鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

ひとは、たまに勘違いするもの

2016-10-31 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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色々な小学校の先生が信夫の詩を教材に使ってくれました。
読んだ子供たちが感想文を書いて送ってくれることがあります。
この日もそのことを次のようにコメントに書いています。

「子供たちからまた感想文をもらいました。
 素直なこころに触れるとうれしくなって元気が出てきます。
 もっともっと子供たちに色々と伝えていきたい。
 そういうふうに思っています。」


      ひとは、たまに勘違いするもの
                                  2008年3月

ひとは、たまに勘違いするもので、それだから
あっちへ行ったり、こっちへ行ったりするのですね
もしも小さな勘違いをしても、それに気づいていればいい
少しだけ”ずれ”を直せばいいから
こわいのは、それをそのままにすることです
小さな勘違いが大きな勘違いになることです
大きくなってからでは、もどそうとしても
それには、あまりにも時間がかかります
それには、あまりにも手間がかかります
いつも考えに入れておかないといけないですね
なにもかもがずれていってしまいます
すべてが手遅れになってしまいます
そうならないうちに、勘違いを直しておけば
大人の世界も子供の世界も、きっと大丈夫でしょう
大人のこころも子供のこころも、きっと大丈夫でしょう
そうは思いませんか

   詩手紙2008.4.4
   
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なんだか心が怒りっぽいな

2016-10-29 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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人間のおなかには虫がいるらしい。
「虫の居所が悪い」「腹の虫がおさまらない」などという言葉がありますよね。
誰しもちょっとしたことで機嫌が悪くなることがあります。
鈴木信夫も時にはこんなこともありました。
この詩は詩手紙には使いませんでした。


        なんだか心が怒りっぽいな
                                    2008年3月

きょうは、なんだか心が怒りっぽいな
どっちでもいいこと、どうでもいいことで怒ってる
「ぷんぷん、ぷんぷん」ふくれっつら
なんでだろう、まわりにまで「もやもや」をまきちらして
しまったと思ったときには、もうとりかえしがつかない
ああ、またやってしまったみたい
ただただ反省、反省、反省しきり…
ひたすらひたすら後悔、後悔、後悔の海…
かっこつかないけど、ちょっと笑ってみようかな
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わずかなものしかないけれど

2016-10-27 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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古今東西、昔も今も、贈り物は必ずありますよね。
お中元、お歳暮、クリスマスプレゼント、お誕生日、等々、書ききれないほどたくさんあります。
でも、本当にもらってうれしいものがあるでしょうか?
どこにでもあるものではなくて、心のこもったものがいいですね。

この詩は詩手紙には使われていません。


         わずかなものしかないけれど
                                        2008年3月

僕なんかになにかあげるもの、あるのかな
あちこちを探し回ってみたけれど見つからない
この部屋には、ひとつも見つからない
心のなかにあるものしかないみたい
それも、わずかなものしかない、それでもわけてあげたい、あなたに

ひとつは、自分をだいじにすることかな
僕は、それが出来ていないこと、多いから
それをするのが、しあわせになるための始まりだから
ひとつは、まわりの人をだいじにすることかな
僕は、それがほんとうに出来ているか、わからないから
それをするのが、しあわせになるための始まりだから

あなたに、しあわせになってほしいから、そういう心をわけてあげたい
それくらいしかないけれど、あなたはもらってくれるかな
それくらいしかないけれど、あなたにもらってほしいな
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From Heaven-To Heaven

2016-10-25 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この日の詩手紙のコメントにはこう書かれていました。
「わたしは、すべてのひとには神性・仏性があると思います。
 最近は、スピリチュアル・ブームとか言いますけど、
 いろんなことを見るにつけ、そういうこと(精神性)に
 もう少し早く気づかないといけなかったと思います。」


    From Heaven-To Heaven
                              2008年3月

From Heaven
わたしたちは、何度も何度も生まれてくる
あの世界から生まれてくる
そして、千年、万年もの間、繰り返してきた
そこに、わたしたちの歴史をつくってきた
To Heaven
わたしたちは、何度も何度も戻っていく
あの世界に戻っていく
そして、千年、万年もの間、繰り返してきた
そこに、わたしたちの歴史をつくってきた

From Heaven
この魂のなかにながされている
神から与えられた血液が世界中にしみわたり
わたしたち一人一人を保ちつづけている
今も…この時にも…
To Heaven
そして、もう一度、神のもとへ帰されていく
宇宙に取り込まれて、清められて
多くの魂たちにながされていく
今も…未来にも…


