読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

消費増税では財政再建できない

2013年08月19日 18時33分05秒 | ■読む
野口悠紀雄著、ダイヤモンド社刊
昨年の一月に出版された著作です。署名は大変分かり易いのですが、内容は予定されている消費税の増税だけで今後の社会保障費をまかなえず、三割程度まで増税しなければならない事、そもそも消費増税が社会保障費の財源に馴染まない事、現行の消費税制度にインボイスがないことが致命的な欠陥である事が述べられています。
また、国際消費のメカニズムを解説し、一般に流布されている解釈が正しくないことを示しています。また、復興増税の財源が論理的に正しくなく、対外資産でまかなう事を提案しています。更に、社会保障費の考え方を根本から改める必要性を指摘しており、私は納得しました。
今後の人口減少が社会へ及ぼす影響を述べた後で、高齢化の影響も分析しています。最期に、高齢化に伴う介護需要が、今後の日本の労働受け入れ分野とした上で、少子高齢化の影響による労働の需給について分析を展開し、最期に、この重要な分野こそが、日本のフロンティア産業と捉えて、公共と市場との役割分担の在り方を提案すると共に、今後の介護の在り方を厚生労働省だけに任せるべきないとしています。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/野口悠紀雄
     http://www.noguchi.co.jp/
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安易に評論に堕する事無く、代案をきちんと提示している点に好感が持てました。
評価は4です。

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