自転車9人事故:車運転の会社員を危険運転致傷の罪で起訴
毎日新聞 2015年09月09日 21時58分
北海道共和町の国道276号で8月、自転車の男女9人が乗用車にはねられ、重軽傷を負った事故で、札幌地検小樽支部は9日、車を運転していた札幌市北区篠路5の7の会社員、井嶋正博容疑者(57)を自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)の罪で札幌地裁小樽支部に起訴した。
起訴状などによると、井嶋被告は8月19日午前10時20分ごろ、てんかんのため、意識障害が生じる恐れがあるにもかかわらず、乗用車を運転。発作を起こして意識を失い、ツーリング中の大学生の列に突っ込んだとしている。
捜査関係者によると、井嶋被告は2011年11月から、てんかんのため通院。事故当日は発作を抑える薬を服用していたが、1人目の被害者をはねてから約170メートルも止まらなかったことや、本人が発作の影響を認めていることから、地検はてんかんの発作が原因だったと判断し、危険運転致傷罪を適用した。
適切に薬を服用していれば、てんかんの発作は抑えられるが、事故の可能性を認識しながら運転し、事故を起こした場合は危険運転致死傷罪が適用される。井嶋被告は医師から運転を控えるよう指導されており、今年8月の運転免許証の更新の際にはてんかんの持病を申告していなかったという。
道警岩内署は自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で逮捕していた。【日下部元美】
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栃木県鹿沼市樅山地内で、てんかんの持病無申告の運転手が運転するクレーン車に、最愛の我が子、6家族の最愛の子ども達が通学中、意識を失った運転手に歩道上でひき殺された事故が起きたのは2011年4月18日・・・
あの日、クレーン車が、今回の運転手のように170メートル意識を失いながら歩道上を走行していたとしたら、何人の児童の命と未来が奪われてしまっていたのだろうか・・・
そして、いったいどれだけの人が例えようのない悲しみの涙を流し、幸せだった人生を、わが子とともに歩んでいくはずだった幸せな未来を、終わることのない悲しみと苦しみの人生に変えられてしまっていたのだろうか・・・
クレーン車の運転手の母親が、裁判直前に自宅にやってきた時、言っていた言葉、「やりたいことをやらずに荒れた生活を送るより、車に乗りたければ、やりたいことをやって死んでしまうのはいいと思った」
それに対し、「それは、あなたのお子さんの話でしょう。あなたのお子さんが車を運転しているのは公道ですよ。公道であれば人の命を奪ってしまう可能性だってあるのですよ」と答えるしかなかった。
自分の命だけが命であって、他人の命は命とも思っていない考え方に対し、空しい会話をしたことを今でも鮮明に覚えている。
いかなる理由があろうとも、飲酒運転や持病無申告など自分の身勝手な考え方で法律を犯し、他人の命を奪っていい権利なんてない。
いかなる理由があったとしても許されるものではない。
命とは、一人にたった一つしかない、大切な大切なものなのだから・・・