原題:『Captain America: The Winter Soldier』
監督:アンソニー・ルッソ/ジョー・ルッソ
脚本:クリストファー・マルクス/スティーヴン・マクフィーリー
撮影:トレント・オパロック
出演:クリス・エヴァンス/スカーレット・ヨハンソン/セバスチャン・スタン/アンソニー・マッキー
2014年/アメリカ
「敵」同士の信頼関係の可能性について
組織内の「仲間」同士の信頼関係の脆弱さを問い、それはロジャースの親友だったジェームズ・"バッキー"・バーンズの出現により、「敵」同士の信頼関係の可能性を探ることにもなるのであるが、そんな本作は最初は国際平和維持組織であるシールド(S.H.I.E.L.D.)が所有する船内におけるテロリストたちとの攻防であり、やがてシールドの長官であるニック・フューリーを巡るカーチェイスを経て、クライマックスはヘリキャリアーと呼ばれる3つの航空母艦を舞台とする空中戦が展開され、バランスの良いストーリー展開が存分に楽しめる。「スパイ」や「ヒーロー」の次に「ミラクル」が描かれるという次作が待たれる。
作品の冒頭でスティーヴ・ロジャースがサム・ウィルソンを何度も左から追い抜いて走っていく動機が、サムから教えられたマーヴィン・ゲイの「トラブルマン(Trouble Man)」を書き留めるスティーヴのメモ帳によるならば『ロッキー』(ジョン・G・アヴィルドセン監督 1976年)からの影響らしいところも笑える。