鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

こころの修繕屋さん

2018-05-30 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「心の病」で苦しんでいる人はたくさんいます。
本人が意識している場合もあれば、全くわからない場合もあります。
ただ、どんな場合でも、話を聞いてあげることが何よりも大事だと思います。
誰にでもできることではありませんが、鈴木信夫はそういうことができればいいな、と感じていたのです。


             こころの修繕屋さん
                                      2009年3月

こころがどこか変だな
思ったら行くような「こころの修繕屋さん」になりたい

今日は怒られちゃった…
怒られてしょげている子は笑顔でなぐさめて
元気にしてあげられるような「こころの修繕屋さん」になりたい
今日は悲しかった…
泣いている子は大丈夫だからと声をかけて
安心させてあげられるような「こころの修繕屋さん」になりたい

こころがどこか変だな
思ったら行くような「こころの修繕屋さん」になりたい

ほかの大人がわかってくれなくても
ちょっとだけ話して、優しく言葉をかけて
話を聞いてあげられるような「こころの修繕屋さん」になりたい
もし誰もわかってくれない時にも
僕がいつも見ていてあげるから
気持ちをわかってあげられるような「こころの修繕屋さん」になりたい

そんな僕の夢はかなえられるかな
そんな大人がたくさんいたらな

   詩手紙2009.3.7
     
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Kan-ze-on-bosatsu

2018-05-28 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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我が家には白磁の「観音様」があります。
戦前に、私の父(鈴木信夫の祖父)が上海で買ってきたもので、父が亡くなったときにもらってきました。
上品な易しい顔の観音様です。
鈴木信夫は仏様が好きでした。
その中でも、やさしい「観音様」が好きだったようで、こんな詩をつくったのでしょう。

寒さが苦手だったこともあり、この時期は春を待つコメントが続きます。
「冬の終わりが待ち遠しいです。」


         Kan-ze-on-bosatsu
                              2009年3月

あなたの微笑みは、わたしを微笑ませます
どんなにか心を癒してくれるのでしょう
どんなにか心を安らかにしてくれるのでしょう
そして、微笑みのいみを教えてくれます
まさしくKan-ze-on-bosatsu
わたしは、眼を閉じて手をあわせます
ここで、あなたを感じてみます
生きるために大切な存在が
あなたです、Kan-ze-on-bosatsu

あなたの愛は、わたしを永遠にします
どこまで心を知っているのでしょうか
どこまで心を見ているのでしょうか
そして、愛することのいみを教えてくれます
まさしくKan-ze-on-bosatsu
わたしは、眼を閉じて手をあわせます
ここで、あなたを感じてみます
生きるために大切な存在が
あなたです、Kan-ze-on-bosatsu

   詩手紙2009.3.4
   
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こんな僕で、ごめん

2018-05-26 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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謝るということは難しいことです。
アメリカンフットボールの試合でのラフプレーについて、指導者たちは「指示をしたことはない」「指導が行き届かず責任を感じている」
などと言ってますが、謝罪の言葉はうわべだけで、事実を明らかにしないまま終わらせようとしています。
日本中大騒ぎですが、これも、早い段階で事実を認め、当事者に謝罪していればこんなことにはならなかったように思います。


          こんな僕で、ごめん
                                      2009年3月

僕は言います、「こんな僕で、ごめん」と。
母は言います、「こんなお母さんで、ごめん」と。
いつも僕は言ってしまうのです、「こんな僕で、ごめん」と。
そう言うと、いつも母は言ってくれます、「こんなお母さんで、ごめん」と。
ただ、あやまるだけしかできずに。
どうせ、生きているのなら。
あやまるのではなくて、感謝しようか。
それで心の空気はかわっていくかも。
それで笑いあえればいいかも。
あしたも笑いあえればいいかも。
どうせ、生きているのなら。
あやまるのではなくて、感謝しようか。
それで心の雨はあがっていくかも。
それで笑いあえればいいかも。
あしたも笑いあえればいいかも。
どうせ、生きているのなら。

   詩手紙2009.3.5  
   
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光あるうちに

2018-05-24 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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鈴木信夫は在宅勤務でシステムエンジニアとして勤めていました。
週に一日会社へ行っていたのですが、事務所が浦安市にありました。
それでこのようなコメントになったのでしょう。
詩手紙のイラストも銀杏です。
「浦安の豊受(とようけ)神社には大きな銀杏の木があります。
 生命いっぱいの表紙のようです。」

