鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

奇跡の人のように

2016-10-11 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この日の詩手紙のコメントは、次のようなものです。
 「いつも、ヘレン・ケラーという人の偉大さをつくづく感じます。
  少しでも近づけたら・・・と思っているのですが、道はかなり遠いです。
  人間をもっともっと磨いていかないといけないですね。」
ヘレン・ケラーと比べるのは少し背伸びし過ぎのような気もしますが、目標は高く、ということかもしれませんね。


          奇跡の人のように
                                        2008年3月

わたしは、あの人のようになれるだろうか
そのように生きられるのだろうか
わたしは、あんな生きかたができたらいいのに、いつも思っている
ほんとうを言うとするなら、あこがれているのかもしれない

奇跡の人のように生きたい、そんなふうに-
でも、あんなには強く揺れずにはいられないだろう
でも、あんなには光を信じられないだろう

そこに手を届かせるには、なにをすべきなのか-
まず、わたしを光らせようとすることだろうか
まず、わたしを愛そうとすることだろうか

いまのわたしは、そこから始めなくてはいけない
それがなければ、あの人のようにはなれない
奇跡の人のようにはなれないから

ひとつずつ近づけていきたい
あと残されているであろう時間のなかで
ひとつずつ…

   詩手紙2008.5.26
   
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