鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

受け継ぐもの

2017-11-30 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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世界は相変わらず対立と混乱が続いています。
歴史をそのまま引きずっているところもたくさんあります。
恨みだけをいつまでも受け継いでいる国があるのは困ったものです。

この詩手紙のコメントはこのようなものです。
「師走になります。
 こういう忙しい時こそ、考えてみたいことがありますよね。」


          受け継ぐもの
                                  2008年11月

破滅と生存の間(はざま)に放り込まれて
私たちは何処にいるかもわからなくなります…

過去の誰かから私たちは
ちゃんとしたものを受け継いできたのか
いや、受け継げていない
くだらないもの
取るに足りないもの
そればかりに手を伸ばして
未来の誰かに受け継いでもらう何か
そんなものがあるのだろうかと思ってしまう

受け継いでもらわなければならないもの
それは、いくらでもあるはず
人の幸せを願うこと
懸命に日々を生きること
それから…ほんとにいくらでもある
なのに、みんな見えてないのです
もう一度、だいじなものを見ていきませんか

   詩手紙2008.11.30
   

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ほかほか

2017-11-28 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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鈴木信夫の最初の「詩手紙」がこれです。
ここから浅田さんとの「絵手紙」「詩手紙」行ったり来たりがはじまったのです。
もっと早く紹介すればよかったのですが、季節感を感じていただくためにこの時期になりました。

焼き芋屋さんは最近あまり見かけなくなりました。
冬の風物詩だったのですが、少し寂しい気もします。


          ほかほか
                                    2008年2月9日

ふゆになると、”ほかほか”が恋しくなるね
ほかほかなものがほしくなるね
焼きいも屋さんがゆっくりゆっくりやってくる
紅い顔したさつまいもが”ほかほか”だ
「おいもを一つくださいな」
両手でもつと、じ~んと伝わってくるよ
うれしくなって割ってみると
白い湯気がふわふわふわふわと
ほっぺたにふれたら、気持ちの奥まで”ほかほか”になって
なんだかしあわせなかんじ、するでしょう

ふゆになると、なんだか恋しくなるね
ほかほかなものがほしくなるね
なんでなんだろうね
ぼくも焼きいも屋さんが焼いてくれた
じっくりじっくりと焼いてくれた
ほかほかのさつまいもみたいに
みんなにじ~んと伝わるものがあるかな
みんながとってもうれしくなるようなものがあるかな
あなたのつめたくなった心の手が
ぼくの心のほっぺたにふれたら、気持ちの奥まで”ほかほか”になるかな
しあわせなかんじ、あげられるかな

   詩手紙2008.2.9
   
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ウィンター・イルミネーション

2017-11-26 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この季節になると各地のテーマパークなどでウインターイルミネーションが開催されます。
それほど歴史はないのですが、若い人たちには人気があるようです。
綺麗なものを見て楽しめばいいのではないかとは思うものの、表面だけの美しさなのかな、とも思ってしまいます。
年を取ったせいでしょうか。

この詩手紙のコメントはこう書いてありました。
「古の文化には、誇りと高みがある。今よりも。
 そんな気がします。むかしの人は、すごい。そう思います。」


        ウィンター・イルミネーション
                                  2008年11月

冬空に余韻を残す光たち
ウィンター・イルミネーション
この手のなかに愛を降りつもらせて
僕をちがう存在にしてゆく
光はいつしか愛へと変化して
安らかな空気を生み出してゆく
心安らかに見つめるウィンター・イルミネーション

冷たい夜に余韻を残す光たち
ウィンター・イルミネーション
この手のなかにあたたかなものが
僕にまで流されてゆく
光はいつしか熱へと変化して
あたたかな空気を生み出してゆく
心安らかに見つめるウィンター・イルミネーション

   詩手紙2008.11.11
   
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ラインを越えたい

2017-11-24 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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物事が行き詰まってくると、打開するのに何かきっかけが必要です。
いま、世界の情勢は北朝鮮問題を中心にあらゆるところで行き詰まっています。
どうやって解決するか、人類の知恵が試されているのですが、世界中が自分のことしか考えていないという情けない状況になっています。

10年前の詩手紙にこんなコメントを書いています。
「自分たちの思うようにならなくても、力でケリをつけようとするだけでは、
 世界は変わらないです。もっと智慧を使わないと。そう思います。」


          ラインを越えたい
                              2008年11月

僕は止まっている
いつも変わらないパソコンの画面みたいに
いまラインを越えてみたい
何が足りない?何か無駄なものがあるか?
何をすればいい?何をつかめばいい?

