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師匠  


 お笑い最大手の企業が、昨今のブームに乗って、過去最高の売上高を記録。確かに、目にしない日はないほど、お笑い番組は茶の間にあふれている▼放送作家の鶴間政行氏はこうした業界に警鐘を鳴らす。芸人は、昔なら自分のためだけでなく、「師匠に恩返しする」と頑張った。今は「自分のため」だけで、有名になると、すぐ他の道へと移ってしまう。「師匠不在」の時代――と(『人に好かれる笑いの技術』アスキー新書)▼現代社会を「師匠なき時代」と評したのは20世紀のイタリアの作家モラヴィア。人々を精神的・社会的に導く「師匠」をもたないことで、芸術は、ひどい形式主義・順応主義に陥ったと憂えた▼「師弟」が、人間にとって、どれほど掛け替えのない精神の宝であるか。池田名誉会長は、「求道の心を失い、慢心に陥れば、ただちに人間としての堕落が始まる。それを教えてくださる師匠の存在は、本当にありがたいものである」と▼三代会長の「師弟」に徹した闘争なくして、創価学会はない。多くの人が今日の発展に注目するのも、この“精神の宝”があればこそ。組織も社会も発展の鍵は、ここにある。師をもつことがいかに大切か――この点を胸に刻み、師弟の精神を貫く日々でありたい。




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地震  


 大地震はしばしば地形も変える。その猛威には人がめでる景色もひとたまりもない。入り江に多数の島を浮かべて西行や芭蕉を魅了した奥羽の景勝・象潟(きさかた)を、丘の点在する荒れ地に変えたのは1804年7月の地震だ▲夜の10時ごろの地震だから、運よくケガをまぬがれた人々が仰天したのは翌朝だったに違いない。「地勢魂をなやますに似たり」と芭蕉が記した絶景は2メートル近くも隆起して、多くの島影を映した入り江は泥で埋まっていたからである▲象潟地震はマグニチュード7程度の直下型地震だった。この規模の地震は地盤の隆起や沈降、山地の大崩壊を引き起こし、地形を変える。日本列島の各地に無数に走る活断層はいつでもそうした内陸型直下地震を起こしうるという(伊藤和明著「地震と噴火の日本史」岩波新書)▲テレビの空撮は宮城県栗原市栗駒地区の山地を巨大なスプーンでザックリえぐりとったような大規模な山崩れを映し出した。その規模、マグニチュード7.2という岩手・宮城内陸地震はいたる所で地滑りやがけ崩れを引き起こして道路を寸断、山あいの住宅を孤立させている▲美しい緑の山の穏やかな起伏を突然断ち割るようにさらけだされた赤茶けた地肌、崩落した大きな岩塊や土砂の山を見れば、その下に人はいなかったのか心が騒ぐ。現に行方不明の方が出ている個所では無事の知らせを一刻も早く聞けるよう祈る▲地震は未知の断層で起こった。だがもともと長年の活断層の活動が積み重なって生まれたのが日本列島の山という。美しい景観も実は地震の宿命と表裏一体だったのを思い起こし、不幸にも亡くなられた方に手を合わせたい。





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 鳥や爬虫(はちゅう)類、魚などは人間よりずっと豊かな色彩に満ちた世界を生きているらしい。目の中で光の波長を感じる錐体(すいたい)というセンサー細胞を人間は赤、緑、青に応じた3種類持っているが、魚などには4種類あるからだ▲霊長類以外の哺乳(ほにゅう)類にいたっては、その錐体細胞は2種しかない。爬虫類などより進化しているはずなのに、色の識別はうまくできないのだ。これはかつての爬虫類全盛の時代、哺乳類が恐竜に見つからぬ夜間に活動したためといわれる▲哺乳類の出現から恐竜絶滅までは1億5000万年以上あった。その間の闇の暮らしで色を見分ける力が退化したらしい。しかしその代わりに暗い中の視力や聴力、嗅覚(きゅうかく)、それらを駆使する脳を発達させ、次の代の覇者の力を蓄えたのだ▲いわばそんな下積み時代の哺乳類、それも日本最古級の化石が兵庫県篠山市にある約1億4000万年前の白亜紀前期の地層から見つかった。体長十数センチ程度のネズミのような小型哺乳類のあごや歯の部分3点で、現存哺乳類の祖先に近いだけに進化の解明の上からも貴重という▲発見した足立洌(きよし)さんは一昨年に同じ地層から体長20メートルといわれる草食恐竜「丹波竜」の化石を見つけている。恐竜と哺乳類の共存した生態系をうかがわせるが、素人には巨大恐竜の目を盗んで暮らしたご先祖?の苦労がさぞやとしのばれる▲霊長類が色覚を回復したのは樹上生活の必要に応じてだといわれる。だが最近は仲間の顔色を判別するためとの新説もあるそうだ。なるほど昼は周囲の顔色をうかがい、夕方にわかに元気になるわれらサラリーマンの性(さが)も、何億年もの進化の名残であったらしい。





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 青年は対話の糸口を探していた。相手は職場の壮年。親子ほどの年齢差に、何度も躊躇した。だが、勇気を振り絞り仏法対話▼壮年の口から思わぬ言葉が飛び出した。「池田先生に会ったことがある」。壮年は、20代のころ、学会員の友人から仏法の話を聞いた。「一度、学会の行事に参加してみないか」▼行ってみると、偶然にも池田名誉会長と出会う。「どこから来たの?」「僕はまだ入会していないんです」「そうですか。でもよく来てくださいましたね」。別れ際に固い握手。初対面だったが、誠実で丁寧な姿に心打たれた、と▼驚くのは、今でも壮年の心に“あの日”の思い出が鮮烈に残っていたこと。御書に「仏種は縁によって起こる」(1467ページ、通解)とある。30年以上前に結んだ縁が、本年、青年の勇気の行動と重なって、見事に結実。壮年は入会した▼名誉会長の言葉を思い出した。「私は、小さな子どもに対しても真剣勝負である。一瞬の出会いでも全力をこめる。忘れないし、ずっと題目を送り続ける」▼話の上手下手、時間の長短ではない。相手の心を揺さぶるのは、一期一会の思いで、幸福と成長を願う、その誠実さであろう。そうした出会いを積み重ねてこそ、自らも真に輝く。



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 リンゴは木から落ちる。だが、高さを何百メートル、何万メートルと、どんどん高くしていったら? 重力が働く限り落ちてくるはずだ。しかし、月は落ちてこない。

 地球が月を引っ張る力と、月が回る勢いで、どこかへ飛んでいこうとする力が釣り合っているからだ。ニュートンは、リンゴをきっかけに、地球上の物体に働く重力と、天体の間に働く引力が、同じ性質のものであることに気付いた。

 吉野源三郎は、自著『君たちはどう生きるか』(ポプラ社)で、科学者の思考をたどり、考えるヒントを明かしている。“分かり切ったこと、当たり前と考えていることを追いかけて考えていくと、もう分かり切ったことだと言っていられないことに、ぶつかる”と。
 私たちの身の回りにも、“当たり前”と思っていることが結構ある。例えば、朝、ポストに入っている本紙。手元に届くまでには、印刷する人をはじめ、販売店に運ぶ人、各戸に届ける配達員の皆さんの奮闘がある。何と多くの方々に支えられていることか――。

 日々の学会活動でもそうだ。会館を守る人や激励してくれる同志がいる。何より、励ましを贈り続けてくれる師匠の存在がある。“当たり前”を突き詰めていくと、“感謝”にたどり着く。

君たちはどう生きるか (ジュニア版 吉野源三郎全集)
吉野 源三郎
ポプラ社

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