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読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

パックス・チャイナ 中華帝国の野望

2025年07月02日 08時00分03秒 | ■読む

近藤大介著、講談社現代新書刊
近藤さんの著作を読んで、的確かつユーモアのある文章に惹かれました。
そこで、今度は少し堅めの中国関係の著作を三冊読み進めようと思います。
最初の著作が、2016年に出版された本書です。

本書は「2014年後半」から「2016年」までを時系列に章立てし、中国の戦略と外交を辿っています。
その際、アメリカ、日本、韓国、北朝鮮を主として、世界各国との外交や出来事を整理して述べています。
文章は相変わらず平易で簡潔で理解しやすい。
アマゾンのレビューを見ても、一部の左巻きの方の感想を別にすれば、私と同様な意見のようです。

冷静で偏らない視点で観察し、思想的な偏りは無いに感じます。
北京大学への留学経験を記した「北京大学三ヵ国カルチャーショック」を呼んで感じたのは、素直で好奇心が強いお人柄でした。
左に寄りすぎた人達のこじつけと感じる言動は見苦しいものの、近藤さんの発言は信頼できる様に感じます。
例えば、日本では低く見られる中国の新幹線を、静かで揺れない素晴らしい乗り心地と率直に発言したことに、ちょっと驚きを感じましたが、近藤さんの率直なお人柄を感じました。

本書を読むと、中国の動向は無論のこと、それに対する日本とアメリカの政治の流れが良く分かります。
例えば、アメリカのオバマ政権の曖昧さに触れ、日本の外交関係者が同氏を「アメリカの菅直人」と読んでいたと紹介している件を読んで、腑に落ちた気がします。
良書と思います。
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近藤大介
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評価は5です。

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カメラまかせ 成り行きまかせ  〇カメラまかせ 成り行きまかせその2


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