   詩手紙2008.6.13
   
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Man/Da/La(曼陀羅)

2016-10-23 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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昔から日本人は仏様を大切にしてきました。
仏様はいつ見ても何か心が洗われるような気がするのが不思議です。


        Man/Da/La(曼陀羅)
                                      2008年3月

この世のなりたちは、ひとつも変わったりしていない
けれど、それは、胸のなかにある「小宇宙」のようで
わたしたち、人にはそう簡単にはみえない
わたしたち、人を人にしているもの
Man/Da/Laにあらわされたように
「本当のこと」は、ふかいふかい想いでしか
みえない、わからない、はかれない
この世のなりたち、そのものは、ずっと変わっていない
けれど、それは、わたしたちを超えた「大存在」を意識させる
わたしたち、人になにか投げかけてくる
わたしたち、人の意味をかいまみさせてくれる
Man/Da/Laにあらわされたように
「本当のこと」は、ふかいふかい想いでしか
みえない、わからない、はかれない
わたしたちは、もっとふかいところで
わたしたちは、もっとふかいところで
この世というものをみていかないと
たくさんのものをなくしつづけることになる

(註)「曼陀羅(まんだら)」とは、仏教(特に密教)において聖域、仏の
   悟りの境地、世界観などを仏像、シンボル、文字、神々などを用いて
   視覚的・象徴的に表 したもの。


   詩手紙2008.3.28
   

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Sea Dragon(タツノオトシゴ)

2016-10-21 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この詩手紙を書いたのは6月のはじめです。こんなコメントでした。
「さわやかな風が吹いて気持ちいいです。日差しも明るくていい感じです。散歩でもしたくなります。こころが伸び伸びした気分になりますね。そのせいか、うちのアジサイが咲き出してきましたよ。」
季節は今と違いますが、軽い気持ちが出ています。


        Sea Dragon(タツノオトシゴ)
                                    2008年3月

海の中にふわふわって浮いてる
まるで海藻が揺れてるように
なんでだろうか、うらやましくなって
その世界の中に入っていきたくなる
なんでだろうか、眠りに落ちるように
その世界にそまりたくなってくる
人は、今とはちがう世界を見たがるもの
人は、今とはちがう世界を望んでしまうもの
ああいうふうに自然にしていたい
そう思うのも当然かもしれないよね
でも、ちがう世界に入ったとしても
あなたはあなたで、わたしはわたしでしかない
外にある世界は、それを見せてくれるね
心がなだらかで波立ってないときには、わかっていても
心が自分をなくしそうときは、わからなくなるもの
それに気づくと、内にある世界を見るようになる
あなたはあなたを見て、わたしはわたしを見ていく
あなたはわたしになれないし、わたしはあなたになれないから

 
   詩手紙200806.10      
   
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エースで4番にはなれないけれど

2016-10-19 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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人には役割があります。
学校や社会で、また会社やスポーツで、それぞれが役割を果たすことでうまく回っていくのです。
みんながエースで四番というわけにはいきません。
とはいえ、プロ野球日本ハムの大谷翔平選手の活躍には脱帽です。


    エースで4番にはなれないけれど
                                2008年3月

エースで4番にはなれないけれど
僕には僕の、チームでの役割があるはず
そう信じてきたから

相変わらず、足をひっぱることばかりで
そこには、哀しい現実がみえている
それでも、僕は役割を果たそうとするだけ

チームのためなら
どんなことでも、やれる自信はある
どんなことでも、やりとおす自信はある
それは、だれにも負けない
そして、チームから
与えられることは、めいっぱいに
与えられることは、ひたすらに
それが、僕の持ち味だから

いつチャンスがきてもいいように
準備だけは手を抜かないでおこう
さあ、チャンスよ!
はやくこい、ここで待っているから
そんな気持ちを持ちつづけたい

エースで4番にはなれないけれど
僕には僕の、チームでの役割があるはず
そう信じてきたから


   詩手紙2008.6.8
   
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ああ、ないものねだり

2016-10-17 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「隣の芝生」という言葉があります。
他人のものは何でもよく見えるということですが、人は誰しもこういう気持ちを持つものです。
鈴木信夫の場合はその差があまりにも大きいためこのような詩になったのかと思います。


        ああ、ないものねだり
                                    2008年3月

ぜんぶが順調で、素晴らしい人生が描かれている
そんな人ばかりしかいないように見えるのはなぜ?
ちゃんと仕事を手にして
しっかり結婚を手にして
かわいい子供を手にして
あたたかい家庭を手にして
それこそが「しあわせ」だと思い、また涙だね

