根拠薄弱な腹囲の基準
第1に、臍の位置で腹囲を計測するのは、世界的に見ても例のないことです。
したがって、「グローバル・スタンダード」から、逸脱していること。
しかも、母集団である日本人のどの階層を、いかなる根拠で選んだのか、はなはだ疑問です。
なにしろ問題なのは、男性の腹囲を85cm以下とした母集団は、僅かに544人、女性を90㎝以下としたのは、たったの194人のサンプルを基礎にしていることです。
1億2千万人分の738人です。
次は、国民の健康を、国家が統制するような中身に驚きました。
第1は、健診の成績によって、ペナルティーを科す、としたことです。
第2には、受診の義務化と強要です。
そして、結果として「肥満は悪」「肥満の差別」「肥満に罰金」です。
メタボの原因は、必ずしも、個人の不摂生だけではありません。
働く人の労働条件や労働環境、社会的な要因を根本から見直し改善しない限り、メタボをなくすことはできません。