何が何だかわからずに
心だけがさわがしく、ざわめいている

ほんとうは僕は止まっていたくない
いつも心のなかは決まっているのに
いまラインを越えてみたい
何が足りない?何か無駄なものがあるか?
何をすればいい?何をつかめばいい?

何が待っているかわからないから
心を揺らしすぎないでいこう

僕のいる、この風景を動かすために

   詩手紙2008.11.29
   
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リュックサックにつめこんで

2017-11-22 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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物の無い時代に育ったせいか捨てるということがなかなかできません。
だから、戸棚や引き出しはいつもいっぱいになってしまうのです。
そのため、本当に必要なものがなかなか取り出せなかったりして、あせることがままあります。
もう少し余裕を持ちたいと思いますが、うまくいきません。

詩手紙のコメントです。季節がわかります。
「陽が落ちるのが早くなって、ちょっとさみしくなってきますね。
 もうすぐ冬本番です。」


        リュックサックにつめこんで
                                      2008年11月

子供の頃、遠足に行くというと出してきたリュックサック
お菓子でいっぱいにしていませんでしたか
すると、必要なものが入らなくなって
ぜんぶがやりなおしになってしまったこと
あなたにも経験ありませんか

わたしには、人の心の中も同じに感じます
何もかもつめこもうとして、いっぱいになってませんか
心に持っているリュックサックが
あれもこれもつめこもうとして、いっぱいになってませんか
心に持っているリュックサックが

無理してつめこむのは、あなたを苦しくさせてしまうだけ
よく考えて、いらないものは入れないようにしよう
よく考えて、余計なものは出してしまおう
そうすればリュックサック軽くなって
あなたのペースで歩いていけるようになるから

   詩手紙2008.11.22
   
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コーンポタージュのみたい

2017-11-20 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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鈴木信夫の詩には食べ物をテーマにしたものが数多くあります。
この詩もその一つですが、なんとなく読むほうもあったくなる気がするのが不思議です。


        コーンポタージュのみたい
                                  2008年11月

こんなに寒いと、コーンポタージュがのみたい
ポカポカにあたためたいね
手も足も凍えてしまいそうで体をあたためたいね
こんなに寒いと、コーンポタージュがのみたい
ポカポカにあたためたいね
心も凍えてしまいそうで体をあたためたいね
ひとくちだけでしみわたって
ふっと、あたためてくれる
ひとくちだけでしみわたって
ぽっと、あたたかにしてくれる
それでちょっといい感じになれるね
それでちょっとしあわせな感じするよね
こんなに寒いと、コーンポタージュがのみたい
ポカポカにあたためたいね

   詩手紙2008.11.27
   
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悪夢から逃れたくて

2017-11-18 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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この詩のテーマとなっている「悪夢」とは何を指しているのか。
病気と向き合って生きることが悪夢なのか。
鈴木信夫の本当のこころはよくわかっていません。

この詩は詩手紙にはなりませんでした。


        悪夢から逃れたくて
                              2008年11月

悪夢から逃れたくて
もがき苦しみつづけて僕は、
どこに気持ちを置いていいか、わからずにいる

理屈でごまかして
それだけで動けずに僕は、
なにをしていけばいいか、わからずにいる

夏は、夏で疲れきっていて
ただ、だらだらとして、だらだらとして

冬は、冬で固まっていて
ただ、じっとして、じっとして

この悪夢から逃れたくて、逃れたくて
僕を壊してしまいそうで
僕をつぶしてしまいそうで
逃れようとすればするほどに
ほんとうの僕からは、わずかずつ遠のいていく
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…しがち

2017-11-16 | 
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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ブログを書きながら、ついつい「うまく書いてやろう」と思ってしまいます。
この詩を読んで「自然体」の大切さを感じます。

詩手紙のコメントはこう書いています。その通りですね。
「自分をさらけだすことも必要なのですが、
 つい『かっこつけてしまう』のが人間なのですね。
 かっこわるくてもいい・・・すこしぐらい。」


          …しがち
                              2008年11月

人は、自分を良く見せようとしがち
人は、プライド高くなりがち
人は、悩みを隠そうとしがち
人は、自信をなくしがち
でも、大切なのは、背伸びしないこと
かっこつけないこと
でも、大切なのは、ひとりで悩み続けないこと
大丈夫と言い聞かせること

