楽しい老後を求めて

高齢者の生き方を模索した日記風です

2月の景色(4)

2013-02-20 13:15:12 | Weblog

豊沢川(2)  孤独 1羽のみ。

18日俳句会があった。4名参加。少なかった。私が選んだ中から3句とり
あげる。「また雪に埋もれてしまう雪達磨」せっかく苦労して作ったのに
子供のべそかき顔と作ったママの様子が浮かぶ。「雪女町の空き家に住み
つきぬ」作者から聞くと町に空き家がふえたそうだ。侘しくて雪女がいても
おかしくなく感じられるそうだ。「スコップに日差しの重さ春の雪」雪の重さで
なく日差しの重さととらえたところが非凡である。

今日週刊朝日の仏教を歩く「最澄」を買う。最澄は法華経の誰でも仏になれる
という一乗思想を説いた人なそうだ。前に法華経を読んだことがあるが難解
だし煩雑だ。壮大なスケールの物語でインド人の想像力には驚嘆する。賢治が
信仰にいたったことは理解できなかった。そうとう深い思想のあるお経なのだ
と思った。調べてみると賢治のほかにも法華経に心酔して命を全うした人が
いた。「尾崎秀実(ほつみ)」だ。彼は戦時中スパイ容疑で逮捕されはた。私は
中学生だったと思うが大きく報道された記憶がある。彼は東大卒の新聞記者
評論家で、共産主義者で日本の軍国主義から中国を開放しようとしてゾルゲ
事件に連座して昭和19年11月死刑になった。後で獄中から妻え当てた手紙が
「愛情はふる星のごとく」として発刊された。彼は死刑を前にして獄中で読んだ
法華経講義により帰依した。天台法華の絶対の生命感を得、永遠に生きる
喜びを獲得したと妻えの手紙に打ち明けた。賢治も妹トシの死や自分の病魔
で死と対面しかねて信仰していた法華経の生死を越えた絶対の永遠の命に
触れて最後を全うしたといわれている。

 

 

 


2月の景(3)

2013-02-14 14:38:12 | Weblog

豊沢川  豊沢橋の下流。白鳥のいる風景。

今日は幾分日差しが柔らかい。午前中書斎前のリラの枝に数羽の四十雀
きて、枝をつつき啼き交わしていた。春が近づいているのだろう。
今日はバレンタインデーだ。愛のチョコレートなど勿論貰ったことはないが、
頭の中で自分を若返らせ、いろいろ想像してみるのも自由だし、他人にも
迷惑かけず、費用もかからない。許される楽しみ、いや幻想と思う。
妻と二人で、嫁から送られてきたチョコレートを良く味わって食べた。思いやりも
感じられ味覚に加わりことのほか美味しかった。俳句も「愛の日」の季語で
作ろうと思ったが、なかなか浮かばない。

昨日は一日ゲートボール仲間13人といささか遅いが新年会の名目で
「グリンホーム落合」で懇親会で楽しく過した。温泉に入りそれから宴会だ。
皆でカラオケも楽しんだ。私は今回は聞き役に徹した。

ここ二日ほど空海と密教をどんな宗教かアウトラインを調べてみた。深遠な
思想でなかなか理解に苦しんだ。生を肯定する宗派だ。本尊は釈迦でなく
大日如来だ。人間の欲望や怒り肯定し不動明王として表している。現世的
であり裸の欲望からだんだん高次の欲望に発展させていく空海の思想は
ヘーゲルの「現象学」に似ていて弁証法の論理と共通するところもあるが
やはり違う。否定の立場、消極の立場を離れ生は絶対肯定の立場に立つ
というのである。それが密教だ。ニーチェ哲学に似ているところもあるが
力による闘争志向、権力志向とは違う。密教は和の思想が根本にある。
だいたいこんな処を私なりに調べた。学者でもないし、分からない点が多々
あっても、私自身の魂の救済を求めて、なお調べてみたい。

 


2月の景(2)