僕が、もうこの世で手にすることはないもの
僕は、といえば…
仕事もできなくなって
結婚なんてあるはずもない、誰が相手にするものか
子供がいる喜びさえ味わえない
家族の手をわずらわすばかり
なんて「ふしあわせ」だと思い、また涙だね

こんな心でも、ぜんぶわかって愛してくれるのは
天国にいる「神様」くらいで
そばにいる「家族」くらいで
その外には「自分じゃなくて良かった」「かかわらないでおこう」
そんな冷ややかな現実が顔をのぞかせている
僕は、つい僕を責めてしまう…
「お前はバカか」「ここから消えてしまえ」とね
なんて「ふしあわせ」だと思い、また涙だね

ああ、いつもいつでも、ないものねだりになってしまう
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あぶらあげが美味しそう

2016-10-15 | 
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この日の詩手紙のコメントです。

 「今日は、テレビで「あぶらあげ」のことを取り上げていました。
  あまりに美味しそうで思わず、書いてしまいました。
  音と香りを想像する。なんか幸せな感じしてきませんか?

  そういうことを考えていたら母が、あぶらあげを買ってきました。
  以心伝心かな。」

食べ物についての詩もたくさん作っています。
また別の機会にまとめてご紹介したいと思います。


     あぶらあげが美味しそう
                              2008年3月

あげたての「あぶらあげ」が美味しそう

つくりたての豆腐から一枚一枚うすく切ってね
おもしをのせて水を切っていく
ぽたぽた、ぽたぽた、時を待つ
まるで涙と一緒にいらないものを流しているみたい
ぼくたちもそうかな、いらない気持ちは流そう
なんて思いながら見ているうちに
すっきりして、もっとうすくなっちゃった
豆腐屋のおじさんが一枚一枚だいじにあげてくれる
あぶらのいい音と香りにつつまれて
ああ、いいキツネ色だね

「おしょうゆ」かけて早く食べたいな


   詩手紙2008.3.23
   
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あなたに近づけるなら

2016-10-13 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この日の詩手紙にはコメントはありません。

「神様、仏様、〇〇様」という表現はよく使われます。
鈴木信夫の詩の中にある”あなた”はこの神様仏様を指していることが多いようです。


        あなたに近づけるなら
                                        2008年3月

ふとした”きっかけ”であなたにつながって
私はもうひとつ、みえない”いのち”をいただいた
そして、みえない”かぜ”が背中を押してくれている
だから、あなたに近づけるなら、こんなに嬉しいことはありません
そうです、あなたに近づけるなら、こんなに幸せなことはありません

こんな私が近づいていっていいのですか
そう思っていたけれど、迷いがあったけれど
あなたは、あるがままを受け入れてくれている
だから、あなたに近づけるなら、こんなに嬉しいことはありません
そうです、あなたに近づけるなら、こんなに幸せなことはありません

だから、あなたの想いに近づけるなら、こんなに嬉しいことはありません
そうです、あなたの想いに近づけるなら、こんなに幸せなことはありません
あなたに近づくことができたら、人の想いにも少しは近づけるかな
そう思っていたなら、あしたもやっていけるかな

   詩手紙2008.3.22
   
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奇跡の人のように

2016-10-11 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この日の詩手紙のコメントは、次のようなものです。
 「いつも、ヘレン・ケラーという人の偉大さをつくづく感じます。
  少しでも近づけたら・・・と思っているのですが、道はかなり遠いです。
  人間をもっともっと磨いていかないといけないですね。」
ヘレン・ケラーと比べるのは少し背伸びし過ぎのような気もしますが、目標は高く、ということかもしれませんね。


          奇跡の人のように
                                        2008年3月

わたしは、あの人のようになれるだろうか
そのように生きられるのだろうか
わたしは、あんな生きかたができたらいいのに、いつも思っている
ほんとうを言うとするなら、あこがれているのかもしれない

奇跡の人のように生きたい、そんなふうに-
でも、あんなには強く揺れずにはいられないだろう
でも、あんなには光を信じられないだろう

そこに手を届かせるには、なにをすべきなのか-
まず、わたしを光らせようとすることだろうか
まず、わたしを愛そうとすることだろうか

いまのわたしは、そこから始めなくてはいけない
それがなければ、あの人のようにはなれない
奇跡の人のようにはなれないから

ひとつずつ近づけていきたい
あと残されているであろう時間のなかで
ひとつずつ…

   詩手紙2008.5.26
   
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未来への響き

2016-10-09 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「言葉の力」と言われます。
直接何かが出来なくても、言葉の力によって、世の中を変えることだってできます。
しかしながら、アメリカで大統領選挙に向けた二人の候補者の言葉を聞いていると、これで未来はどうなるんだろうと思えます。
この日の詩手紙にはコメントはありませんでした。


