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『ザ・ライト ~エクソシストの真実~』 70点

2011-04-17 22:00:28 | goo映画レビュー

ザ・ライト ~エクソシストの真実~

2011年/アメリカ

ネタバレ

エクソシストvs.精神科医

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 この作品を‘ホラー’と定義付けてしまうと、『エクソシスト』(ウィリアム・フリードキン監督 1973年)が放つような恐怖を期待して観に来る観客をがっかりさせてしまうだろうが、かと言って『エミリー・ローズ』(スコット・デリクソン監督 2005年)のような敬虔なクリスチャンの実体験に基づいている訳でもない。むしろ主人公のマイケル・コヴァクは悪魔払い(エクソシスム)という儀式そのものを疑っている。ルーカス神父がイタリアの少女に対して行なう悪魔払いを目の当たりにして、彼女が突然英語を喋ったり、口から釘を吐いたりしても彼女が精神疾患である可能性を疑わず、精神科医に見せるようにルーカス神父に進言するくらいである。しかしやがてある少年がマイケルの父親の死を予言したことを端に、悪魔に取り付かれたようなルーカス神父を救うためにマイケルは悪魔払いを始めることになり、最終的にエクソシストになる道を選ぶ。
 恐らくこの作品の制作意図は精神疾患の患者の治癒の方法として、精神科医が科学的に執り行うべきなのか、あるいは病気を悪魔付きと見倣してエクソシストが悪魔払いとして治すべきなのかという問題提起なのだと思う。どちらにしても結局患者が治ればいいのであるが、この作品を観る限り、本気で患者を治そうと試みているのはエクソシストの方であり、科学的な精神科医はあくまでも患者に対して冷静に対処する。しかし何分にも精神科医の言動の描写がほとんど無いために比較しようがないことがこの作品を分かりにくくしていると思う。


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