「10代に語る平成史」後藤謙次
今年2019年4月30日で平成が終わる。
平成と言うと何を思い浮かべるだろうか?
やたら災害が多かった。
冷戦が終わり、テロとの戦いが始まった。
高齢化が進んだ。
貧困と格差社会が進行した。
ネットの時代が始まった。
ポケベル→携帯→スマホへと変わった。
車の音楽もカセット→MD→HD→USB接続ガジェットと変わった。
皆さんは、何を挙げるだろうか?
P2
平成の時代は1989年1月8日から始まりました。その前日の1月7日午前6寺33分、昭和天皇がご逝去されたからです。
P45
選挙制度の改正は相撲にたとえるなら、土俵の大きさやルールを変えるのと同じです。
「プラザ合意」について
P65
そこでアメリの強い要請でこの為替相場のドル高を是正するための会議は85年9月22日(日本時間23日)、ニューヨークのプラザホテルで開かれたのです。
P110
アフガニスタンの空爆では「Show the Flag」が日本を揺さぶりましたが、イラク戦争でアメリカが求めたのはさらに厳しい貢献でした。
「Boots on the Ground」
「地上部隊を送れ」という意味です。
P144
震災から7年以上たっても事故の全容はまだ解明されていません。とりわけ原子炉内に溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の全体像はほとんど分かっていないのが実情です。(誰だ?原子力が安全で安い、なんて言ってたのは。あるいは「必要悪」と言っていた人もいた。必要悪としても、リスクと犠牲、費用を考えると、割が合わない。故郷を失った人々がいるのだから)
p182
2010年のGDPの日中逆転から今や中国のGDPは約1400兆円と、約540兆円の日本とは2倍以上の差がついているのです。
最後に著者は、「ダークツーリズム」を薦めている。
足尾銅山、夕張炭鉱跡、原爆ドームなどを巡るツアーだ。
逆パワースポットなので、気合いが必要だ。
それより、行く前の「準備」「勉強」の方が大変。
【感想】
とてもよく出来てた本だ。
半藤一利さんの「昭和史」と共に、高校現代史の副読本にして頂きたい。
先日、「学習まんが日本の歴史」小学館の第22巻「平成の30年」を読んだが、内容の充実度が格段に違う。大人と子供の違いだ。
少なくとも私にとっては、「学習まんが・平成篇」はスカスカ過ぎた。
【ネット上の紹介】
消費税導入、バブル経済の終焉、選挙制度改革、冷戦構造の崩壊、テロとの戦い、自然災害…。政治ジャーナリストとして歴史の現場を目撃してきた著者が、波乱に満ちた平成の歴史をわかりやすく解説します。平成の30年間で社会はどのように変わったのでしょうか?新しい時代を生きるために必読の現代史入門です。
序 すべては平成元年から始まった
1 平成政治の主役は消費税
2 政治を激変させた選挙制度
3 バブル経済の終焉と失われた20年
4 今も続く沖縄の苦難
5 9・11が変えた日本外交
6 近くて遙かな北方領土
7 平成は自然災害の時代
8 中国の台頭と日中関係
9 振幅激しい日韓関係
10 ゴールの見えない日朝関係
自転車用に、『時計&スピードメーター』を買った。
上にスピードが出て、下に時刻が出る。
時刻の代わりに、走行時間、走行距離、消費カロリーなども出る。
私の平均速度は11.6 Km、過去最高時速は28.9 Km…あまり速度が出てないことが実証された。
CAT EYE MODEL:CC-VT235W 3,570円
普段、腕時計をしないので、自転車に時計があると、とても便利。助かる。
雪は深くなっていた。
ホッケ山1050mに登って、小女郎峠から下山した。
時間の都合で、小女郎峠から蓬莱山ピストンせず。
権現山996m
ホッケ山1050m
途中の景色、少し雪庇が出来ている
【データ】1
平バス停-アラキ峠-権現山996m-ホッケ山1050m-小女郎峠-JR蓬莱駅
【データ】2
活動時間:6時間16分
スタート9:26「平バス停」
権現山11:24-11:38
小女郎峠13:18-13:39
ゴール15:42「JR蓬莱駅」
【感想】
前回より雪が深くなっていて苦労した。
新雪でトレースもなく、人もなく、雪がちらつき視界も不良。
途中、吹きだまりに胸まで埋もれた時は、「無事下山できるのだろうか」、と不安がよぎった。
時間が足りなくて、小女郎峠からの蓬莱山往復は取りやめにした。
それでも6時間以上掛かった。
とりあえず、無事に下山できた良かった。(感謝!)
