人生の謎学

―― あるいは、瞑想と世界

寺山修司の短歌 ―― 1

2012-02-11 04:51:47 | 日本文学
 昭和十年青森県生まれの寺山修司は、青森高校時代に俳句雑誌『牧羊神』を創刊、全国学生俳句会議を組織した翌年の昭和二十九年(1954)に早大に入学し、十一月に『チエホフ祭』の五十首で『短歌研究』第二回新人賞を受賞した。   一粒の向日葵の種まきしのみに荒野をわれの処女地と呼びき   桃いれし籠に頬髭おしつけてチエホフの日の電車に揺らる   チエホフ祭のビラのはられし林檎の木かすかに揺るる汽車過ぐる . . . 本文を読む