楽しい老後を求めて

高齢者の生き方を模索した日記風です

冬の花(2)

2009-12-31 10:22:40 | Weblog

雪椿(4) (12.16) 書斎前。文字通り雪椿となった。


一年も早く過ぎ去り大晦日を迎えた。掃除をする。煤逃げをしたい
ところだが、腰痛でままにならない。書斎に籠りパソコンを打ち煤籠り
というところだ。満智子の句に「管長は煤籠して在しけり」というのが
ある。世の男性諸君には掃除を逃げて、俳句で言う煤逃げ、煤籠りが
大分多いのではないだろうか。

今日の漢詩(客中。 一休宗純)

一休禅師(1394~1481)は京都の人。詩書また画も巧みであった。
私が子供の頃は、頓知話の一休さんとして親しんだ。
この詩は俳句の心にも通じ、好きな詩で、しばしば吟じている。
大徳寺四十八世となった。

客中(旅行中の意味)  漢詩を和訳。

吟髪霜白衰容をいかんせん 風は過ぐるも浮雲一片の蹤あり

識らず今宵何れの処にか宿せん  一声あり古寺暮楼の鐘

通訳

旅にあって、自分の髪が白く身の衰えをどうしようもない。空吹く
風すらも浮雲を残しその跡とする。定所のない私は足跡さへ残ら
ない。今夜は何処に泊ることになるだろうか。丁度その時、古びた
寺の鐘が夕暮れを告げて響いてきた。今日もまた、このまま暮れ
ゆくのだろうか。

  良いお年を。


冬の植物(11)

2009-12-30 14:52:43 | Weblog

フキノトウ (12.16) 裏の蕗畠。これ一花のみ。


今年も後僅かだが、二人暮らしなので、そんなに慌しくない。今日若干の
年越しの買い物をした。後はゆっくり休養。ここ数日来腰痛が酷く通院して
いたが29日から医院が休みだ。だから物理療法と痛み止めの静脈注射
は正月明けまで休み、痛み止めの薬だけで我慢している。だが完全でなく
あまり動かないようにしている。正岡子規の痛みの何分の一かの辛さが
理解できた気がする。その強靭な精神にただ敬服し、少しでも真似したい。

今日炬燵でヘーゲルの「精神現象学」を再読する。この本は長谷川弘訳
で発行の1998年当時画期的感動の新約として騒がれた本だ。私は大枚
4800円を叩いて早速購入し今まで何回も読んで。最近また自分の判断力
に自信が持てず迷いが大きいので、またひもどいた。今日読んだ項目は、A
意識」の1.感覚的確信ー「目の前のこれ」と「思いこみ」だ。一歩でも真理
把握に近づきたい。

 


冬の花

2009-12-24 15:43:08 | Weblog

シクラメン (12.14)玄関の脇 


22日は忙しかった。午前中は吟詠会、本年度の吟収めで会員各自
独吟を発表した。私は「秋風の歌」島崎藤村作。を吟じた。5分位は
かかったと思うが、教本を見ないで暗誦できた。

午後は静岡県にいる娘が2泊3日の予定で来たので駅に迎えに出た。

夜は俳句会。9名参加。最近としては盛会だった。私の自信句で入選
しないのが2句あった。帰ってからその理由を検討してみる。自分では
新しい句、詩情の溢れる句と思って出した。しかし一人善がりだったよう
だ。その反面軽い気持ちで出した句が多く入選し褒められた。だから
句会に出ることが必要と思う。でないと自己の句の欠点がわからずに
おわり、進歩しないでしまう。このようなことは、俳句だけの問題ではない
と思う。


冬の植物(10)

2009-12-21 13:55:32 | Weblog

雪椿(3) (12.14) 書斎前。隣は山茶花とマユミの実


雪景色だが晴れていて爽やかだ。風は強い。今庭のキャラの木に
ヒヨドリが止まった。鳥達も雪が降って餌探しに懸命な様子だ。昨日は
マユミに集団で四十雀が来ていた。冬は小鳥達を身近に見れて楽しい
シーズンだ。