        未来への響き
                              2008年3月

未来に何かを響かせたい
あなたの心にそっと目覚めさせたい
何かにあこがれ、誰かにあこがれる気持ち
それが僕たちを押し上げて、人にしていくんだね
未来に何かを響かせたい
あなたの心にそっと目覚めさせたい
何かをしたい、誰かのしあわせ願う気持ち
それが僕たちを押し上げて、力を与えるんだね

今から届けていくことが“未来への響き”になっていく
だから、いいかげんなものにしたくない
だから、いいかげんな言葉にしてはいけない
あなたにしっかり届けることが“未来への響き”になっていく
だから、いいかげんに扱いたくない
だから、すこしもいいかげんにはできない
そう思わなければ、未来は明るくできない
そう思わなければ、未来は明るくならない

今だからこそ、未来に響かせたい
今からでも遅くないから、未来に響かせたい
あなたの心にそっと目覚めさせたい


   詩手紙2008.4.19
   
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おわりのはじまり

2016-10-07 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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年に1、2回病気の進行状態を検査するために入院していました。
病気が進行するのは非常に不安です。2008年5月30日の詩手紙です。コメントは…

 「検査入院から帰ってきました。前回と変わりなく、いい状態を保っているそうです。すこし安心しました。
  気持ちをあらたに、詩を書いていこうと思います。梅雨の空を晴らすような・・・。」


        おわりのはじまり
                                      2008年3月

人は生まれた時に、おわりがはじまっていて
そこから逃れることはできないから
いつ、その時が来てもいいようにしておきたい

世界を見ておきたい、いつ、その時が来てもいいように
おわりはすでにはじまっているから

言葉を記しておきたい、いつ、その時が来てもいいように
おわりはすでにはじまっているから

生命(いのち)を愛(め)でておきたい、いつ、その時が来てもいいように
おわりはすでにはじまっているから

何かをしておきたい、いつ、その時が来てもいいように
人として美しくおわりを迎えるために

そう思うと時を無駄にできなくなってくる
そういう想いになってくる


   詩手紙2008.5.30
   
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自信のない人に

2016-10-05 | 
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この日は特にコメントは書いていません。

「自信」は大事なものですが、ともすれば「過信」あるいは「誤信」に陥る可能性もあります。
最近感じるのは、役人や議員にこうした「過信」「誤信」の人が多いように思います。


            自信のない人に
                                        2008年3月

自信のない人に伝えてみたいことがあります
あなたはなんでも理由をつけて言いわけにしてませんか
自信がない、自信が持てないって言ってね
自信が出てくるまで待っていたら、時間がいくらあっても足りない
そうは思わないでしょうか
ひとつ必要なのものがあると思うのです
それが「根拠のない自信」、つまり、理由はいらないということ
そこからはじめればいい

はじめから自信がある人なんているわけない
なにかをしているうちについてくるもの、誰でもそうです
そういう風に考えてみませんか
なんかわからないけれど、やっていけるような気になるでしょう
それでいいんです、それがだいじなんです
自信に理由づけなんて、必ずしも重要でないもの
理由なんてものは、あとでも間に合うから大丈夫
そこからはじめればいい


   詩手紙2008.5.30
   
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自己保身というのは

2016-10-03 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この日のコメントは
「かっこをつけずに自然体じゃないといいものは書けないから、あんまり意識しすぎてはいけないのかもしれませんね。
力を抜きますか・・・。」

この詩は少し力が入って理屈っぽいですが、最後の一行が本音です。


        自己保身というのは
                              2008年3月

人は弱いから自分を守ろうとする
人を守ることよりも
自分を守りたい気持ちが前に出るもの
ほんとうは自分を守ることで
人を守らなければならない
ほんとうは自分を守ることが
人を守ることにつながらなくてはならない

でも、弱いから自分だけを守ろうとしてしまう
でも、弱いから自分ばかりを守ろうとしてしまう
なさけない事だね
かっこ悪い事だね
僕のなかにも自分だけ、自分ばかり守ろうとする
いやな気持ちがあるみたい
いまも胸のあたりにあるみたい

人の事をもっと思えるようにならないとね


   詩手紙2008.5.10
   
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作品を引用するとき

作品を引用する際は、必ず作者名を記載下さい。 また、書籍に収められているものは、出版社名も併せて記載下さい。