弘兼憲史著、モーニングKC刊
1983年から1992年まで週刊モーニングに掲載されたシリーズの単行本、全17巻を読みました。本作品は2018年まで続いた「島耕作シリーズ」の出発点になった作品です。最初はチャライ男の島が、4巻当たりから俄然輝きだしますが、お約束通り、都合の良い運に恵まれて難事を解決したり、訳が分からないほどモテたりします。そして、こだわりが少なく、変な予見と偏見がなく、素直に悩む。これらの特質を維持しつつ、年齢と責任の程度に応じて成長して行く姿は、半沢直樹シリーズの悪役張りの(あるいは不条理な言動の)連中が登場することによって際立ちます。
本シリーズで島は離婚しますが、聞き分けが良く都合の良い娘だけ残らなければ、本シリーズの島は成立し得ないことが良く分かります。仕事と家庭の両方に全力で向き合うのは、不可能だというのが、作者の意図なのでしょう。残念なことに、スピンオフ作品以外はすべて読了してしまいました。
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○弘兼憲史:1 ○弘兼憲史:2 ○課長島耕作 ○弘兼憲史:読み切りから始まった『島耕作』 徹底取材の現実味
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評価は4です。
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〇カメラまかせ 成り行きまかせ 〇カメラまかせ 成り行きまかせその2
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