あの日 鹿沼児童6人クレーン車死亡事故遺族の想い - blog -

てんかん無申告で運転免許を不正取得したクレーン車の運転手により、登校中の児童6人が歩道上で轢き殺された事故【遺族ブログ】

心安らかに生きたい

2015-12-31 | 日記
毎年あたりまえのように家族で幸せを願った新年は、ルールを守らなかったたった一人の運転手によって、幸せを願う新年ではなく、大芽がいない年月を数字として胸の内に確認させられる新年に変えられてしまった。

何のために生き、何を喜びに生きていくのだろう...
そんなことを考えてしまう自分がいる。

これから先もずっとこの苦しみと悲しみを背負って生きていかなくてはならないのだろうし、それが犯罪被害者や遺族というものなのかもしれないが、新年を迎えるにあたり、せめて、僕たちのような犯罪被害者やその遺族というものになってしまう人が無くなる事を心より願う。


何の罪もない9人の重軽傷者を前にして、言い訳はしてほしくない。

2015-12-06 | 日記
てんかん発作で事故 初公判
NHK北海道NEWSWEB 11月30日 19時04分

 ことし8月、後志の共和町で運転中にてんかんの発作で意識を失い、自転車の男女9人をはねて重軽傷を負わせたとして、危険運転傷害などの罪に問われている男の初公判が札幌地方裁判所小樽支部で開かれ、男は「発作が起こるとは思っていなかった」として危険運転傷害の罪を否認しました。
 この事故はことし8月、共和町の国道で自転車に乗っていた男女9人が軽乗用車にはねられ重軽傷を負ったもので、札幌市北区の無職、井嶋正博被告(57歳)がてんかんの発作のおそれがあると認識しながら運転して事故を起こしたとして、危険運転傷害と道路交通法違反の罪に問われています。
 30日の初公判で井嶋被告は「発作が起こると思いながら運転したわけではない。起こらないと思っていた」と述べ、起訴内容のうち、危険運転傷害の罪を否認しました。
 一方、検察は冒頭陳述で「被告は、診断を受けている医師に運転していいかと尋ね、何度も、控えるようにとか、だめだとか言われている。てんかんの発作が起こる認識がなかったとはいえない」などと指摘しました。

【NHK北海道NEWSWEB】
 
 
<自動車運転死傷行為処罰法>
(危険運転致死傷)
第三条 アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状況に陥り、人を負傷させた者は十二年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は十五年の懲役に処する。

二 自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響によりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者も、前項と同様とする。


記事では、30日の初公判で井嶋被告は「発作が起こると思いながら運転したわけではない。起こらないと思っていた」と述べ、起訴内容のうち、危険運転傷害の罪を否認しました。
と書かれている。


今更何を言っているのだろうか・・
運転免許の更新の際、きちんと自己申告をしている人が言うならわかるが、どんな言い訳をしても、自己申告をせず、不正に運転免許を取得したからこそ事故が起きてしまったのだし、不正取得してしまった事実と、その行為が大事故を引き起こし、罪もない9人に重軽傷を負わしている現実は、今更変えることはできない。
事故が起きてしまってからでは遅いのだ。

あの時もそうだった。持病を申告せず、運転免許を不正取得した運転手が運転するクレーン車が、通学児童の列に突っ込み、我が子が轢き殺されたとき、クレーン車の運転手は、子ども達を心配することよりも先に、「居眠りした」と嘘のセリフで自分を擁護し、言い逃れをしようとした。
過去10年間で12回も起こしてきた事故の中で培ってきた言い逃れの常套句でもあるかのような、事故直後の嘘の供述だった。
しかし、あの時の刑法では、運転免許を不正に取得して人を轢き殺しても、医師に何度も運転を控えるように言われていたとしても、刑法の条文に危険運転致死の適用条件がなく、6人の児童が歩道上でクレーン車に轢き殺されたとしても、たったの7年(自動車運転過失致死)しか求刑することが出来なかった。

検察にも「刑法の条文に書いていないことは裁けない」と言われた。

6人の命が突然理不尽な事故で奪われて、たったの7年しか求刑できない現実に打ちのめされた。
悔しかった・・・無力だった・・・

だけど、今は違う。
全国20万人方々が賛同してくれたの署名活動により刑法の条文改正がなされ、危険運転致死傷罪として刑法の条文に明確に記載されている

あの時とは違う。

言い訳しても許されるものではない。