あの日 鹿沼児童6人クレーン車死亡事故遺族の想い - blog -

てんかん無申告で運転免許を不正取得したクレーン車の運転手により、登校中の児童6人が歩道上で轢き殺された事故【遺族ブログ】

危険運転致死傷罪新法成立について

2013-11-20 | 日記

 本日、参議院本会議において、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律案(内閣提出第52号)の採決の瞬間を傍聴してまいりました。

 採決の瞬間を6人の子どもたちとともに迎えることが出来ましたこと、感謝の意を込め報告させていただきます。

 そして、我々の法改正への想いに賛同し、今まで支え続けてくださった20万人の方々にも、改めてお礼申し上げます。

 「ありがとうございました」

 20万人の皆様、地元議員、各報道機関の皆様においては、事故発生当初から今まで、絶えず我々の事故の”問題点”に目を向け、「事故原因の本質に目を向けてほしい」 「命の重みを考えてほしい」という我々の想いを風化させることなく、世の中や国に問いかけ続けてくださったこと、重ねてお礼申し上げます。

 当初どのくらい集まるのか予想もできず、各自宅のプリンターで、3000部ずつ、2つの法改正の署名用紙を印刷し、事故現場である鹿沼市樅山町からスタートさせた署名活動ではありましたが、4ヵ月という短期間で20万人もの悪質事故に対する国民の悲痛な叫びを集めることができ、 結果、6人の子どもたちの命が国を動かし、「事故原因の本質」 「命の重み」 に目を向けた2つの法改正が実現できたということは、大切な大切な我が子の命を奪われた親にとっては、6月7日衆議院採決の道路交通法改正に続き、子どもたちに我々がやってきた活動を報告できることではないかという思いでいます。

 この法案を通すため、様々な問題との苦渋の決断の中、命の問題と必死に向き合い、ご決断またはご尽力下さった大臣や関係機関の皆様、地元議員の方々をはじめ、我々に署名を託してくださった20万人の方々、今まで見守り続けて下さった皆様と法改正成立の瞬間を迎えることができ、 言い尽くせない感謝の気持ち・・・ 逢いたくても逢うことができない我が子への想い・・・ 悪質事故撲滅に対する我々の強い強い想い・・・ 様々な想いが込み上げてまいりました。

 

 「命とは、一人に一つしかない大切な大切なものです」

 「どんなことがあろうとも、身勝手な考え方で法を犯し、他人の命を奪っていい権利なんてあるはずはありません」 

 

  

 

 本日、皆様との署名活動によって、2つの法改正が実現しました。

 

 しかし、大切なことは、これらの法で裁かれることでも、裁くことでもありません・・・

 

 何よりも、何よりも大切なのは命です。

 

 これら2つの法改正を機に、今一度、皆さまが ”愛する家族” や ”愛する人” に想いを馳せ、悲しい事故がなくなる社会が実現する日が来ることを心から願っております。

 

 

事故から2年半・・・

 

どれだけ時が経とうとも、悲しみは少しも減ることはないということを知りました。

そして、どれだけ時が経ち、今までどれだけ涙を流したとしても、あふれ出る想いや涙がなくなる日は来ないということも知りました。

命とは、そういうものなのだと思います。

我が子への愛とは、そういうものなのだと思います。

 

 

事故が起きてしまったことは現実で、我が子が亡くなってしまった事も現実・・・

その受け入れられない現実の苦しみの中で、何故、自分が生かされているのか・・・

何故、苦しくても生きていかなくてはならないのか・・・ということに、ずっと苦しんでまいりました。

でも、もし、そのことにも何か意味があるのなら、”決して取り戻すことのできない命” について、伝えていけることがあるのかもしれないと今は思っています。 

 

 

何よりも大切なのは ”命” であるということを・・・。