最近良く夢を見るが暗い夢が多い。故人も良く出てくる。それだけ別れた
知人が多いということだろう。明るい美しい夢を見る工夫がないものかと
考えている。昔中学生の頃国語の先生から、気が狂うと天然色の夢を見る
と教えられ、カラーの夢を見て狂人になったかと心配したものだ。現代の
脳科学に言わせるとカラーの夢は活発に脳が機能している証なそうで安心
している。子規の「墨汁一滴」に夢の中で「兎が死期が近づき煩悶している
仲間に手を差し出すと、その手を吸って、愉快に眠るように死んでいく」とい
うのを見てその兎が忘れられないという文章がある。子規も病状が苦しくて、
楽に死ねたらよいとの願望があって、そんな夢を見たのではなかろうか。

明日は俳句会なので持参の10句を整理する。満足に思うのは半数だ。
あまり苦労したくないので、諦めて纏めた。作家の笹沢佐保に言わせれば
「人生は死ぬまでのひまつぶし」なそうである。あくせくせず、仲間の入選を
気にせず、気楽に作るべきか。

 


冬の景(2)

2009-12-19 09:45:33 | Weblog

同心屋敷 (12.4)

左の木は柿である。誰も住んでいないので採られずに沢山生って
いた。色合いも良く木晒しの甘柿かもと思い、恐る恐る齧ってみた。
期待に反して渋柿だった。暫し口に残って閉口した。収まってから
カメラを向けた。私が以前住んでいた屋敷と同形なので、何時来ても
懐かしい。幼い私が出てきそうな幻想を覚える。


今朝起きてみると20センチ位の積雪だ。今年一番だ。二人で除雪する。
晴れているし軽い雪なので短時間で終った。
昨日は寒いし腰痛が酷いので、ゲートボールには行かず、もっぱら冬篭り
だ。テレビ見だ。「白い巨塔」(再見)は最終回だった。良いドラマだ。主人公
の一人、財前医大教授(癌外科医のベテラン)が癌で死ぬところでラストだ。
憎まれ役だったが、哀れだった。人間存在の脆さを痛感した。
夜はボクシング観戦。4回にTKO。長谷川は努力と減量への妻の協力とが
勝因と言っていた。1ラウンドは意識して固くなったそうだ。そしてこの試合は
実力の30%しか出せなかったから、今後100%出せるように精進していき
たいとの談話であった。この謙虚な姿勢が実に良い。

老後の脳の活性化に外国語を習うのが有効なそうだが、英語は苦手だ。
だから完全な外国語とは言えないと思うが、幸い詩吟で漢詩に触れることが
多いので吟ずるのみでなく、あえて難解な詩文を選び、単語の解釈を努めて
いる。一々辞書を引く煩雑はあるが、意味が分かった喜びも大きい。中国語
の発音は挑戦しない。言語の一種である手話には参考書を買って時々挑戦
している。外国語の発音はもっと有効と思う。

健康への挑戦で長続きしているのにテレビ体操がある。毎日午前6時半から
10分間だ。これは始めてから約1年たつ。薄志弱行の私にしては良く続いて
いると思う。

 

 


冬の景(1)

2009-12-14 13:25:57 | Weblog

裏通り (12.4) 車も殆ど通らない。散歩しやすい道だ。


昨日は年賀状作り。操作を忘れ、また参考書と首っ引き。
今日は腰痛のため麻酔科でブロック注射。1回では効かないので坐薬も
貰ってくる。

新年も近づき新年の俳句も作らねばと思って歳時記をぱらぱらめくる。
新年句会もあるし句仲間の年賀状には一句添えたい。例句の中から
虚子の句を三句取り上げて私なりに鑑賞したい。

初空や大悪人虚子の頭上に

虚子は仏教にも親しんでいたに違いない。大悪人と自分を言ったのは
歎異抄にある有名な親鸞の言葉「善人なほもつて往生を遂ぐ。況んや、
悪人をや」の思想を基に言ったのだろう。自分を悪人と思い、仏に縋って
信仰により極楽往生できる。その悪人の上に救いの象徴太陽の輝く新春
の御空がある。有難いことだ。との感情を表したものと思う。

