
下記リンクによれば、著者は「TVチャンピオン「アキバ王選手権」(2005年)で優勝」した程、秋葉原のオタク文化に造詣の深い方とのこと。
本書は2013年の出版で、ちょっと昔の時点での論考ですが、「オタク」が一般化しつつある状況下での分析なので、現在でも一定程度オタクの実相を理解するのに役立つと思います。
本書の主眼は、オタクに対して訴求力のある商品を作り、適切なプロモーションを展開する上で留意すべき事柄を説明することです。
その前提として「オタク」の性向と行動パターンを明快に解説していて、これが、とても面白く意外でした。
私の性向に通じる部分もあり興味深くもありました。
「萌え」などのオタクにまつわる言葉の意味合いや感覚も解説してあり、これも興味深く読みました。
来日した外国人を取材するテレビ番組で、日本のアニメに夢中になり、日本語を学び、アニメの聖地を巡ったり、テレビゲームのソフトを買い漁る為に来日したりする方が登場して驚きます。
そういった方達の割合は多くはないかもしれませんが、日本文化が確実に国外に及んでおり、それがかなりの「オタク」度を惹起していることに驚きます。
ディープなオタク文化が、後世、文化史上のエポックとなるかもしれません。
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○寺尾幸紘 ○オタク
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