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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ルパン三世』

2014-10-29 00:08:41 | goo映画レビュー

原題:『ルパン三世』
監督:北村龍平
脚本:水島力也
撮影:古谷巧
出演:小栗旬/玉山鉄二/綾野剛/黒木メイサ/浅野忠信/ジェリー・イェン/キム・ジュン
2014年/日本

リップシンクのズレがもたらす「リアリティー」について

 『ルパン三世』の実写化といえば、1974年の『ルパン三世 念力珍作戦』(坪島孝監督)が挙げられるのであるが、そのタイトルからも分かるように、『念力珍作戦』は端から原作を無視して制作されたのだから、本作こそが実質初の『ルパン三世』の実写化といえるだろう。
 某映画評論家が100点満点中3点としたのは「三世」にかけた捻りの無いつまらないシャレとして無視するとしても、アニメーションからの実写化作品の中では健闘している方だと思う。例えば、演出というよりも偶然によるものであろうが、登場人物が外国語を話している部分で、リップシンクがズレている時があるのだが、皮肉なことにそのズレによって作品のリアリティーを失わせ「アニメ化」することで、却って作り込んだイメージそのものに説得力を持たせているように見えるのである。意外とそのような些細な偶然で作品の価値が大きく変わったりするから映画は面白い。


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