この詩は、2016年に新進の作曲家・立木貴也さんの作曲、ソプラノ歌手・西田玲子さんの歌で世に出ました。
他の曲も併せ、CDアルバム「光あるうちに」の収められています。(2016年11月発売)
      

5月19日(日)に西田さんの出身地である徳島市でコンサートが開かれました。
この「光あるうちに」などが披露されました。

        光あるうちに
                          2009年2月

光あるうちに、光あるうちに
わたしがわたしでいられるうちに

言葉にしておこうか
人の意味を
生命の意味を
神の意味を

光あるうちに、光あるうちに
わたしがわたしでいられるうちに

微笑んでおこうか
あなたに
あなたの大切な人のために
あなたのそばにいる人のために

光あるうちに、光あるうちに
わたしがわたしでいられるうちに

何をしておこうか
ここでここにいて
だれかのために
大切なもののために

光あるうちに、光あるうちに
わたしがわたしでいられるうちに

   詩手紙2009.2.19 
   
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内面(うちづら)と外面(そとづら)

2018-05-22 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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人間だれしも内面と外面があるのはしょうがないと思う。
最近、政治の状況を見ると、まさにこの内面と外面そのものではないでしょうか。
本音と建て前ともいえるかもしれません。
生意気なことを言ってますが、私本人も両面を使い分けています。


コメントはこう書いてありました。
「人間の幅をひろげるのは、本当にむずかしいです。まだまだです。」


          内面(うちづら)と外面(そとづら)
                              2009年3月

人というものには
内面(うちづら)と外面(そとづら)がある
それは仕方ないのかもしれない
でも
私はそれを
できるだけなくしていきたい

人というものには
内面(うちづら)と外面(そとづら)がある
それは仕方ないのかもしれない
でも
私は人によって態度がかわる
そんな人間にだけはなりたくない

人というものには
内面(うちづら)と外面(そとづら)がある
それは仕方ないのかもしれない
でも
私は表と裏のない人間でいたい
そんな人間でありたい

   詩手紙2009.3.7
   
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結んでいる糸

2018-05-20 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流は1年が過ぎました。
このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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2011年、東日本大震災のあと、「絆」という言葉がテレビや新聞にたくさん現れました。
この世の中は、支え、支えられて成り立っているのですが、何か事が起こらないと気付かないのです。
鈴木信夫は、あの災害の2年前に「絆」の大切さに気付き、この詩をつくっていたのです。
このように何気ない言葉の持つ意味を多くの詩にしています。


          結んでいる糸
                                 2009年2月

わたしたちを結んでいる糸
半分は、わたしが持っていて
あなたを支えています
半分は、あなたが持っていて
わたしが支えられています
それを絆というのですね

世の中は、あちらにも、こちらにも
糸が結ばれて、かさなりあっています
ふだんは絆があっても見えないものです
でも、ふとしたことで思いだします
あなたに話しかけることで
あなたが話しかけてくれることで
ふだんは見ようとしても見えないものです
でも、ふとしたときに思いだします
わたしがあなたを思うとき
あなたがわたしを思うとき

わたしたちを結んでいる糸
半分は、わたしが持っていて
あなたを支えています
半分は、あなたが持っていて
わたしが支えられています
それを絆というのですね

   詩手紙2009.2.20
   
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胸の中に鬼がいる

2018-05-18 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「鬼」という字を見て日本人の名字を思い出しました。
珍しい苗字の方はたくさんいらっしゃいますが、「鬼」という字の入った苗字は気の毒に思います。

この詩手紙を書いた日2月27日のお天気を調べてみたら、「雪」でした。
コメントはこうです。
「東京の初雪には驚きでした。最低気温が1.8度しかなかったそうです。
 雪は、春近い印。」


          胸の中に鬼がいる
                              2009年2月

魂という字には「鬼」が入っています
そう、胸には鬼がいるのです
どんな人でもいるのです
あなたにも、わたしにも
だいじなのは、その鬼をなだめて
眠ってもらうことなのです
それでも、ときどき顔をだしてくるから
だいじなのは、そのときにどうなだめるか
いつもそう考えているのに
相変わらず胸のなかに鬼が顔をだす
魂という字には「鬼」が入っています
そう、胸には鬼がいるのです
どんな人でもいるのです
あなたの胸の鬼は、どうしていますか

   詩手紙2009.3.1
   
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みぞれが…。

2018-05-16 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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同じようなものでも、雪は降っているときはそれほど冷たさを感じませんが、みぞれはいかにも冷たいという感じがします。
そんなみぞれでも、見方によっては、静かな、落ち着かせるものになるようですね。

