SMILEY SMILE

たましいを、
下げないように…

待つ

2004-07-17 10:43:51 | 
あなたを待っている

私の知らないあなたを

出会ったことのない何かを

卑怯かしら

臆病かしら

でも、なんだか、神聖なひかりを

そこに見るときがあるのです




おわりの、そしてはじまりのうた

2004-07-17 02:19:57 | 
「すべてのことは、もうわかってしまっているんだろうか」

渋谷

発車を待つ手すりに寄りかかって、ぼんやり

気がつけば、渋谷川を見下ろしていた

一回きりの旅へ

「我ながら馬鹿な考えだ」

代官山

無駄に広い美容室

「でも、もしそうだとしたら、僕らはどうする

 消化試合?永遠に続く暇潰し」

祐天寺

降りてゆく人たちを横目に開く本のページ

「言いすぎたジョーク?」

学芸大学から都立大学での高架から見渡す、閑静な住宅地

桃源郷?いや、まさか

「すべては出揃ってる

 あとは、それぞれから生まれて来る変奏曲

 それがいやだったら、ドレミから始めよう」

自由が丘

「ぬるま湯、ガムシロたっぷりのカフェグラッセ
 
 わかったつもりの深刻なお顔だこと」 

田園調布

地下に潜る

生まれ変わったこの駅で、古い路線に乗りかえる

「新しいものを僕らの手で!

 自己満足なんて蹴飛ばそう

 だから、一度、深く潜るんだ

 夜中に古い墓を暴くように」

沼部

さびれた駅で降りる

新幹線の下をくぐる

高速が駆け抜ける、音

「もっといろんなものを、見よう

 研ぎ澄ませ、感覚を

 見せ掛けだけのスピードや、

 積み重なっただけの情報に

 軽く挨拶だけして」
 
 多摩川の土手が見える

 僕は上る
 
 境界に広がる空間に踏み込む

 この世界に在る、実感を握りしめる

 そして、好きなうたを口ずさむ

 ~DOLPHIN SONG