読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

私の老年人生論:カセット

2010年01月22日 06時51分52秒 | ■聴く
早川一光語り、NHKカセット刊
著者は京都府立医科大学を卒業後、京都市西陣で地域医療に取り組み、本著作の時点で40年間を、その活動に捧げてきたとのことです。戦後間もなくであったため、まだ貧しい人達が多く、病院経営は困難を極めたようですが、挫折することなく医療に邁進したようです。その当時は、伝染病など、貧困に起因する衛生環境や栄養状態を反映した病気が多かったそうですが、日本が豊かになるにつれ、成人病が増えて言ったとのことでした。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/早川一光
     http://warajiisha.ld.infoseek.co.jp/
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著者が地域医療に長年従事しているうちに、患者も年齢を重ね、多くの人々を見送ったようです。そして、地域医療故に、患者の家庭の事情にも通じ、嫁と姑の関係や親子関係にも様々な事情があることを見聞きしています。その体験から、含蓄の深い幾つかのアドバイスがありました。例えば「楽に死ぬためには、生を精一杯生きなければならない。一生懸命生きた結果として安楽な死がある。」といった趣旨の発言には感服しました。
挫けそうになりながら、己の信念に従って、地域医療という苦労の多い活動に邁進した早川さんの言葉には、ずっしりとした重みがありました。
評価は4です。

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