
マーク・グリーニー著、ハヤカワ文庫NV刊
グレイマン・シリーズの第7作目です。
今回は、シリアの反体制組織から、シリアの独裁者の愛人を拉致することを依頼されます。
得られた情報によって何とか拉致に成功したものも、予想外の第三者の襲撃に巻き込まれ、ようやく窮地を脱したのでした。
愛人を依頼人に届けた際、依頼人が意図的に襲撃される情報を伝えなかったであろうことを指摘したが、相手は、素人同然の人物達で要領を得ない。
その背後には、フランスの情報関係組織のOBがおり、その人物の差し金の様だ。
更に依頼を受けたが、信頼できないことからジェントリーは依頼を断るが・・・。
現実のシリアの状況を元にした虚構を精緻に作り上げ、その中で、非常に困難な任務をこなしして行くジェントリーの姿は、本シリーズに共通した「正義の味方」そのものです。
ストーリー構成も凝っていて、状況が二転三転し、結末の行方がさっぱり分からない、という気合いの入った労作です。
ただ、単調な展開が長く、終盤の圧倒的な展開を読み終えて、苦労して読み進んだ満足感がありました。
-------------------------
○マーク・グリーニー
-------------------------
評価は4です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
〇カメラまかせ 成り行きまかせ 〇カメラまかせ 成り行きまかせその2
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます