八田路 Hatta Road
延々と烏山頭水庫の敷地を歩き、一旦外の通りに出る。通りの名前は八田路。
八田與一紀念區 八田與一記念公園 (臺南市官田區嘉南里)
烏山頭水庫(ダム)の工事中に建設された宿舎の4棟を再現したそう。
田中及市川宅 田中・市川宅
こちらは棟続きで2世帯が入る。
八田宅
こちらが八田さんのお宅。
本日開放 八田宅
建物内に入れるようである。
玄関を入るとスリッパがずらり…
靴下を履いている人はそのままで、履いていない人はスリッパを履くよう書いてあったと思う。スリッパで畳を歩くのはと如何なものかと思うが、素足で上がって欲しくないのかな。
洋間
ここはスリッパにふさわしいが、自分は靴下のままである。
書斎
縁側より庭を望む!
和室
お部屋から庭を眺める!
手洗い鉢や蛇口が新しいが…
復元建築ですから。
湯沸し器がついとる…
復元ですから。
コンセントも新しいな…
家紋は木瓜紋(もっこうもん)
台湾で木瓜と言うとパパイヤを思ってしまう。
それでは八田さんのお宅をお暇する…
八田外代樹夫人雕像 八田外代樹夫人銅像
外には夫人の銅像が建てられている。
庭に回ってみる!
池は台湾本島をかたどっているそう…
表に回らず、木戸から隣のお宅へ…
隣の庭は…
赤堀宅
赤堀さんのお宅では和菓子屋さんが営業中だった。勝手に庭をウロウロしなくてよかった。
阿部宅
これで4棟の建物を見てきた。他の人はほとんど見掛けず、八田さん宅では貸切であったが、帰ろうとすると何組か訪れる人があった。
絆の桜
揮毫は石川県出身の森喜朗元首相である。この記念公園が出来た時の式典に森さんが出席していたニュースをテレビで見たが、どういうつもりか八田さんの名前は言わなかった。日本であまり知られていない訳である。台湾では著名な方なのだが。
再び烏山頭水庫の敷地に戻り、延々と戻る…
実に広大な公園である。記念公園とダム入口では、バス停一つ隣である。
烏山頭水庫 (臺南市官田區烏山頭里嘉南)
これで台湾で行っておきたいところの一つを訪問出来た。実に有意義な時間だった。バスに乗り遅れてしまったが、タクシーに乗ってまで来て正解だった。
観光バスが入って行く
烏山頭水庫停靠站(停留所)
帰りはローカル路線バスで帰る。往きのタクシーの運ちゃんから名刺を貰っているが、そもそも電話を持っていない。さて、この後はなるべく早く、台北の宿に向かいたい。どう行くのが正解なのか。お金に余裕があればタクシーで高鐵(新幹線)の駅に行けばよいが。
ここから善化、隆田、新營へのバス路線があるが、新營行の便が次に来る。途中の停留所を見ると、林鳳營火車站とあり、終点の新營站まで行かなくても列車に乗れる。林鳳營から區間車(各駅停車)に乗り、新營で自強號(特急)に乗り換え、台北へ向かうのがよさそう。
停留所には 4G Free Wi-Fi が!
免費 FREE USB 充電座
バス停でUSBの充電が出来る。一寸、蓋を開けてみる。
誰もいないバス停で、何十分もバスを待つ。昼食はしてないし、少し空腹を覚える。日本へのお土産のお菓子、「千味Q餅」を一つ食べる。実に旨い。滋養もありそうである。
今日空氣品質不良、請減少戸外活動、出門配戴口罩防護!
今日は空気の品質が不良なのに、戸外を散策し、マスクもしていなかった。どうしよう。
あと6分で新營行が来る
大台南公車 新營客運 黄1 新營-六甲 (烏山頭水庫)
マイクロバスがやって来た。乗車すると悠遊卡を運転士側の読取部にをタッチして席に着く。先客はいなかったが、途中からボツボツ乗ってくる。しかし乗客は5人を超える事はなかった。バスの運ちゃん、なかなかアグレッシブな運転をする。これなら終点の新營まで案外早く着くのではないか。途中でスーツケースを引いたおばさんが乗って来たら、少し運転が丁寧になったような気がする。六甲という街を細かく回り、林鳳營の街に向かう。途中で高鐵(新幹線)の高架を潜る。この辺に駅があればと思う。最寄りは嘉義か。跨線橋で縱貫線の線路を超え、林鳳營の駅に着いた。やはりここで降りる事にする。またしてもICカードで運賃無料だった。
大台南公車 新營客運 黄1 新營-六甲 (林鳳營火車站)
黄1 新營-六甲 烏山頭水庫(14:06)→林鳳營火車站 電子票證(IC)免費(無料)
※新營客運のサイトによると、烏山頭水庫-林鳳營間は現金29元、ICカード3元となっている。
臺灣鐵路管理局 縱貫線 林鳳營車站 (臺南市六甲區中社里林鳳營)
駅頭の様子!
