あの日 鹿沼児童6人クレーン車死亡事故遺族の想い - blog -

てんかん無申告で運転免許を不正取得したクレーン車の運転手により、登校中の児童6人が歩道上で轢き殺された事故【遺族ブログ】

小樽飲酒ひき逃げ、懲役22年の判決不服と控訴

2015-07-25 | 日記
小樽飲酒ひき逃げ、懲役22年の判決不服と控訴
読売新聞 7月23日(木)22時44分配信

北海道小樽市で昨年7月、海水浴帰りの女性がはねられ、3人が死亡、1人が重傷を負った飲酒ひき逃げ事件で、自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死傷)などに問われた札幌市西区、無職海津雅英被告(32)が23日、求刑通り懲役22年とした1審札幌地裁の裁判員裁判判決を不服として札幌高裁に控訴した。

 1審は、海津被告の主張を退け、「よそ見のレベルを超えた危険な運転で、酒の影響としか考えられない」と危険運転致死傷の成立を認定した。

 一人娘の原野沙耶佳さん(当時29歳)を失った父、和則さん(62)は23日、「法廷で訴えた我々の思いは届かなかったのか。責任を持って判決を受け止めてほしかった」と語った。





極めて悪質かつ反社会的な危険運転行為により、未来ある3人を命を奪い、1人に重傷を負わせた被告。
3人の命を奪っておきながら、命の重さを軽視した日本の法律によって、たったの22年の懲役しかならなかったのに、何を控訴するというのだろうか・・・

控訴するなら、過失だったという主張ではなく、「こんなにも反社会的で悪質な危険運転行為で3人の未来ある命、幸せな人生を奪い、そして1人を重体にしてしまったのに22年の懲役では軽すぎます。」と控訴してほしい。


きっと被告は、あまりにも日本の法律の量刑が軽すぎて、被告には3人の命の重さが感じられなかったのだろう。
きっと被告は、あまりにも日本の法律の量刑が軽すぎて、未だに3人の生きたくても生きられなかった人生を自分に置き換え、想像することができないのだろう。


僕も、4年前に、わが子の命を奪われてからいろんな本を読んだりしたが、同じような事故や事件の加害者の行動を知る度に、悪質な事件や事故の加害者という生き物は、死刑の判決が下されて、自分の命が ”死”に直面した時に初めて命の事を考え、後悔するのであって、そうでもない限り、「命」の重さなんて感じることも、考えることさえもしないのだとつくづく感じている。

ある犯罪者が、最近「絶歌」という本を出版したニュースが話題になっていたが、彼もまた、自分の命だけが命であって、彼が奪ってしまった大切な大切な”命”の重さを未だに感じることも、考えることもできていないのであろうと思う。


人の人生、未来、命に対して、悪質事故の法律はあまりにも量刑が軽すぎる・・・
被害者や被害者遺族にとって、日本の法律はあまりにも残酷で、あまりにも無力だと感じる。








2430人しかいなかった自己申告者数が、昨年は、取り消し者数が2313人に・・・。

2015-07-20 | 日記
運転免許:病気で取り消し2.5倍に…前年同期比 警察庁
毎日新聞 2015年07月16日 12時50分

 警察庁は16日、病気などによる運転免許の取り消し・停止などの行政処分が昨年6月からの1年間で7711件あり、前年同期の約2.5倍に上ったと発表した。運転に支障を及ぼす可能性のある病状の申告を義務化した改正道交法が昨年6月に施行され、1年が経過したのを機に全国の状況を集計した。

改正法で施行された制度では、運転免許の取得・更新時に、過去5年以内に病気などで意識を失ったことがあるかなどの質問票に答えることが求められる。医師が特定の病気と判断すれば、免許が取り消されたり、停止とされたりする。

 同庁の集計では、今年5月までの1年間で質問票によって11万1489人が病状を申告し、このうち1415件が免許を取り消されるなどした。これを含めた取り消しなどの処分は計7711件で、内訳はてんかん2313件▽認知症1165件▽統合失調症1006件▽再発性失神926件−−などだった。本人や家族らによる警察への相談件数は7万744件で前年同期の約1.3倍だった。

 改正道交法は、2011年にてんかん発作で意識を失った運転者による車の暴走事故で小学生6人が死亡した栃木県鹿沼市の事故などがきっかけとなり成立した。【長谷川豊】
 
 
 

 何故、6人の子ども達は、歩道上でクレーン車に轢き殺されなければならなかったのか。
 クレーン車の運転手が社会のルールを守り、持病の自己申告さえしていてくれれば、間違いなく防げた事故であり、喪わずにすんだ命です。

 上記記事のように、法改正後に急激に変わってしまった(大幅に伸びた)自己申告の数字は、単なる数字が増えたということだけではなく、いい加減だった運転免許交付制度の問題を露呈したといえる数字ではないのだろうか。

 事故後、何度も警察にてんかんの自己申告者数を聞いたが、ずっと教えてもらえなかったことは、以前のブログにも書いたし、著書の中でも触れさせていただいた。
 僕たちが初めて自己申告者数を知ったのは、平成24年5月16日(水)17:00衆議院第一議員会館で行われた「民主党法務・内閣・厚生労働合同部門会議」でのことです。
 その時、やっとの思いで警察庁から聞き出した「事故後平成23年5月から平成24年2月までに申告されたてんかんの自己申告者数を調査した結果は、2430人/約1年です」という言葉。
 自己申告者数が少ない現状については、ある程度想定はしておりましたが、関係団体の方から「てんかん患者は100人に1人いる」と聞いておりましたので、その時は、あまりにも少ない自己申告者数に衝撃を受けたのを記憶している。

 そして、法改正後に今回明らかになった数字・・・
 事故後、あんなにも鹿沼のクレーン車の事故が報道されたにもかかわらず、申告した人は2430人しかいなかったが、昨年は、申告者数こそ分からないものの免許の取り消し者数自体が、2313人になったという記事。

 
 ”自己申告”という運転免許制度がいかにいい加減な制度であったか・・・

 ルールを守っていない大人がどれだけ存在していたのか・・・

 数字になって明確に露呈したといえる。

 いったいあとどれくらいの人が、”他人の命を奪う”、または”自分の命を失う”という危険な運転を続けているのだろうか・・・