「ぶらり車イス紀行」 その293<o:p></o:p>
☆ ショートステイ体験に出掛ける<o:p></o:p>
11月末、近くの特別養護老人ホーム施設に出掛け、1泊2日<o:p></o:p>
のショートステイ体験をすることになった。将来、誰もが一度は<o:p></o:p>
お世話になるかもしれない施設である。しかし、老人ホームと聞<o:p></o:p>
いて、心のどこかに引っかかるものがあって、何かと色々理由を<o:p></o:p>
つけて拒んできたが、日頃の介護人(妻)の介護疲れが溜まり、<o:p></o:p>
それによってイライラが募り、断る理由がなくなって、勇気を出<o:p></o:p>
してショートステイ体験に挑戦することになった。<o:p></o:p>
当日の朝、昨日までに、本人管理以外のすべての持ち物に名前<o:p></o:p>
の記入を済ませ、迎えを待っていると、約束時間の10時20分<o:p></o:p>
ジャストに迎えが現れた。さすが約束通りの時間で一安心である。<o:p></o:p>
そして、迎えの車の後ろが開いてスロープが出てきた。このスロ<o:p></o:p>
ープを使い『車イスごと車に乗り込むんだなぁ』と想像している<o:p></o:p>
と、スロープから延びるロープを車イスに引っ掛けると、ロープ<o:p></o:p>
が車イスを引っ張って、車イスに座ったままスロープを上り、車<o:p></o:p>
に乗り込んだ。そのあと、走行中に車イスが動かないように固定<o:p></o:p>
し、また、安全には安全を喫して、車イスの上からシートベルト<o:p></o:p>
をして、車はスタートした。<o:p></o:p>
自宅から車で走ること10分、目的地の特別養護老人ホームに<o:p></o:p>
到着した。施設の玄関には、リハビリに通う病院で、よく見かけ<o:p></o:p>
る20歳前後の可愛くてぽっちゃりした女性が、私を出迎えてく<o:p></o:p>
れた。私は、彼女の顔を見た途端に『この人に、2日間お世話に<o:p></o:p>
なるんだなぁ』と思い、なぜか不安で胸がドキドキ、期待で胸が<o:p></o:p>
ワクワクしてきた。(これら、出迎えてくれたことも、お世話を<o:p></o:p>
してくれることも、すべて勝手な思い込みであったことが、後で<o:p></o:p>
判明する)<o:p></o:p>
そして、迎えに来てくれた車から降りると、出迎えの彼女の手<o:p></o:p>
を軽く握って『お世話になります』と挨拶をすると、早速、車イ<o:p></o:p>
スは玄関を入った。<o:p></o:p>
『さぁ、これから1泊2日のショートステイ体験が始まる』と、<o:p></o:p>
胸の高鳴りを覚えた。<o:p></o:p>
この続きは、次回をお楽しみに、……。<o:p></o:p>
たかし でした。
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