人は、悲しみばかり見つめがち
人は、苦しみをつかみがち
人は、都合わるいことから眼をそらせがち
人は、人に冷たくなりがち
でも、大切なのは、すこしでも笑うこと
一度でいいから手ばなすこと
でも、大切なのは、しっかり受けとめること
すこしだけ優しくなること

   詩手紙2008.11.26
   

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土のいのち、雨のいのち

2017-11-14 | 
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日本人は土に対する想いが強いように思います。
農耕民族だからでしょうか。
しかし、都市を中心に土が見えなくなり、コンクリートに覆われるようになりました。
そこには暖かさが少なくなっています。
だからこそ土に対するあこがれが強くなるのでしょう。

詩手紙のコメントにはこう書かれています。
「土に強い生命力を感じます。雨は生命力を与えてくれます。
 人にとってたいせつなもの。感謝です。」


      土のいのち、雨のいのち
                              2008年11月

土にもいのちがあるから
そこで育つものにも、いのちがあるんだよ
たべものもいきものもそうだよ
だから、だいじにするんだよ
土があるから、鳥がいきられる
土があるから、花がいきられる
土があるから、人がいきられる
土からいのちをいただいているんだよ
だから、だいじにするんだよ

雨にもいのちがあるから
それが育てるものにも、いのちがあるんだよ
たべものもいきものもそうだよ
だから、だいじにするんだよ
雨があるから、鳥がいきられる
雨があるから、花がいきられる
雨があるから、人がいきられる
雨からいのちをいただいているんだよ
だから、だいじにするんだよ

   詩手紙2008.11.24
   
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バナナが三日月に

2017-11-12 | 
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空想とか想像というのは楽しいものです。
時には暗いこともかんがえられますが、どちらかといえば明るいことが多いと思います。
三日月が笑うというと、洗剤メーカーの花王のロゴマークを思い出しました。


     バナナが三日月に
                              2008年11月

おやつに食べようと思ったバナナ
あれっという間に
空に飛び出し、三日月になって
はは、笑ってるのがみえるから
僕も、はは、笑ってみたくなったよ
夢のなかの話だけどね…
毎日がつまらないことばっかりなら
想像してみるだけでもいいんだ
ありえないようなことを
ちょっとは楽しくなってくるかも
ばかばかしいことも、くだらないことも
うまくつかって毎日をすごそう
うまくつかって笑ってすごそう
そう言いきかせて、空を見上げると
三日月が笑ってるようにみえた

   詩手紙2008.11.21
   
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負け試合

2017-11-10 | 
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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スポーツの世界では勝ち負けが比較的容易につけられる。
今年のプロ野球は横浜ベイスターズがCSを勝ち上がり日本シリーズに挑みましたが、残念ながら2勝4敗でソフトバンクホークスに敗れました。
長い間弱い球団で最下位争いをしてきましたが、この2年はAクラスを確保しています。
いつも勝っているとそこから得るものは少ないように思う。
たくさん負けていろいろなことを経験できるのだと思う。
がんばれベイスターズ!!!


          負け試合
                                    2008年11月

負け試合をいくつ経験してきたかな
生きることには負け試合がつきまとう
その数が多いほど、つかむものがある
僕は、ほとんどが負け試合で
つかむものなんてない
そう思ってきたけど…
知らないうちにつかんでいた
それは僕にしかつかめないもの
負けて、悔しさを知り
負けて、優しさを知り
負けて、生きる意味も知った
負け試合には、「たいせつ」がいっぱい、つまっている
あとは、それに気がつくかどうか
僕は、こう思うことにしている
負けであっても、ただ負けるのではなく
心に何かをつかみ刻んでおこうと
そうすれば、負け試合は、負けではなくなる
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Bosatsu-あなたのように-

2017-11-08 | 
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2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「菩薩」は仏様の中でも一番親しまれているものではないでしょうか。
「如来」ではなく次期如来とも言われています。
「観世音菩薩(観音様)」「虚空蔵菩薩」「弥勒菩薩」「文殊菩薩」「普賢菩薩」「地蔵菩薩(お地蔵様)」
などがあります。
良く知られているのが「観音様」と「お地蔵様」でしょう。
鈴木信夫はこの菩薩のようになりたいと願っていました。