2013-02-11 10:17:50 | Weblog

白鳥(2 2月3日  豊沢川

先般地元の小学校から課外授業として「詩吟」の依頼があった。昨年に
引き続いてだ。昨年の授業が評価されたらしい。承諾した。2時間だ。
私一人では荷が重いので、仲間の会員にも昨年同様参加してもらう予定だ。
4年生とのことだから、何を教えるか迷う。「昨年同様でよかったら」と返事した。
私の担当の漢詩はなにが良いか色々思案したいる。3月なので時間はある。
思案している一つに杜甫の「貧交行」がある。相手が貧乏した時の友情の
あり方を主題にした詩だ。少年に向いている思う。この詩を吟じていると胸が
痛む思い出がある。若い頃相手が不遇に陥り頼ってきたのに、冷たくつっぱね
たのだ。今になれば懺悔し反省しきりである。故人の冥福を祈るしかない。
皆で手分けをして、漢詩、短歌、俳句、新体詩を披露し、後半はなにか優しい
漢詩を吟じさせ、子供らの心に残る感動を与えるように努力したい。

 


2月の景(1)

2013-02-09 15:06:42 | Weblog

白鳥  3日 豊沢橋下流 今までこなかった。今年から来たのだろう。

先日週刊朝日の「仏教を歩く」創刊号を買った。「空海」特集だ。真言宗の
ことは全然分からない。彼はスーパーマンだったようだ。仏教を広めたのは
勿論、書、詩作、文学、そして土方の親分のような仕事もして池を掘ったり
橋を架けたりした。当市の俳句協会の会長が真言宗の僧侶だ。この前の
新年会のとき、少し仏教のことを教わった。しかし大勢の中だし酒の席だし
あまり話せなかった。機会あったら教わりたい。長男が某保険会社の松山
支社勤務の時社宅が道後温泉地内にあって近くに真言宗の石手寺があった。
私も滞在中、四国八十八箇所の札所で著名な寺なので、数回拝観した。
私の宗派の曹洞宗の寺と全然雰囲気が違うと思った記憶がある。
仏教も奥が深い。これから密教、曼陀羅のことを調べて見たい。30巻シリーズ
なのだが分かりやすいし写真が綺麗なので、今後全部そろえたい。


1月の景(6)

2013-02-03 13:01:45 | Weblog

賢治碑(6)    入り口 案内板付近

昨夜は地震があり驚いた。当地は震度3位だった。まだまだ油断出来ない。

今日の俳句(天為2月号から)

有馬朗人主宰の句(15句から5句)

はるかなる秋声に和し琵琶を弾く   草原の風に和し行く渡り鳥

夕凪や島歌の輪の幾重にも    十三夜毛のふさふさと獅子舞へり

十三夜無縁坂へと曲りけり

私の句主宰選5句)

骸骨とまがふ木の瘤秋の風   武将めき鉈の一振り南瓜割る

秋刀魚焼くかかあ天下の焜炉かな 温泉(ゆ)のけむり化粧のおそき秋の山

かたことと座敷わらしか冬館


1月の景(5)

2013-02-02 11:10:09 | Weblog

賢治碑(5)  北側 入り口の道側から写す。

毎日寒い日が続く。節分も近く幾分明るい気分だが、春が待ちどうしい。

1月はいろいろ新年会の行事があった。高齢なので体調を考えて不安もあったが
思い切って全部参加した。「グラドゴルフの会。詩吟・俳句・PCシニアーネット
などだ。今月の半ばにはゲートボールの新年会もある。参加の予定だ。あまり
ハッスルせず、しかし、しめっぽくならず、坦々と参加し、できるだけ各年齢層
の人たちと話すのが良いと考えている。体調が悪い時は不参加とする。
アルコールは好きだがあまり飲まずセーブする。心得はこんなところかな。

私のところは曹洞宗だ。したがって道元による自力の教えに接することが多い。
他力のことは分からない。興味をもち、調べてみようと思った。
だいたい南無阿弥陀仏の意味が分からない。そこで分かりやすい入門書がないか
と調べたら適当な本が見つかった。岩波文庫「南無阿弥陀仏」柳宗悦書だ。
ここ数日342ページを何回となく、読み返してみた。まだ読み返して理解に努める
つもりだが、幾分は理解できた。一番心に染みたところは「法蔵菩薩
そしてその
成仏した存在阿弥陀如来」が架空の想像上の存在でなく私達の心に棲む真実の
実在的存在で私達下品の者たちを救う尊い存在だ。そして他力も自力も目指す
ところは同じだということだ。頂上に到れば同じところなそうである。
今後も法然、親鸞、浄土三部経を調べて他力そして自力を含めた仏教を調べ
仏教による私自身の魂の救いを真摯に求めていきたい。