夢見るハワイ。96年発表のサードアルバム『ハワイ』は、ハイラマズへ
の評価を決定づけた逸品。電子音へのより深いアプローチ、短いインス
ト・トラックが心地よくも弛まない流れを作り出す、意欲的な大作。
と、帯をそのまま写してみました。紹介文もちょっと写してみようかな。
92年結成。ビーチボーイズやエンニオモリコーネ、ヴァンダイクパーク
スらに影響を受けた冴えわたるポップセンス。そして、魅惑的で淡い電
子音、インスト、ストリングス、美しいハーモニーに彩られた・・・
とまぁ、そんな感じです。29曲、77分は、大作ですね、しかもひとつの
世界を作り出している。収録時間は、ベートーベンの交響曲に合わせた
という凝りよう。
ハワイ、というか、イメージとしての楽園という感じだろうと思う。私
にはこの作品にハワイを感じる事ができない。詩を読んでも、ハワイら
しさは微塵もない。ショーンオヘイガンの詩はちょっと難解でわからな
いところが多すぎてあまり読まないのだけれども。
「ハーモニーに取り憑かれているという点では師匠、ブライアン・ウィ
ルソンにも引けを取らないだろう。」
という解説を読んで、納得。
私は、人が創り出す、「ハーモニー」というものが好きなのだ。
ブライアン然り、エヴァンスなんて、リハーモナイズの達人。
いろんな音がなっていて、それが調和していることの恍惚感は、なんと
も例えようもない快感だ。
それを最初に感じたのは、ヘッドフォンで、フリッパーズを聴いたとき
だったかもしれない。聞こえてなかった音たちを驚きと慈しみをもって
聴き入ってたっけ。
私は、このために生きているのかも知れない。
『Hawaii』はお店でかなりよく聴く。
これを流せば、みんな幸せになれるような気がするんだ。
空間を包み込んでしまう音たちに感謝。
(ジャケを追加して再掲)