MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『濡れた欲情 特出し21人』

2016-11-07 00:45:22 | goo映画レビュー

原題:『濡れた欲情 特出し21人』
監督:神代辰巳
脚本:神代辰巳/鴨田好史
撮影:姫田真佐久
出演:芹明香/片桐夕子/絵沢萠子/古川義範/外波山文明/高橋明/吉野あい/宝由加里/東八千代
1974年/日本

 「男性」と「女性」の組み合わせの悪さについて

 主人公の芳介の十八番は「怨み節」で、ストリッパーの夕子のヒモとして暮らしていたが、心斎橋で6万円が入った財布を拾ったところから「スケコマシ」として運気が変わって来る。
 芳介はメイ子という名の女性をナンパし、ラブホテルに入るのであるが、回転ベッドの上で芳介がうるさく語りかけるためにメイ子は集中できない。あるいは浅草のロック座のストリッパーの家族たちが雑魚寝しているところで、一組の夫婦が行為を始めた時に、隣で寝ていた男が語りかけてきて行為に集中できなかったり、芳介に促されてメイ子がストリップ劇場の舞台に立ってダンスをするのであるが、芳介がうるさくて踊りに集中できなかったり、しまいにはヤクザの組に入った男が劇場内で刃物騒ぎを起こすなど男女の組み合わせは思ったほど上手くいっていない。
 ところが、芳介を介して知り合った夕子とメイ子がレズビアンショーを披露したり、あるいは外波山文明が仲間と組んだ「はみだし劇場(軒下劇場?)」という路上パフォーマンスユニットで「混乱出血鬼」という演目で仁義を切る様子を披露する時は意外と上手くいくのである。
 やがてレズビアンショーで感じ過ぎて続けられなくなったメイ子は芳介と関わり合ったさゆりを誘って、今度はメイ子が主導してレズビアンショーは続き、芳介の子供を宿した夕子は「産休」に入る。この世には「男性」と「女性」と「妊婦」がおり、事実上「男性」は子作り以外には百害あって一利なしが本作で証明されることになる。
 それにしても宝7姉妹にも驚くが、東家族は何人いるのか出演者のクレジットを見ても数えきれなかったのではあるが、1974年に放送されたテレビドラマ『傷だらけの天使』の第3回「ヌードダンサーに愛の炎を」において、ロック座から宝京子、宝ナナ、宝千波、宝美津江、宝ひさえの5人が出演しており1974年当時の宝姉妹の人気の高さがうかがえる。
梶芽衣子さん『怨み節』の歌詞


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