詩手紙のコメント
「菩薩像の前に立つと誰でも、不思議と神聖な気持ちになります。
 そのときの気持ちを忘れないようにしたいです。こんな時代だからこそ。」


      Bosatsu-あなたのように-
                                  2008年11月

あなたのようになれる時は来るのだろうか
わたしみたいな人間に
そんな時は来てくれるだろうか
あなたは、そのまま受け入れてしまう
鳥でも、虫でも、花でも
どんなものでも
そして、どんな人でも受け入れてしまう

あなたのようになれる時は来るのだろうか
わたしは、そういうものにはなれていない
あなたが不思議なのは
あなたの前に立つだけで-
心が静かになり、心が穏やかになること
あなたの姿を見るだけで-
心が安らかになり、心が満ちたりてくること

Bosatsu…
なれるだろうか、あなたのように

   詩手紙2008.11.23
   
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出会いの恵み

2017-11-06 | 
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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詩手紙を書くようになったのは、浅田美知子さんとの出会いがあったからです。
この出会いのおかげで毎日が意義あるものになったのです。
浅田さんから来る絵手紙によって考えるテーマをもらうことも多かったようです。
考え、調べ、詩をつくる、これが恵みだったのかもしれません。

詩手紙のコメントはこうでした。
「出会いが持つ力は偉大です。
 わたしは、たくさんのすばらしい出会いを大切にしたいです。」


        出会いの恵み
                              2008年11月

そこに出会いの恵みはありましたか
だれにも、出会いの恵みがあるのです
その恵みはふみだす力をくれる

そこに出会いの恵みはありましたか
だれにも、出会いの恵みが訪れるのです
その恵みは風向きを変えてくれる

そこに出会いの恵みはありましたか
一人一人に出会いの恵みが訪れるのです
その恵みは思いを目覚めさせてくれる

あなたの出会いは、すべてが恵みです
それをかみしめてみませんか

それがかさなりあって
わたしたちを生かしてくれるのです
それがかさなりあって
新しいものをもたらしてくれるのです

   詩手紙2008.11.18
   
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「恥知らず」になって

2017-11-04 | 
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詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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最近、日本人にこの「恥」ということがなくなってきたように思います。
政治の世界ではいろいろありました。
芸能界では昔から話のネタはつきません。
そう考えると最近の話ではないのかもしれません。

ご紹介する詩手紙のコメントは
「少しなら、「恥知らず」も必要だと思います。
 ただ、それが過ぎるとまた困りますが。」
とありました。


        「恥知らず」になって
                                  2008年11月

生きるのが窮屈になってきたら
人の視線が気になっているなら
少しくらい恥知らずになってもいいかもしれません
遠慮して小さくなっているよりは
遠慮してなにもできないでいるよりは
そう思いませんか
少しの恥知らずなら許されるはずです
こころ傷つくのを怖がるよりは
傷つかないことばっかり考えるよりは
そう思いませんか
恥知らずでもいい、そう考えて
もう少しこころ楽にしてもいいのです
それで、いいはずなのです
そう思いませんか

   詩手紙2008.11.17
   
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許し、許され、また許し

2017-11-02 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「ゆるす」を辞書で引くと「許す」「赦す」「聴す」とあります。(広辞苑)
ゆるやかにする、自由にさせる、差し支えないとみとめる、願いをききいれる、罪を免じる、義務を免じる、のがす、よいと認める
という説明がありました。
この詩のゆるすはやはり「許す」なのでしょうね。

コメントはこう書いてありました。
「この命が許されていることに感謝です。
 それをみんなが知ったら、やさしくなれるのに。」


      許し、許され、また許し
                                  2008年11月

許し、許され、また許し
くりかえし、くりかえし、くりかえし
許し、許され、また許し
今日もくりかえし、明日もくりかえし
人は、それで人になっていくのかな
僕は、分かっているのに受け入れられない
それなのに生まれてきてしまった
人は、あまりにも難しいものです

人を許し、神様に許され、また人を許し
遠い、遠い、遠いときから
人を許し、人に許され、また人を許し
今日もくりかえし、明日もくりかえし
人は、それで人になっていくのかな
僕は、分かっているのに受け入れられない
それなのに生きてきてしまった
人は、あまりにも難しいものです

そう思っていても許されているのはなぜ?
それが愛なのかもしれない

   詩手紙2008.11.15
   
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作品を引用するとき

作品を引用する際は、必ず作者名を記載下さい。 また、書籍に収められているものは、出版社名も併せて記載下さい。