幸せへのキセキ
2012年/アメリカ
「Whatever」と「Why not」
総合 60点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
主人公のイギリス人コラムニストで突撃レポーターでもあるベンジャミン・ミーは、半年前に妻を亡くし、上司との諍いから仕事を辞めてしまい、14歳の息子のディラン・ミーが通っている学校で息子が描いた奇妙な絵を見せられたのを機に、7歳になる娘のロージー・ミーとともに閉鎖中の動物園付きの家を購入して、新たな人生をスタートさせる。
見知らぬ土地で素人がいきなり動物園の経営を始めるのであるから、次々とトラブルが発生するのであるが、ここではあまり語られることのない2つの言葉に注目してみたい。
ベンジャミンが嫌悪していたディランの口癖は「どうでもいい(Whatever)」だったが、やがてこの言葉はベンジャミンの兄で、弟の動物園経営に反対していたダンカン・ミーが動物園の設営に加わるようになった際に発する「どうでもいいじゃないか(Whatever)」により、言葉の意味を好転させるのであるが、もう一つの重要な言葉の出自が曖昧である。
ラストシーンにおいてベンジャミンは2人の子供たちと、亡き妻のキャサリンと初めて出会ったカフェを訪れる際に、おかしなことが起こるのであるが、それが亡き妻の出現だと野暮なことを言うつもりはない。ベンジャミンは偶然通りかかったカフェのガラス越しにキャサリンを見て一目惚れしてしまい、カフェに入るなり「すいません」とキャサリンに声をかけた後に、「どうしてあなたのような素敵な女性が、僕のような男と言葉を交わしてくれるのですか?」という趣旨の質問をするのであるが、これは初対面の人に対して最初にする質問としては、まだ十分に会話をしていない以上不自然なものである。もちろん、この質問に対するキャサリンの「どうしてしてはいけないの?(Why not?)」という答えが、ローズムーア動物公園の飼育員のリーダーであるケリー・フォスターの「どうして動物園を経営することにしたの?」という質問に対するベンジャミンの答え「どうしてしてはいけないの?(Why not?)」と通じることで、いずれもベンジャミンの人生が開けるきっかけとなるのであるのだが、ベンジャミンのキャサリンに対する問いかけの不自然さは否めず、そのような脚本の熟れなさが、ディランが描いていた奇妙な絵が昇華することなく‘普通’のトラの絵に‘落ちぶれてしまう’ことと相まって、本作が本来持つはずである爽快感を殺いでしまっているように思うのである。
心斎橋事件の容疑者、先月に出所 再犯防止策に課題(朝日新聞) - goo ニュース
保険金狙いで自宅に放火したなどとする罪で服役し、出所後、定職に就かないまま、生活費
を手に入れるために昨年11月から12月にかけて、堺市の主婦と象印マホービン元副社長
を殺害し金を奪った西口宗宏と比較するならば、覚醒剤事件で逮捕され、新潟刑務所に服役
した後に満期を迎え5月24日に出所したばかりだった礒飛京三が再入所するとするならば
どうせまた覚醒剤だろうと高を括っていたらしい新潟刑務所は、とんでもない輩を心斎橋に
放り込んでくれたものだ。いくら助けを求められても死にたいと思って包丁を振り回している
男は止めようがない。皮肉にも逆にこれで死刑廃止論が活発化することになるのだろうか