この時期は天候が変わりやすいので、こんなコメントになっています。
「あたたかさもつかの間、また冬に逆戻り。」


          みぞれが…。
                              2009年2月

凍える空から白いなにかが降りてきて。
街を染めていくのがみえている。
よくみてみると、みぞれのよう…。

このみぞれが…。
色あいのきつい僕らの世界を。
やわらかな白いベールでつつみ。
静かな空気を生みだしている。

このみぞれが…。
色あいのきつい僕らの世界に。
つめたい白い息をふきかけて。
すべてを落ちつかせていく。

みぞれよ、あなたが…。
ここから去ったら。
春がすこしずつ近づいてくるのですね。

   詩手紙2009.3.3
     
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僕らの列車はどこへゆく

2018-05-14 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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今、世界は大きく揺れています。
北朝鮮の問題が、進みつつありますが、果たしてどんな形で落ち着くのか、あるいは、決裂してしまうのか。
中東ではイランの核軍縮合意からアメリカが離脱すると言っています。また、新たな火種をまいています。
米中の貿易問題、いい迷惑なのは日本です。
どうしてこうもみんなが自分のことしか考えていないのか。
何もできない自分が情けないし、悲しいものです。


        僕らの列車はどこへゆく
                              2009年2月

地球は、ひとつの列車のようなもの
違う世界にいる人は
乗っている車両が違っているだけ
だから、それほどの違いはない
だから、わかりあうのは難しくはない
それなのに、ひとつの列車であるのを忘れ
それなのに、ひとつになれずにいる
ああ、ここからどこへゆく
ああ、僕らの列車はどこへゆく

地球は、ひとつの列車のようなもの
違う世界にいる人は
乗っている車両が違っているだけ
楽園は、どこかにある訳ではない
天国は、さがせばある訳ではない
それなのに、ものがあふれることと錯覚し
それなのに、ものにしばられている
ああ、ここからどこへゆく
ああ、僕らの列車はどこへゆく

We Are The One!ほんとうは、ひとつ

   詩手紙2009.2.26
   
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裏方の生き方

2018-05-12 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から
絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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今年の冬季オリンピックでは、日本人選手が活躍しました。
選手たちが口をそろえて「皆さんの支えがあたからです」と言っていました。
一人の選手が活躍するためにどれほどの人が裏で支えていることでしょう。

この詩をつくったのは季節が最も寒い時期でしたのでこんなコメントを書いています。
「寒いからこそ、日差しがありがたいです。」


        裏方の生き方
                              2009年2月

私は、表にたつ生き方がしたい
そんなふうにしか思えなかった
けれど知った、知ることができた
裏で支える生き方があること

もう一度、とらえなおしてみたい

いまの私には、小さなことしかできない
大きなことなんて、できるはずもない
でも、裏で支えることなら
そういう生き方なら、できるかもしれない

いまの私には、小さなことしかできない
大きなことなんて、できるはずもない
でも、そこに天意あるのなら
そういう生き方でもいいのかもしれない

それも悪くはないな、そう思う
それも生き方のひとつ、そう思う

   詩手紙2009.2.21
   
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気づいたら

2018-05-10 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流は1年が過ぎました。
このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この詩手紙を書いていた日は、たまたまあったかい日だったようです。
年々桜が開花する日が早くなってきているようですが、この年はどうだったのでしょうか。
コメントにはこう書いてあります。
「今日は、サクラが咲く季節のようです。
 ぽかぽかです。人のこころもぽかぽかにしたいですね。」


      気づいたら
                              2009年2月

気づいた人からはじめれば
気づいたところからはじめれば
ちょっとずつ進めていけるはず
ちょっとずつ広がっていくはず
だれかが、どこかで気づいたら
だれかが、なにかに気づいたら
人は生まれ変わりはじめるもの
世の中は新しい生命を生みはじめるもの
それが、大事と気づいたら
それが、必要と気づいたら
愛ある人が生まれはじめるはず
新しい空を生命が満たしていくはず
あとは、それを本気で信じられるか
あとは、それをリアルに描けるか
それだけ、ただそれだけ
気づいた人からはじめよう
気づいたところからはじめよう

   詩手紙2009.2.14
   
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満たされないもの

2018-05-08 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流は1年が過ぎました。
このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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ゴールデンウィークも終わり、少し落ち着いた日に戻りそうです。
何処かへ出かけた人も何処も行かず家でゆっくりしていた人も何か物足りない気持ちを持っているのではないでしょうか。
人間は贅沢です。なかなか満足しないようです。

