「できるだけ罰則重く」事故被害者遺族ら要望 「準危険運転罪」創設検討で
産経新聞 9月4日(火)22時23分配信
重大事故をめぐり新たに検討される法整備について、被害者遺族からは「できるだけ罰則の上限を重く」との要望が聞かれた。
「悪質で反社会的な運転行為をすべて、新設される法律でまかなうことができれば」
栃木県鹿沼市で昨年4月、児童6人がクレーン車にはねられ死亡した事故で、長男の大芽くん=当時(9)=を亡くした伊原高弘さん(40)はこう期待を込める。事故では宇都宮地検が運転手=当時(26)=に対し、危険運転致死罪適用も視野に捜査。だが、事故はてんかんの発作が原因で、同罪は成立しないと判断した。
高弘さんは「厳罰化」の方針に一定の評価をする一方、危険運転致死傷罪よりも軽い罰則が想定されていることについて「子供のためにできることは裁判で被告に最大限の反省をしてもらうこと。できるだけ罰則の上限を重くしてほしい。最低限、危険運転致死傷罪の条文改正にも踏み込んでほしい」と注文を付けた。
同罪の適用が見送られた例は、このほか、京都府亀岡市で4月、小学生ら10人が無職少年の運転する軽乗用車にはねられ死傷した事故などがある。
(産経新聞9月4日(火)22時23分配信より)
滝法務大臣の法制審議会への諮問内容の発言に伴い、昨日、各社の記者さんから取材がありましたが、本日5日、各社さんに掲載していただいてありました・・・(上記は産経新聞社さん配信の記事)
「準危険運転致死傷罪」がどのようなものかわからない中で、コメントを求められたわけですが、結局のところ、私としては、審議会で審議される内容が、「準危険運転致死傷罪」という、既にゴールや着地点を決めた審議だったとするならば、またしても小手先だけの法改正となり、同じ悲劇を繰り返してしまうのではないかと懸念しています。
先日(8月22日)も、署名の追加提出で、谷法務副大臣に強く要望してきた「危険運転致死傷罪の条文に踏み込んでほしい!」ということをやらなければ、「準危険運転致死傷罪」が何年の量刑の引き上げ検討になるのかわかりませんが、全国の遺族や、本事故に注目している国民に対しては、納得できるものにはならないとおもっています、
何故、悪質かつ反社会的な事故(ルールを守らない事故)を、現行法で最高刑20年を求刑できる「危険運転致死傷罪」に追加するということがそんなに難しいことなのでしょうか・・・?
何故・・・?
「準」という折衷案みたいな曖昧さが、かえって被害者遺族を苦しめる法改正にならないことを切に願います。
みなさんも真剣に考えてほしい・・・
自分のお子さんや愛する家族が、無免許運転や、てんかん無申告など、我々の事故と同様の反社会的かつ悪質な事故で愛する家族の命を奪われたとき・・・
仮に10年程度に量刑が引き上げられたところで納得できないはずです。
我々は、昨年のクレーン車事故は、「事故ではなく、殺人だと思っています」 「あの日、クレーン車で一人一人無差別に殺されていった事件だと思っています」
包丁や拳銃で無差別に殺人をしたら、無期懲役にも死刑にも問えるのに、車だと最高でも現行法では、20年の刑にしか問えない・・・
今までも、その量刑の短さに、本当にたくさんの遺族が苦しんでいる現状があるのです。
生きていれば、子供たちは、60年も70年も生きられたはずです。
もっともっと野球や、サッカーもしたかったでしょうし、
友達とも、もっともっと遊びたかったはずです。
大好きなママにもっともっと甘えたかったはずです。
将来は、恋愛もしたでしょうし、結婚もし、家庭も持ったはずです。
幸せな人生があったはずでした・・・・
鹿沼の事故も、亀岡の事故も、ルールを守っていた子供たちが、ルールを守らない大人に殺された事故です。(危険運転以外のなにものでもありません)
大臣諮問後の法改正の推移は、子供達の仲間や、全国民が見守っている重大な事故(事件)です。
審議会の方々には、突然命を奪われてしまった子供たちの
「未来」
「無念さ」
「命の重さ」を、今一度考え・・・・
我々が署名活動で訴えてきた「危険運転致死傷罪の条文改正」に踏み込んでほしいと願っています。