【スノウシューについて】
実は前回に懲りて、先日、スノウシューを買った。
TUBBS、23,000円。(FLEX RDG 24)
好日山荘で「コンパクトで、軽くて、リフターが付いていて、着脱の簡単なのありますか?」、と私。
「スノウシューは、どれもかさばって重いですよ、最近、リフターはどれも付いています」、と店員さん。それでも「着脱が簡単なのはこれです」、と薦めてくれたのがTUBBS。
実際装着して歩いた感じでは、思った以上に有効だった。
ワカンは既に持っているが、昔試したかぎりでは、もぐってあまり役に立たなかった。
仮に雪が腰まであるとする。(以下、一般論)
つぼ足だと腰まで行く、ワカンだと膝くらい、スノウシューだと足首からすねくらいで止まる。
(それでも、雪の状態によりもぐるし、吹き溜まりなら埋もれる)
今回スノウシューを使って、このタイムなので、もし使用しなかったら敗退したかもしれない。
とりあえず、買って良かった、と思っている。
(前夜、スノウシューが壊れる夢を見たので、よっぽど不安だったのでしょう)
一般にスノウシューの値段はピンキリで、安いのは1万以下、MSRなど4万以上する。
それに比べるとTUBBSは、お手頃と言える。
いくつか感じたところを述べる。
つま先のホルダーが狭いので、冬用登山靴は深く入らない。(こんなもの?)
かかとを締めるベルトは、自分でピンの位置を調整する必要がある。
リフターは起こすのは軽いが、戻すのは硬くて苦労する。
左右の見分け方は、靴を入れるところに足の絵が描いてあり、それで判断する。
装着は簡単で助かる。
着脱の楽さは、冬山では重要だ。(アイゼンもワンタッチタイプにしている)
履いていて、ズレたり脱げたりと言った事はなかった。今のところ問題なし。
ほぼ、すねくらいで止まって、潜っても膝までで止まった。
(場所により膝を超えたところもあったが、まぁ新雪なのでしかたない)
今回、アラキ峠でスノウシュー装着し、小女郎峠で脱いだ。
小女郎峠からの下山時は、アイゼン装着。
そのままスノウシューで降りても良かったかもしれないが、私はスノウシュー初心者。
小女郎峠からの下山口は急坂だし、狭い道もあるし、危険なトラバースもある。
履き慣れたアイゼンが無難だ。
【追加覚書】
下山時、手袋が濡れて冷たく感じたので、予備の手袋に替え、さらにオーバー手袋を着けた。
備えあれば憂いなし。
【反省点】
反省点として、オーバーズボンを着けなかったこと。
何度か膝上まで雪がきたので、濡れてしまった。
スノウシューを履いたところ
アラキ峠…スノウシューをザックにセットした状態(現場までこんな感じで背負った)
「心に吹く風」宇江佐真理
シリーズ10作目。
P235-236
「(前略)人の倖せと倖せの割合って公平に訪れるものかしら」
「さあ……」
「公平じゃないよね。五分五分なら上等ね。四分六でもまあまあ。あ、四分が倖せのほうよ。でも七三で不倖せが七分だったら、ちょっと辛いかも。それ以下だとお話にならない」
(公平であって欲しいと願うが、現実はそうじゃない……)
【著者あとがきより】
平という字で始まる年号は凶で、わが国でも平治がひとつあるだけだそうだ。平治の年号を決める時も色々、反対意見があったそうだが、お上の上層部は敢えて決行した。すると、果たして平治の乱が起きた。これにより源氏は敗北し、平氏の政権が確立する。
【ネット上の紹介】
一人息子の伊与太が、修業していた絵師の家から逃げ帰ってきた。しかし顔には大きな青痣がある。伊三次とお文が仔細を訊ねても、伊与太はだんまりを決め込むばかり。やがて奉行所で人相書きの仕事を始めるが…。親の心を知ってか知らずか、移ろう季節とともに揺り動く、若者の心。人生の転機は、いつもふいに訪れるもの。
ポンポン山に登ってきた。
今回は、昼から用事があるので、神峰山寺からの往復のみ。
早く登らなければ、という気持ちのせいか、3時間40分で往復した。
愛宕山方面…雪は少なそう
山頂
【データ】1
神峰山寺駐車場(ここから歩き)-本山寺-天狗杉-ポンポン山-天狗杉-本山寺-神峰山寺駐車場
【データ】2
活動時間:3時間40分
スタート8:28「神峰山寺駐車場」
ポンポン山10:16-10:32
ゴール12:08「神峰山寺駐車場」
活動距離:13.0Km
消費カロリー:1501kcal
高低差:666m
累積標高上り/下り:1030m/870m
