラは父親に対して信用を無くし、父親が面会しに来ても勉強のフリをしながら「dismantled(家が分解した)」「hopelessness(絶望)」という単語を並べ父親に嫌味を言う。娘の気持ちを取り戻すためにホープは一からの出直しを決意し、ティック・ウィリスの門を叩き、チャリティー・マッチを経てミゲル・エスコバールと対決することになり、「幻の左」で決着をつけるのである。
 しかし個人的に気になったことはホープが最後の試合を除いて試合中にマウスピースをしていないことである。正確に言うならば、冒頭の試合でも「HOPE」と書かれたマウスピースをしている静止画が映されているからしていたのかもしれないが、ラストの試合で真っ黒なマウスピースをはめるまで具体的に描かれていないのである。これはビリー・ホープから「HOPE」が奪われたという暗示なのかもしれないが、比喩として上手いとは思えない。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『任侠野郎』

2016-06-13 22:23:59 | goo映画レビュー

原題:『任侠野郎』
監督:徳永清孝
脚本:福田雄一
出演:蛭子能収/トリンドル玲奈/柳楽優弥/安田顕/中尾明慶/橋本マナミ/北原里英/佐藤二朗
2016年/日本

「パンツと太刀」について

 『セーラー服と機関銃』(相米慎二監督 1981年)と『昭和残侠伝 唐獅子牡丹』(佐伯清監督 1966年)を組み合わせたような作風は企画として面白みはあるものの、オリジナルを超えろとは言わないまでも明らかに迫力不足で主人公の柴田源治を演じた蛭子能収はただの「出オチ」でしかない。
 例えば、若き柴田源治を拾って面倒を見てくれていた小里組の組長が刺された現場に駆け付けた源治の後に現場に来た榊辰巳が組長を刺した犯人が正岡組の組員であると教え、怒り狂った源治が一人で正岡組に押しかけて娘の正岡時子の目の前で組長を殺してしまうのであるが、このシーンはどう考えてもおかしい。源治よりも後から来た榊辰巳が犯人を知っているはずがないからで演出が間違っていないのであるならば源治はかなり頭が悪いと思うが、残念ながらそれが笑いに結びついていない。
 蛭子能収は映画に関して一家言ある人なので、かなり期待して観に行ったのであるが、セリフは棒読みで演技に工夫も感じられずいつものように「ありのまま」で挑んだ本作は企画倒れで、これならば北原里英の方が作品に対する姿勢がよっぽど真摯だと思う。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『暗殺教室~卒業編~』

2016-06-12 00:08:46 | goo映画レビュー

原題:『暗殺教室~卒業編~』
監督:羽住英一郎
脚本:金沢達也
撮影:江崎朋生
出演:山田涼介/二宮和也/菅田将暉/山本舞香/橋本環奈/加藤清史郎/椎名桔平/桐谷美玲
2016年/日本

「殺させる」という教育スタイルについて

 本作は去年公開された『暗殺教室』の続編である。だから本来ならば『ちはやふる』(小泉徳宏監督 2016年)や『64-ロクヨン-』(瀬々敬久監督 2016年)のように連続して公開されるべきだと思う。「殺せんせー」が生徒に先生を殺すように仕向ける意図が「卒業編」でようやく明らかにされるからであるが、何故1年もブランクがあいたのか考えるならば観客の都合よりもジャニーズ事務所の都合のような気がする。
 ところでその「殺せんせー」の教育スタイルは2014年3月から一年間の雪村あぐりとの関係にまつわるものではない。ラストにおいて「殺せんせー」の遺志を継いだ潮田渚が担任するクラスに赴き、荒れた教室を牛耳っている3人の不良生徒たちに「殺すぞ!」と脅された際に明らかになる。つまり「殺すぞ!」という生徒の意志を尊重し育てるというのが「殺せんせー」の教育スタイルだったのである。
 因みに本作が「戦闘教室」ではなく「暗殺教室」というタイトルである理由は、「戦闘と暗殺はなにが違うかと言うと、戦闘においては強さの誇示は必要です。しかし、暗殺においては、一見弱そうに見えることが有利に働いたり、あるいはその『弱い』ということそのものが真逆の強さとして発揮されます。」(p.104)というような解説が『生存教室』(内田樹、光岡英稔共著 集英社新書 2016.1.20)に書かれている。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ゲーム』

2016-06-11 00:49:34 | goo映画レビュー

原題:『The Game』
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:ジョン・ブランカトー/マイケル・フェリス
撮影:ハリス・サヴィデス
出演:マイケル・ダグラス/ショーン・ペン/ジェームズ・レブホーン/デボラ・カーラ・アンガー
1997年/アメリカ

キャスティングでブレるテーマについて

 邦題の『アラバマ物語』は原題が『To Kill a Mockingbird』で、「ものまね鳥を殺すには」という意味になるのであるが、要約すると「モッキンバードは私たちを歌で楽しませてくれるだけで何も悪いことはしない」という暗示なのであり、主人公のニコラス・ヴァン・オートンが自宅にあるハーパー・リーが執筆したこの小説のハードカバーを見逃したことは気持ちに余裕がなかったとはいえ惜しいことである。
 ところで別れた妻のエリザベスに謝罪までしたのに、「ゲーム」が終わった途端にニコラスがクリスティーンに本名がクレアであることを聞きだし食事に誘うところなどは「男の性」が描かれているのか、あるいは特異な性癖を持つことで有名な「マイケル・ダグラスの性」が描かれているのかは微妙なところではあるが、逆にクレアに空港のカフェでコーヒーでも飲もうと誘われ、これは新たな「ゲーム」であると予感させるのは、BGMにルイス・キャロルの『不思議の国のアリス(Alice's Adventures in Wonderland)』をモチーフにしたジェファーソン・エアプレイン(Jefferson Airplane)の「ホワイト・ラビット(White Rabbit)」が流れるからであろう。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする