人生の謎学

―― あるいは、瞑想と世界

新プラトン主義

2008-08-25 00:14:22 | 思想・宗教
■新プラトン主義は、プロティノスを学祖とする、宗教的神秘的色彩の濃い哲学思潮です。三世紀以降にプラトン哲学と新ピタゴラス主義、アリストテレス学派、ストア学派等を折衷、総合して成立したギリシア哲学の一派であり、中世のスコラ哲学や神秘思想、ルネサンス期の自然哲学、近代のドイツ観念論などに影響を与えた。 ――プラトンは、ピタゴラス学派やソクラテスの観念論的傾向を形而上学的に深化し、事物について、その事 . . . 本文を読む

『ミリンダ王の問い』について

2008-08-24 00:14:16 | 思想・宗教
■『ミリンダ王の問い』と題されるパーリ語の原始仏典は、ギリシア人のミリンダ王と沙門ナーガセーナとの仏教教理をめぐる対話録です。3日間の問答を重ねたのち、両者のあいだに師弟関係が成立し、王は仏教に帰依することとなります。 『ミリンダ王の問い』が実際あった対話なのか、ナーガセーナが実在したのか、用いられた言語についてなど、すべてが不明ですが、ナーガセーナによる教義の内容は、やがて南方上座部の好評を博 . . . 本文を読む

六師外道

2008-03-11 02:09:00 | 思想・宗教
■釈迦の時代のインドには、バラモン教と異なる教説を唱えることが自由な空気があり、〈内道〉と呼ばれた仏教以外の宗教や哲学を信奉する人々は〈外道〉と呼ばれていた。前五世紀から六世紀にかけてのガンガー中流地域には、六師外道を含めて九十五種の外道が存在したといわれる。その多彩な発想のなかには、――たとえそれが内道に対する「変易」であるとしても――問題に直面したときの考えるヒントのようなものが散見できる。 . . . 本文を読む