「ぶらり車イス紀行」 その292<o:p></o:p>
☆ 初冬の風物詩『赤カブのハサ干し』<o:p></o:p>
湖国の初冬の風物詩『赤カブのハサ干し』が始まった。ここは、<o:p></o:p>
滋賀県彦根市松原水泳場である。松原水泳場と言っても近隣の人<o:p></o:p>
しか知らないと思われるが、ここは、毎年、夏になると、テレビ<o:p></o:p>
で放映される鳥人間コンテストが開催される場所と言えば、ご存<o:p></o:p>
知の方も多いと思われる。<o:p></o:p>
この『赤カブのハサ干し』は、江戸時代に彦根藩の藩主が<o:p></o:p>
「地元特産の赤カブラを、丸太とわら縄で組んだ『ハサ』に掛け、<o:p></o:p>
天日干しにして、漬物にせよ」<o:p></o:p>
と、農民に奨励したことで始まったと言われる。<o:p></o:p>
『ハサ』台は、高さ約3㍍・全長約100㍍にも及ぶ大きさの<o:p></o:p>
ものが琵琶湖岸に設置され、この『ハサ』に干された赤カブラは、<o:p></o:p>
湖から吹く冷たい風にさらされ、水気を飛ばすことで甘さが凝縮<o:p></o:p>
され、美味しい漬物が出来上がる。<o:p></o:p>
『赤カブのハサ干し』は、二人一組で行われ、4~6個を一束<o:p></o:p>
にして『ハサ』に掛けてゆく。『ハサ』台は10段あり、『ハサ』<o:p></o:p>
の下の方は、カゴから取り出して順序良く並べていくだけで済む<o:p></o:p>
のだが、上の方になると、一束ずつ下から放り上げて『ハサ』の<o:p></o:p>
上に上った人がキャッチして並べていく。これが、いとも簡単に<o:p></o:p>
行われているように見えるのだが、かなりの重労働になるようで、<o:p></o:p>
週2回しか行われていない。そして、1週間ほど天日干しされて、<o:p></o:p>
水分が無くなったのを見計らって取り込み、樽に漬け込まれて、<o:p></o:p>
年明けごろから『彦根名物赤カブ漬け』として店頭で販売される。<o:p></o:p>
『赤カブのハサ干し』は、例年11月中旬から始まるが、この<o:p></o:p>
時期は、遠くシベリアから越冬のために、白鳥・カモ・ゆりかも<o:p></o:p>
めなど多くの渡り鳥が飛来して来て、羽根を休める姿が見られ、<o:p></o:p>
これを、カメラに収める人の姿も多く見られた。 <o:p></o:p>
ここで一句<o:p></o:p>
赤カブラ風にさらされ甘くなる<o:p></o:p>
人と鳥赤カブ干しに連れだって<o:p></o:p>
シベリアで赤カブツァー大流行(おおはやり)<o:p></o:p>
たかし でした。
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