去年今年貫く棒の如きもの

虚子の句はよく得体の知れない鵺のような、のっぺらぼうのような正体不明な
感じを受けることがある言われる。この句はその最もたるものと思う。味も
そっけもない。しかし本質を鋭くついている。新年を迎えて祝う。そして昨日は
去年となる。しかし時間と万物の現象は一貫して繋がっている。人は心を新た
にするとともにこの不変の摂理をしっかり掴んでいくことが大切だ。

酒も好き餅もすきなり今朝の春

めでたい新春の朝を迎えた。家族皆でお酒を飲み、そして雑煮を食べて今年
一年のスタートを切る。健康だし酒も雑煮も美味しい。幸せなことである。
有難いことだ。 虚子は良く俳句は分かりやすくなければならない。と言った。
現代の表現で言えば難解な言葉も散見されるが、殆ど平易な表現な句である。
そこに高貴な魂と庶民性の並存が伺われる。ホトトギス紙上では中村草田男ら
の難解俳句も巻頭に選んでいるが、それは能力を総合的に判断し、且包容力
の大きなところなのだろう。


冬の植物(9)

2009-12-11 10:41:05 | Weblog

マユミの実  (再掲)  書斎前

大分少なくなったが今も実をつけている。四十雀や雀が時々啄ばんでいる。
弓を作るのに用いられたように良く撓う。今は小箱や櫛の材料に使われている
という。


昨日は快晴だったが、今日は強霜も降り日も照らず寒い。

8日は詩吟例会だった。新人の課題吟「九月十日 菅原道真」「山行 杜牧」
を中心に稽古した。
9日夜は俳句会。6名参加。私は吟行も儘ならないので、人事句を主に出句
した。どうしても主観心情が色濃くなる。わりと入選してほっとした。反面全然
選句しない人が2名いた。伝統的な俳句は四季の移り変わりの情景を詠む
のが主流だ。いろいろ事情があっても、良く観察して花鳥諷詠の客観写生を
中心にして作る事を心掛けなければと思った。
10日の昨日は午前中県立病院泌尿器科に2ヶ月ぶりの定期診察を受けに
通院した。2ヶ月前の腫瘍マーカー(PSAを結果を知らされた。気にして行った
のだが、以前の検査で6を越えていた数値が4.2に下がっていて、心配ないとの
ことで安心した。一日さわやかな気分で過すことが出来た。そして午後は室内
ゲートボールに妻と共に参加した。丁度定員の10名だった。なかなか球が
真っ直ぐ走らず、第1ゲート通過からして苦労する。しかし緊張すると血圧が上が
るので、リラックスし仲間にもそれを呼びかけて4試合プレーする。
帰宅したら丁度4時だった。前にも見たドラマ「白い巨塔」は印象に強く残った
ドラマなので、また見た。4時からの連続ドラマだ。


冬の植物(8)

2009-12-07 10:06:17 | Weblog

山茶花(赤白の八重) (12.2)書斎前

例年滅多に咲かないのだが今年は珍しく一輪咲いた。蕾は沢山
つけている。毎日なお咲けば良いなと思って見ている。
一輪でも好きな花だし、思いがけず、艶やかな妙齢の女性が訪れて
来たようで、毎日嬉しく眺めている。隣の雪椿と白い山茶花は共に
散り続けて寂しい思いをしている最中に咲いたので、嬉しさはひとしお
である。が今見たら散りかけていた。しかし、また一輪咲きそうだ。


最近は雨が多くあまり外に出られない。それに10日ほど前から左膝
が歩くと痛み出して歩行がままならない。しかし好きだから我慢して
ゲートボールは時々している。歳とると腰、肩、膝と替るがわり、痛みが
ぶり返して起こる。今度も数日前整形外科に行ったら、注射をして様子を
見ましょうと言われたのだが、なかなか良くならない。ストレッチをして、
鍛えたり、また逆に労わり休んだり、温めたり色々工夫している。笑うこと
が免疫を高めるということで、努めて心掛けているが、痛いとなかなか
笑うこともままならない。


