[感想:★★★☆−:ぜひ勧めたい!]
「究極の自家焙煎術」(Kindle版)
写真や図も掲載してコーヒーの焙煎について書かれている書籍は少なく貴重だ。自家焙煎のコーヒーショップが巷に溢れている現状、この店はおかしいのではないかと思うところもあちこちある。欠陥豆がごろごろ入った豆を売る、お客さん毎に店頭で数分で焙煎して売る、お客さんにこの豆はどのくらいに煎りましょうかと聞く、どの豆も煎りが強く油でギトギト・・・そういうのは普通ありえない、少し研修を受けただけでマニュアルで焙煎している下手くそなお店なんだなと分かる。
[感想:★★★★−:ぜひ勧めたい!]
「コーヒーの鬼がゆく - 吉祥寺「もか」遺聞」(中公文庫)
「コーヒーに憑かれた男たち」の続編になる。標氏が亡くなられた翌年の平成20年(2008年)10月に出版されており、標氏の他界が大きな衝撃だったに違いない。登場するのは標氏だけではなく、これらコーヒー求道者の軌跡が見事に描かれている。
この本を読んでいた頃、ある場所で標氏が焙煎した豆を見る機会があった。その機会は予期せず突然訪れたが、今お店に並べられてもおかしくないほど美しく、感動を覚え、その豆に目が釘付けになった。8年経っても油が浮くこともなく美しいのである。ラベルには、2007.4 標交紀氏焙煎 モカとあった。標氏が倒れたのは2007年4月である。