思いがけず雰囲気の良い木造駅舎に出会う。ここに戦前の駅舎があるとは知らなかった。佇まいが何ともいい。
售票窗口(出札口)と剪票口(改札口)
候車室(待合室)
月台(プラットフォーム)より駅舎を望む!
昭和8年竣工の木造駅舎。大切に使われている。ところで、林鳳營から區間車に乗り、新營で自強號に乗り換えられると思ったのは勘違いで、時刻表をよく見ると接続していない。台湾の時刻表には對號列車(自強號・莒光號などの全車指定席列車、特急・急行等に相当)と非對號列車(區間車などの全車自由席列車、普通列車に相当)が別々の頁に記載されているので、見誤ったのである。乗るつもりだった自強號が目の前を通過してゆく。先程のバスで自強號の停車する新營まで行くのが正解だったのか。スーツケースの御婦人は林鳳營で降りなかった。自強號に乗れないのは残念だが、この雰囲気のいい木造駅舎に出会えたのでよしとしよう。暫くして區間車が入ってきた。
臺灣鐵路管理局 縱貫線 區間車 3198次 [EMU500型] (林鳳營)
縱貫線で林鳳營を出発
急いで台北の宿に向かうはずが、思いもよらず各駅停車の旅となる。座席は窓を背にしたベンチシート(ロングシート)である。どこかで高鐵(新幹線)に乗り換えようと思うが、嘉義、雲林、彰化といった駅は縱貫線(在来線)と高鐵(新幹線)の駅が離れていて、バスに乗って移動しなければならない。岩国と新岩国のような感じである。ならば先の在来線と新幹線が直接接続している駅まで行った方が乗り換えが楽である。そうすると高鐵の台中と接続する新烏日まで行く事になる。途中で自強號に乗り換えられないかと調べてみるが、今乗っている列車が一番早く新烏日に着く。観念して各駅停車の旅を続ける。今まで見逃してきた北回帰線のモニュメントを車窓に見る事が出来た。ここは一度訪れたい。濁水溪を渡り、集集線の線路を見て、田中も過ぎ、彰化を出て烏溪(大肚溪)を渡り、成功を過ぎると、ようやく新烏日に到着した。台湾でこんなに長い距離を各駅停車で移動した事はなかった。あたかも18きっぷの旅であった。
臺灣鐵路管理局 縱貫線 區間車 3198次 [EMU500型] (新烏日)
縱貫線で新烏日站到了
縱貫線 區間車 3198次 林鳳營(14:45)→新烏日(16:50) 45ET571 電子票證票價158元
台湾では新幹線と在来線は別組織。改札を出て高鐵(新幹線)の駅に向かう。在来線の臺中車站には新幹線は来ない。開業したばかりの頃はがらんどうだった在来線の新烏日の駅構内にも店舗がたくさん出来ている。
周氏蝦捲 (臺中市烏日區高鐵東一路 在来線駅構内)
臺南・安平で行列の出来ていた蝦捲屋さんが出店している。行列は無い。
丸亀製麺 台中高鐵店 (臺中市烏日區三和里站區二路 新幹線駅構内)
新幹線の駅構内に入ると、うどん屋さんが。お昼を食べていないので、うどんくらい食べたいが、台湾に来て食べている場合じゃないと先を急ぐ。隣には寿司屋も見える。自動券売機で次に出る列車の切符を買いたいが、購入出来ない。出発時刻が迫っているからだろうか。出札口に回り、列に並ぶ。じりじりする。ようやく自分の番が回ってくる。どうやら指定席は売り切れのようで、自由席となる。窓口氏はこれが早いからと、30分くらい後の速達列車に乗るよう案内するが、自由席ならどの列車に乗ろうが勝手である。改札を入って階段を駆け上がると、ちょうど列車が停車している。最寄りの車両から乗り込む。はて自由席は何号車だったか。
單程票(自由座) 台中→台北(675元)
切符に書いてある。自由座(自由席)は10~12号車の3両である。自由席の車両に向かって歩く。デッキにも人が立っている。そこで座って駅弁を食べているニイチャンもいる。万事休す。自由席に空席なぞない。通路にも人が立っている。日本の混み合う新幹線そのものである。車内販売でコーヒーを買って、臺南・安平で買ったお菓子、千味Q餅を食べようとしていた目論見は崩れた。「我要買一杯咖啡」と覚えた中国語を話す機会もなくなった。列車は台中を出ると、苗栗を通過、新竹も通過、桃園も通過する。窓口氏の案内したのより30分程前の速達列車だったらしい。座れないのは残念だが、列車は速い。地下に入って板橋に到着。空席が出たので腰掛ける。降りる台北は次の駅で、列車はもう速度を上げない。品川から東京まで座って行くようなもので、わずか7分で到着した。通路に立っている時間の方が長かったが、台中から台北まで46分というのは実に早い。 (つづく)
台灣高鐵 242次列車 [700T型TR29] (台北)
高鐵で台北站到了
ここまで民國107年11月26日撮影(切符の画像を除く)
高鐵 242次 台中(17:08)→台北(17:54) 129-10 票價675元(自由座)