今日の詩手紙のコメントは、ちょっと気分を変えて、
「チューリップは、明るい気持ちにさせてくれます。」
とありました。


          満たされないもの
                                  2009年2月

満たされないもの
椅子に座り込み
わたしのこころをがんじがらめにする
満たされないもの
グラスに溶けこんで
わたしのこころを染めたいらしい
満たされないもの、胸にあってもいい
だから、空しいこころがわかる
だから、泣いてるこころがわかる
そして、いまを生きていれば
薄味の世界のなかで
傷つかないように、傷つかないように
そうやって生きているよりはいい
薄味の世界のなかで
あたりさわりのないように、あたりさわりのないように
そうやって生きているよりはいい

   詩手紙2009.2.17
   
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助走をつけて

2018-05-06 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流は1年が過ぎました。
このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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何かをやろうとするときには準備が必要です。
陸上競技では走り幅跳びや走高跳など跳ぶ直前にはなくてはならない助走、これがしっかりとできていないといい成績は残せません。
どんなことでもその前には必要なこと・・・助走。

この詩手紙に鈴木信夫はこうコメントしています。
「高く跳ぶためにしなければならないこと。
  どれくらいできているのでしょう。私の場合・・・。」


          助走をつけて
                                2009年2月

助走をつけて
すこしだけ高めに跳んでみる
すこしだけ目に入るもの、あざやかになるかも
すこしだけ手にするもの、大きくなるかも
助走は、高く跳ぶための準備

僕たちも自分をつくるために準備をする
小さな頃から自分をつくっていくのは
そんな助走みたいなもの
しっかり助走すれば、より高く跳べる
しっかり助走すれば、より遠くに行ける

僕たちの世界には
助走のためのヒントがたくさんある
それを見落とさず、見逃さず
自分のものにしていこう
どこかで生きてくるときがくるから

より高く、より遠くに
小さくても、しっかり助走をつけて

   詩手紙2009.2.15
   
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支えと愛を切らないで

2018-05-04 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流は1年が過ぎました。
このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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鈴木信夫はいつも支えられて生きてきました。
多くの人に愛されて生きてきました。
だから、この支えと愛が無くなると生きてはいけなかったのです。
ただ生きるだけであればできたかもしれませんが、人として心をもって生きるには欠かすことができなかったのです。


          支えと愛を切らないで
                                  2009年2月

あなたのそばに、心、苦しい人がいるなら
どうか、お願い
支えと愛を切らないで
あなたのそばに、心、止めている人がいるなら
どうか、お願い
支えと愛を切らないで

支えがあれば、命をつないでいける
愛があれば、命をつないでいける
そう言えるのは
わたしは、支えによって
わたしは、愛によって生きているから

支えがあれば、勇気を持てる
愛があれば、勇気を持てる
そう言えるのは
わたしは、支えによって
わたしは、愛によって歩いているから

どうか、お願い
支えと愛を切らないで

   詩手紙2009.2.13
   
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名もなき風~So Softly~

2018-05-02 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流は1年が過ぎました。
このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「風が吹く」という言葉、良くも悪くも使われますが、どちらかといえば物事がいい方向へ進んでいく場合が多いようです。
特に、優しい風はそう感じます。
初夏の優しい風は、心を洗ってくれそうな気がします。
何か力を与えてくれそうな気がします。


        名もなき風~So Softly~
                              2009年2月

この世に愛も希望もない
感じていたあのころは
そんなふうに思うのがあたりまえ
感じていたあのころは
いま
名もなき風が吹いてくる
名もなき場所から吹いてくる
わたしの髪に、わたしの頬に
いま
この風の感触、確かめて
“わたしは生きてる”って言える
わたしに向かって、わたしの心に向かって

夜明けなんて来るはずもない
感じていたあのころは
そんなふうに見えるのがあたりまえ
感じていたあのころは
いま
名もなき風が吹いてくる
限りなき場所から吹いてくる
わたしの胸に、わたしの心に
いま
この風の中に、わたし見つけて
“こんなに愛されてる”って言える
わたしに向かって、もう一度、もう一度…

いま
名もなき風が吹いてくる
名もなき場所から吹いてくる
わたしの髪に、わたしの頬に

いま
名もなき風が吹いてくる
限りなき場所から吹いてくる
わたしの胸に、わたしの心に

   詩手紙2009.2.16
   

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作品を引用するとき

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