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「10代に語る平成史」後藤謙次

2019年01月13日 21時34分37秒 | 読書(昭和史/平成史)


「10代に語る平成史」後藤謙次

今年2019年4月30日で平成が終わる。
平成と言うと何を思い浮かべるだろうか?
やたら災害が多かった。
冷戦が終わり、テロとの戦いが始まった。
高齢化が進んだ。
貧困と格差社会が進行した。
ネットの時代が始まった。
ポケベル→携帯→スマホへと変わった。
車の音楽もカセット→MD→HD→USB接続ガジェットと変わった。
皆さんは、何を挙げるだろうか?

P2
平成の時代は1989年1月8日から始まりました。その前日の1月7日午前6寺33分、昭和天皇がご逝去されたからです。

P45
選挙制度の改正は相撲にたとえるなら、土俵の大きさやルールを変えるのと同じです。

「プラザ合意」について
P65
そこでアメリの強い要請でこの為替相場のドル高を是正するための会議は85年9月22日(日本時間23日)、ニューヨークのプラザホテルで開かれたのです。

P110
アフガニスタンの空爆では「Show the Flag」が日本を揺さぶりましたが、イラク戦争でアメリカが求めたのはさらに厳しい貢献でした。
「Boots on the Ground」
「地上部隊を送れ」という意味です。

P144
震災から7年以上たっても事故の全容はまだ解明されていません。とりわけ原子炉内に溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の全体像はほとんど分かっていないのが実情です。(誰だ?原子力が安全で安い、なんて言ってたのは。あるいは「必要悪」と言っていた人もいた。必要悪としても、リスクと犠牲、費用を考えると、割が合わない。故郷を失った人々がいるのだから)

p182
2010年のGDPの日中逆転から今や中国のGDPは約1400兆円と、約540兆円の日本とは2倍以上の差がついているのです。

最後に著者は、「ダークツーリズム」を薦めている。
足尾銅山、夕張炭鉱跡、原爆ドームなどを巡るツアーだ。
逆パワースポットなので、気合いが必要だ。
それより、行く前の「準備」「勉強」の方が大変。

【感想】
とてもよく出来てた本だ。
半藤一利さんの「昭和史」と共に、高校現代史の副読本にして頂きたい。
先日、「学習まんが日本の歴史」小学館の第22巻「平成の30年」を読んだが、内容の充実度が格段に違う。大人と子供の違いだ。
少なくとも私にとっては、「学習まんが・平成篇」はスカスカ過ぎた。


【ネット上の紹介】
消費税導入、バブル経済の終焉、選挙制度改革、冷戦構造の崩壊、テロとの戦い、自然災害…。政治ジャーナリストとして歴史の現場を目撃してきた著者が、波乱に満ちた平成の歴史をわかりやすく解説します。平成の30年間で社会はどのように変わったのでしょうか?新しい時代を生きるために必読の現代史入門です。
序 すべては平成元年から始まった
1 平成政治の主役は消費税
2 政治を激変させた選挙制度
3 バブル経済の終焉と失われた20年
4 今も続く沖縄の苦難
5 9・11が変えた日本外交
6 近くて遙かな北方領土
7 平成は自然災害の時代
8 中国の台頭と日中関係
9 振幅激しい日韓関係
10 ゴールの見えない日朝関係