「今日を刻む時計」宇江佐真理
シリーズ9作目。
物語が大きく動いた。
てけてけも登場して、魅力も増した。
内容は、実際読んでみて。
P259
「てけてけはてんけ(天気)の転じた言葉だそうなんです。呪文のようにてけてけと唱えるのは邪気を払う効果あるとか」
【著者あとがりより】
P341
「今日を刻む時計」を書き上げた辺りから、実は私に心境の変化がございました。それは何が何でも最終回を書かなくてもよいのではないかということです。
P342
私が近頃手に取るものは、田中小実昌さんや深沢七郎さんの作品です。
P344
行ける所まで行って、そこで私がお陀仏となっても、それはそれでいいではありませんか。そう思えるほど私も大人になったのです。それを踏まえて、どうぞ「今日を刻む時計」をお読みいただければ幸いに存じます。
【ネット上の紹介】
江戸の大火で住み慣れた家を失ってから十年。伊三次とお文は新たに女の子を授かっていた。ささやかな幸せをかみしめながら暮らすふたりの気がかりは、絵師の修業のために家を離れた息子の伊与太と、二十七にもなって独り身のままでいる不破龍之進の行く末。龍之進は勤めにも身が入らず、料理茶屋に入り浸っているという…。
蓬莱山1,174mに登ってきた。
ホッケ山1050m
蓬莱山1,174m
小女郎峠
途中の景色
【データ】1
平バス停-アラキ峠-権現山996m-ホッケ山1050m-小女郎峠-
蓬莱山1174m-小女郎峠-JR蓬莱駅
【データ】2
活動時間:6時間1分
スタート9:25「平バス停」
権現山10:56-11:12
小女郎峠12:13-12:28
蓬莱山12:54
小女郎峠13:31-13:33
ゴール15:26「JR蓬莱駅」
【感想】
冬山らしくなっていた。
歩くと膝まで雪が来て、いつもより1時間余分に掛かった。
権現山までも掛かったけど、それより権現山~小女郎峠の稜線歩きに手間取った。
雪が深く歩きにくいから。(スノウシューを持っている方がうらやましかった)
先週は、あまり雪がなかったが、一気に増えて驚いた。
今回、小女郎峠からの下山時にアイゼン装着。
9割くらいアイゼンなしでも大丈夫と思ったが、残り1割不安だったので、念のため装着した。
写真のザックは、年末買った新しいザックで、なかなか調子よかった。
カリマーTrail35(+5)㍑、7800円。旧モデルなので安売りだった。(元の定価:9500円)
なお、他にも小物を買って1万円を超えたので、千円引き→6800円になった。
(好日山荘ではJAF会員証提示すると、金額に応じて値引きしてくれる。1万円を超えると▲千円)
このザックの良いところは、ザックカバーを最初から備えていること。
手前にあるテルモスは、象印SJ-TG、0.8㍑、2980円
(中身はしょうが湯)
「我、言挙げす」宇江佐真理
シリーズ8作目。
今年の干支は猪なので、以下は(たまたま)それに相応しい例である。
言挙げについて
P260
「『古事記』の中間に倭建命が伊服岐山へ山の神の退治に出かける話がある。その時、倭建命は白い猪と出くわすのだ。その猪を神の使者と思い、帰り道でおまえを殺してやる、と猪に言う。それがわが国最古の言挙げの用例とされておる」
(中略)
「そうしますと、自分の意思をはっきりと言うことが言挙げになるのですね」
「その通りだ。しかし、神代の頃、言挙げは言葉の持つ呪力を働かせる行為であり、一種の呪いと解釈されておった。それで間違った言挙げをすれば、その呪いが自分に跳ね返ってくると信じられていた。倭建命が出くわした白い猪は神の使者ではなく、神そのものの化身だったのだ。間違った言挙げをした倭建命は山の神の怒りを買い、激しい氷雨を降らされた。そのために疲れ苦しみ、とうとう命を落とす羽目となったのだ」
「倭建命は死んでから白鳥になって飛び去ったのでしたね」
【注目点】
3巻目収録「竹とんぼ、ひらりと飛べ」の後日譚とも言うべき作品「暁烏」が収録されているのが注目点。出生の秘密を持つお文が、実の母と会って、名乗り出ていたら、という設定。
【ネット上の紹介】
晴れて番方若同心となった不破龍之進は、伊三次や朋輩達とともに江戸の町を奔走する。市中を騒がす奇矯な侍集団、不正を噂される隠密同心、失踪した大名家の姫君等々、自らの正義に殉じた人々の残像が、ひとつまたひとつと、龍之進の胸に刻まれてゆく。一方、お文はお座敷帰りに奇妙な辻占いと出会うが…。