原題:『The Mortal Instruments: City of Bones』
監督:ハラルド・ズワルト
脚本:ジェシカ・ポスティゴ・パケット
撮影:ガイア・ハルトリ・アンドレセン
出演:リリー・コリンズ/ジェイミー・キャンベル=バウアー/ジョナサン・リース・マイヤーズ
2013年/カナダ・ドイツ
続編の伏線でしかない作品を観る意義について
主人公のクラリー・フレイだけに見える「PANDEMONIUM(伏魔殿)」という看板を出しているクラブに入ったことから始まる物語は、一緒に店に入った幼なじみのサイモン・ルイスとの関係が詳細に描かれることはなく、人を殺している現場を目撃されてしまったジェイス・ウェイランドとの関係が本当の「血族」なのかどうか最後まではっきりさせることもなく、そもそもヴァレンタイン・モーゲンステーンが聖杯(Mortal Cup)を手に入れて何をしたいのかもよく分からず、クラリーの母親のジョスリンが最後まで目覚めないのであるから真実が何なのか全く分からず、本作の全てが次作の伏線で終わってしまっている。2作目が製作されればいいのであるが、頓挫してしまうのであるならば、リリー・コリンズが醸し出す雰囲気だけは楽しめるが、それ以外は観る価値が無い作品と断定せざるを得ない。