SMILEY SMILE

たましいを、
下げないように…

林に雨が降る

2006-04-27 10:43:53 | 
さびしいんだよね
きっと
子供のころからひとりでいることが多かった
平気平気、
その方が楽だし
とか独り決めして
公然と
ひとりに閉じこもっていた
怖かったんだろうね
わからなったんだろうね
手のつなぎ方が
それは相変わらずで
醜態を晒す度に
あぁ、あの時と何も変わっちゃいない

ぺしゃんこになる
他人の淋しさには
敏感なくせに
自分をわかってない

淋しいのなら
淋しいと言えばいいんだ

gift

2006-04-24 04:58:08 | 
「その言葉を選ぶということは運みたいなものなんだ、だから詩を書いていて、いい言葉が並ぶと自分は運がいいと思うんだ。」

~佐藤伸治

あぁ、そうだね
詩ってそうだね
奇跡のような
神さまからのgift

かえるばあさんの死

2006-04-21 00:02:28 | 
かえるばあさんは
タバコがとてもすきでした
でも、それが災いしてか
昨夜、亡くなりました
カラカラに干からびて
ちいさくなって

とてもとても悲しくって
泣きました
みんな泣いていました
うれしそうにタバコをくゆらす
かえるばあさんを思い浮かべながら

でも、大きな口で
ぱかぱかと吸う姿まで思い起こすと
笑いが込み上げてきて
全うすることができたんだな、と素直にうなづけて
気持ちのよい涙になってゆくようでした

降りるということ

2006-04-20 23:59:46 | 
どんなにぼんやりしてても
三鷹着くと、必ず気づく
いつも降りたいと思う
でもきっと降りないんだ
降りるときは
きっと
もう決めてしまっているんだ
ふと、
とか
なにかの拍子に、
なんて信じない
決める
ということが
少しわかったような気がするんだよ


見えない敵を討て

2006-04-20 23:44:04 | 
ミケはときどき虚空にむけて
必死で猫パンチを食らわしていることがある。
いつもは、のらりくらりと暮らして居るが、
このときだけは3倍速でパンチを繰り出す。
ぼくには、彼女の相手が見えない。
ミケのやつ、またやっていやがる。
とほくそ笑んでいるのだけれども、
自分の姿もまた、これと同じことかもしれないと思ったら、
可笑しいんだか、哀しいんだか、わからなくなってきた。

写真は
闘いを終えた興奮覚めやらぬミケ(控え室にて)

葉桜と魔笛

2006-04-20 23:12:31 | 
葉桜の頃には、
かならず魔笛が聞こえる
去年もそうだったし
遡れば、胎内でも響いていたはずだ
そして今年は
昨日

僕は落っこちそうになってた
日付の変わる頃
目黒川沿いのベンチに座って
街灯に透かされた葉桜を凝視していた

すると、役目を終えた萼が狙いすましたように額に命中した

目覚めよ

というように
でも僕はこんなこともあるんだな
というふうにしか感じなかった
相変わらず
なま暖かいみどりを見つめていた
ビールをするすると流し込みながら

対岸からだろうか
帰途を急ぐ人から漏れたのだろうか
それとも
僕自身が吹いたのだろうか

口笛が
聞こえた

それは短くて軽い、なんてことはない口笛

僕はそれに
すっかりやられてしまったんだ

やられてしまったんだよ


あれは
誰の仕業だったんだろう




森の中

2006-04-12 04:46:14 | 
目が醒めると
ぼくは、雨の森にひとり、いた
ぽつりとベッドだけがある
ひんやりしているけど、肌寒くなく
密に生い茂る木々のせいか
不思議と雨は遮られている
ただ雨音だけが
いやに生々しく
まるで胎内で聞えるように心地よく響いていた

ここへ来るのは何度目だろう
希っても容易に来ることはできないのだ
忘れた頃に連れてこられる
だから
一瞬、自分がどこにいるのか
どこにつれてこられたのか
わからなくなる
しかし不安は、すぐ安堵に変わる
そしてそれも束の間
ぼくはまたもとの場所に戻っている

あの森は、どこにあるのだろう

2nd Anniversary

2006-04-11 00:42:37 | 
そんな
大層なモノではないですけれどもね。
3年目です。
最近は、気負いもなく、それがいいのか悪いのか、
ぼちぼちやってますわ。

でもね、
ちゃんと書かなくっちゃ。
書きたいことはあるんだから。

あなたの気を少しでも紛らわせることができるような
素敵な物語を・・・