原題:『クローバー』
監督:古澤健
脚本:浅野妙子
撮影:小宮山充
出演:武井咲/大倉忠義/永山絢斗/夏菜/上地雄輔/木南晴夏
2014年/日本
8年のブランクの大きさについて
主人公の鈴木沙耶の結婚相手が、8年前の中学時代に「駆け落ち」した相手の樋野ハルキではなく、彼女の上司の柘植暁であることが途中で分かってしまう理由は、予め原作を読んでいたからというよりも、沙耶の誕生日に関するエピソードによって暗示されていたように思う。
さすが元彼だけあってハルキは沙耶の誕生日を覚えており、誕生日の「前日」ということで18日に沙耶にメールを送り、金曜日の晩に飲みに行くのであるが、正確には沙耶の誕生日は4月20日の日曜日であり、休日だから沙耶は柘植暁に加え、友人の谷上一葉と彼女の彼氏である合田光成と一緒に中華街でダブルデートをしたのである。つまりハルキは沙耶の誕生日を4月19日と勘違いしており、8年のブランクの大きさを物語るのである。