原題:『Paddington』
監督:ポール・キング
脚本:ポール・キング/ハーミシュ・マッコール
撮影:エリック・ウィルソン
出演:ニコール・キッドマン/ヒュー・ボネヴィル/サリー・ホーキンス/ジュリー・ウォルターズ
2014年/イギリス
「テッド」後のクマが主人公の作品について
冒頭の古いフィルムによるストーリーの出だしにセンスを感じたのだが、その後のストーリー展開が上手くない。確かにパディントンを初めとするブラウン一家とミリセント・クライドとの善悪の対決は分かりやすく、ミリセントを演じたニコール・キッドマンも悪のヒロインとして魅力的だったが、よくよく考えてみるならば、父親のモンゴメリー・クライドが南米ペルーのジャングルで新種のクマを発見したということは何もパディントンをはく製にして証明する必要は無く、生きたまま父親が所属していた「地理学者組合」に連れていけばいいのであり、むしろ「地理学者組合」のメンバーたちこそが自分たちの判断ミスを隠蔽するためにパディントンを抹殺するべきなのである。
しかし実はそもそもそのような話ではなく、モンゴメリーとミリセントはたまたま親子だっただけで、本当はミリセントは剥製師(taxidermist)としてロンドン自然史博物館に珍しいクマの剥製を飾りたいだけのサイコパスなのかもしれず、それならば親子という設定が物語の理解を妨げてしまっていると思うのである。
しかしもしかしたら『テッド』(セス・マクファーレン監督 2012年)の観すぎで、クマが主人公の作品に関して筆者の感覚が麻痺している可能性は否定しない。
ところでテーマ曲として久しぶりにグウェン・ステファニー(Gwen Stefani)がファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)と組んで「シャイン(Shine)」という佳曲を歌っている。その、スコット・マッケンジー(Scott McKenzie)の「花のサンフランシスコ(San Francisco (Be Sure to Wear Flowers in Your Hair) )」のような出だしで始まる曲の和訳をしておきたい。
「Shine」 Gwen Stefani feat. Pharrell 日本語訳
私に関するある事
私はこのチームのためにここにいる
私に関係する人たちの夢を守るためならば私は何でもするつもり
もしも道に迷っている私を地球が見つけるならば
私の魂が起き上がって輝き続けることは言うまでもない
自分がクマであると想像してみて
私たちは内に閉じこもり
あなたは薄まる空気の中で消えてしまう
私は彼らが書いた行方不明のサインを見た
(何故?)彼らがどれほど心配しているのかあなたに示すためだけに
彼らは尽力する
私があのようなクマだったならば
そうすれば私は同じ気持ちを共有できるのだから
輝こう
だから私たちはパディントン駅の奇妙な新しい土地にいるけれど
この奇妙な英国であなたは手を結ぶ
あなたは選ばれた人であり
人の善意につけ込んだりしない
ブラウン家はそこであなたに会いたい
あなたは赤い帽子をトレードマークにかぶっている
あのようなクマになりたくないでしょう?
私に関するある事
私はこのチームのためにここにいる
私に関係する人たちの夢を守るためならば私は何でもするつもり
もしも道に迷っている私を地球が見つけるならば
私の魂が起き上がって輝き続けることは言うまでもない
輝こう
君が家に帰ろうとしていた時には
輝こう
君が孤独でいたくない時には
輝こう
鏡で自分自身を見て
それが君が家に戻る手立てなのだから
輝こう
君が家に帰ろうとしていた時には
輝こう
君の友だち全員が待っている家に
輝こう
鏡で自分自身を見て
それが君が家に戻る手立てなのだから
今行こう
誰もが似た者同士だけれど
君は家に戻りたいと思うだろう
まるで小さなクマが孤独でいるように
もしも彼が正しいのならば
それは知られていないのさ
君はただ輝きたいだけ
君はただ輝きたいだけ
君はただ輝きたいだけ
君はただ輝きたいだけ
Paddington - Gwen Stefani ft. Pharrell Music Video - "Shine" (2015) HD