教育テレビで朝の6時25分頃、時々文学のコーナーがある。古今の日本
文学作品を紹介している。米人のキャンベル(東大教授)と依布サラサ
(作詞家、歌手。井上陽水の娘)との対談で進行する。なかなか興味ある
番組だ。今朝も「詩本草」(柏木如亭著)を取り上げていた。
先日この番組で「オーパ」(開高健 著)を紹介していた。どうも釣に関する
作品らしい。若いとき読んだヘミングウエーの「老人と海」(スペンサー・
トレッシー主演の映画も見た)やこれも20代に読んだ英米文学の「白鯨」
の類かと思った。暫くして息子の蔵書にこの変な題名の本が有る事を思い
出して探したら、やはりあった。早速昨読み見始めた。彼が1977年ブラジル
に行きアマゾン河で釣りをした時のルポルタージュだ。写真も豊富だ。
「オーパ」とはブラジル人が感激した時の感嘆詞なそうだ。

 


冬の植物(7)

2009-12-04 08:47:39 | Weblog

冬椿(2) (12.2)書斎前。


昨日午後今年の冬初めてのゲートボールを室内でプレーした。
1勝2敗。敗因を分析して見れば、先ず第1に、作戦のまずさを反省した。
室内のボールは床を傷つけないために、短いが突起のある被質
で覆われている。古くなったのでボールごとにその摩滅程度が違うため
それぞれ異なるカーブを画いて進む場合が多い。だからプレーもまま
ならないし作戦も立てずらい。それに対処した作戦の感覚が甘かった。
選手の今まで外での力量のままに、付け球やタッチを狙わせた。それが
成功しない場合が多かった。だから今後はあまり、相手球を攻撃せず
どんどん第3ゲートや上がりポールを狙い得点を早く上げることにポイント
を置こうと思った。失敗は成功のもと。次は一歩でも前進する。


今日の俳句天為12月号より

有馬朗人主宰の句爽やか15句より

新涼や金星の今若々し

七夕や川向かうより子守唄

孫の手の爪爽やかに当りけり

月山の声に聞き入り兎菊

鮎流れ錆輝やける速さかな

私の句主宰選。同人作品

夕顔を稚児(ややこ)抱くごと運びけり

のど飴を舌でころがす夏祭

眠らずに椋鳥饒舌の大樹かな

色白くまだ余所者の案山子かな

線虫に倒され臨終きりぎりす


冬の植物(6)

2009-12-02 07:29:15 | Weblog

白い山茶花(3) (10.28)  書斎前。

次々咲くので今も咲いている。隣に赤い冬椿が咲いているので
コントラストで美しい。朝起きて最初にみる。
私の画像は下手で何時も不鮮明なことが多い。もともと不精、不器用な
性質だし、吟味して写さない。新聞にも毎週デジカメの解説が載っているが
見ない。
フリーで優れた修正ソフトのGIMPもダーンロードしているのに殆ど活用しな
い。我慢して見ていただきたい。


昨日はゲートボールの予定日だったが、一昨日の参加者で相談したのだが
都合悪い人が多く一日ずらすことにしておいた。しかし知らないで来る人も
あるかも知れないと思い午後に行ってみたら2人来ていた。そこで1時間だけ
3人で練習プレーをした。疲れて予定より早めに止めた。充分運動になった。

毎日俳句を少しづつだが作っている。使う用語では何時も苦労する。私は
文語体を使いで書いている。だから文語文法による助詞、助動詞には特に苦労
する。数年前発刊された「日本語を知らない俳人たち」という著書のあるくらいだ
から専門俳人も文法では苦労しているようだ。私は「俳句文法入門という本も
あるが、内容が煩雑だし、大分以前に読んだが忘れてしまったし、殆ど推敲
せずに作っている。仲間同志で文法の話も時々出るのでそれを参考にしている。
昔先に言葉があり、その後にそれを整理して文法が出来たのだろうが、文語
文法は、守らなければと思っている。わが結社では、口語、新仮名使いも認められ
ている。その場合はそのことを明記して投句することになっている。私が読む
専門俳人の句でも文語、口語が一句の中に混在しているのがある。それで
また独特の味合いを出しているものもあり、素人では単純にその可否を論じ
られない。なかなか難しい。