■「霊魂不滅を疑う考え方は、たとえば古代の唯物論者はもちろん、古代懐疑論者の考えに前例をみることができるが、ポンポナッツィはなぜ、霊魂不滅の学説と闘わなければならなかったのか」
――中世の哲学においては、死や霊魂について考えることが、しばしば思わぬ認識上の発見をもたらした。
このテキストでもそれは言えることだが、しかし、タイトルから類推しうるほどオカルト的な内容ではない。
《ポンポナッツィ . . . 本文を読む
■理路を整然とさせるためにも、既述の〈求聞持法とアーカシャ〉、〈空海、求聞持と虚空蔵〉の流れから、以下に空海の入定をめぐる覚書をとどめておきたいと思います。
《空海の入定をめぐって》
『統日本後記』によると、空海は承和二年三月二十一日、紀伊国の禅居、高野山において示寂した。このとき淳和上皇の勅書には、〈禅関僻左、凶問晩伝、不能使者奔赴相助荼毘、……〉というようにあり、入定窟の上に建てられた廟 . . . 本文を読む
空海、求聞持と虚空蔵
■善無畏三蔵(六三七~七三五)が中国にもたらした虚空蔵求聞持法は、日本から唐に留学した道慈律師(?~七四四)が授法しています。道慈は在唐十七年にして三論、法相、華厳学をきわめ、求聞持法はさらに善議、護命、勤操、神叡らに相承されたといわれ、奈良朝末から平安朝の初頭にかけて、吉野山中などで修行する学僧たちにとっては、見聞を憶持して忘れぬことはなかば必要に迫られてすることの理想 . . . 本文を読む
■こういう内容のテキストを書くと、さまざまな誤解をまねくことがあります。しかし私はいかなる宗教活動にも参加しておらず、信仰をおこなわず、どのような団体とも関係ありません。どんなささやかな金銭をも目的にしておらず、霊感商法やそれに類するあらゆる活動と無縁であることを、断言しておきます。
以下の話題は、空海が修した虚空蔵求聞持法と、シュタイナーやケイシーがいうところのアカシック・レコードとの、類似性 . . . 本文を読む