鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

すべてをぶちこわしてやりたい

2017-04-29 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この詩手紙のコメントです。

「この詩のように、心に色々と抱えている人が多い気がします。
 だからといって、関係のない人、父母、先生を傷つけていいわけがない。
 そこを越えてしまったら終わりになってしまうのに。
 他にも、もう一度やり直せる方法はあるのに、そこにいきついてしまう・・・。
 結論が早すぎませんか、と思います。」

最近ますます、我慢や辛抱のできない人が増えているように思います。


      すべてをぶちこわしてやりたい
                                      2008年7月

悔しい、悔しい、悔しい、悔しい
すべてをぶちこわしてやりたい
なにもかも、なにもかも、なにもかも
この世界にあるもののすべてを
そう思う日がないなら、あなたは幸せ
わたしには、そう思わないでいられる日は
そんな日は訪れないらしい
わたしにできるのは心のなかの思いを文字にたたきつけて
ばらばらにこわしてしまうことだけ
はあ、すべてをこわしてやりたい…
ためいきがでるね

すべてをぶちこわしてやりたい
悔しいから、悔しいから、悔しいから
なにもかもが、なにもかもが、なにもかもが
この背中に背負ったもののすべてが
そう見える日がないなら、あなたは幸せ
わたしには、そのような日は
そんな日は望めないらしい
わたしにできるのは心のそとにでてくる思いをすくいあげ
形なくなるまでこわしてしまうこと
はあ、すべてをこわしてやりたい…
ためいきがでるね

   詩手紙2008.7.30
   
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チャンスの前兆

2017-04-27 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この日の詩手紙のコメントです。
「あらゆるところに嘘があることが表に出てきています。
 自分都合で動いている人が多すぎる気がしてなりません。
 人に関心を持つことを忘れてはいけませんね。」
最近の事件というか話題になったことはまさにこのことだと思います。
10年前と世の中何にも変わっていません。情けないことです。


        チャンスの前兆
                            2008年7月

チャンスが欲しい、チャンスがあれば…
そういう言葉をよく聞くけれど
わたしもその想い、よく分かる
チャンスには前兆があるみたいで
問題は、それに気付くか気付かないか
ただ、それだけなのかもしれない
問題は、それを知っているかいないか
ただ、それだけなのかもしれない
チャンスをつかみとるためにすべきこと
それは、チャンスが来たときの準備をしておくこと
それは、チャンスの前兆を見逃さないこと
それしかないだろう
どんなことでもそうなのかもしれない
いつもチャンスをつかめるわけじゃない
でも、いつ来てもいいようにさえしておけば
でも、いつもつかもうとしていれば
いつかどこかで、つかめるはずだから
そう思って今日もわたしをみがいていかなくては

   詩手紙2008.9.12
   
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創造する力

2017-04-25 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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言葉によって何か作り出せるものがあるに違いない。
鈴木信夫はそう信じていたようです。
その思いは、詩集になり、歌になり、コンサートになってきました。
そして、この世を去った後も、新たに歌曲ができ、CDができ、コンサートが開かれています。
言葉は何かを作り出しているのです。


        創造する力
                            2008年7月

創造する力を誰でも持っていること
私は忘れていたようです
それはみずからの中にあるもの
それを思い出すことだったのです
まず心の中にこぎ出そうか
そこにきっかけがあるはずだから
心で創造すれば現実に近づけられる
それはみずからの中にあるもの
それを言葉にしてみようか
言葉には創造する力があるはずだから
言葉にすればいつかかなえられる
なぜかというと
地球も世界も、そうやってできたから
それがなければ、なにもなかったはず
だから心に描いて言葉にしてみよう
そこから始まるものがあるから
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一人でも一人じゃない

2017-04-23 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この時の詩手紙のコメントです。
人を思いやる気持ち、鈴木信夫の詩の真骨頂でしょう。
「ひとりぼっちだと思っている人がいたら、この詩を贈りたい。
 人には、そう感じる時があるものですが、本当はそうではないことを知らせたい。
 それだけでちょっと楽になるような気がするはずだから。」


      一人でも一人じゃない
                              2008年7月

あなたは、一人でも一人じゃない
そのことを知っていますか
そんなのわかりきったことかもしれない
そうかもしれないけれど
わたしは、ずっと一人じゃなかったのに
いつのまにやら忘れてしまっていたのです
あなたもそうなのではないでしょうか
そんなときに
“生まれてから一人だったことありましたか” 
“幼い頃はどうでしたか”
“今はどうですか”
ある人の言葉に気付かされたのです
そして、思ったのです
一人じゃないなら生きられる
一人じゃないなら生きている意味がある
今、思いなおしています
あなたもわたしもだれもかも
一人でも一人じゃない、一人でも一人じゃない

   詩手紙2008.8.1
   
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上向きで行こう!

2017-04-21 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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前向きで行こうとか後ろ向きになるな、などとよく言われますが、上向きで行こうという言葉はあまり見かけないような気がします。
下を向いてはだめだから、やっぱり上向きなのかなア…

この時の詩手紙のコメントです。

「遊びのない紐はぷっつり切れてしまうように、
 心も遊びがないといけませんね。
 なんかかたくなになるときがあります。
  まだまだ修行の途中ですね・・・。」


      上向きで行こう!
                              2008年7月

明日になにがあるのか
誰もわからないなら
うつ向かないほうがいい
そうじゃない?
だって光のさすのが見えなくなる
だって人の笑う顔が見えなくなる
だから、うつ向かないほうがいい
明日をいい一日にしたい
誰もがそう思うはずだから
上向きで行こう!
そうでしょう?
そうすれば空が広く見えてくる
そうすれば道が遠くまで見えてくる
だから、上向きで行こう!
いつも上向きで行こう!
それが誰もが素晴らしくなる方法だね
僕も上向きで行こう!

   詩手紙2008.8.19
     
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Melon,Sweet Tears

2017-04-19 | 
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この日の詩手紙にはこんなコメントがありました。

「メロンがみずみずしい絵手紙をいただいて、
 それに触発されて書いてみました。
  太陽や水への感謝と敬意を込めて。
 イラストのメロンがちょっとリアルすぎますけど・・・。」


      Melon,Sweet Tears
                                  2008年7月

メロンの果汁は、甘いけれど
ほんとうは彼の涙なのかもしれない
暑い日ざしからもらった”光たちのちから”
雨からもらった”水たちのちから”
それを”いのちのちから”にしながら
少しずつ大きくなっていったんだね
香りのいいメロンになりたい
甘いメロンになりたい
そう思いえがきながら
ひとつずつ、ひび割れをつくってきたんだね
ひび割れは大きくなるための痛み
そのときに流されたたくさんの涙
それがあって美味しいメロンになるんだね
僕らもメロンと同じかもしれない
痛みや涙が僕らをつくっていくんだね

   詩手紙2008.7.24
   
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なす

2017-04-17 | 
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2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この日の詩手紙にはこんなコメントがありました。

「ゆるやかな気持ちで、あるがままに。そんなふうにしたいですね。
 詩を書くとき、そういう気持ちで出来たらいいのですが、
 焦ったり、感情が揺れるとだめですね。
 どうしようもない時私は詩そのものにぶつけるのです。」

「なす」を見てこんな思いが浮かび、詩になったのですね。


          なす
                                     2008年7月

夏に似合うのが「なす」の紫色
「かもなす」やら「長なす」やら「水なす」やら
色々あって面白いものです
なすをとってもそうだから、人もそう
色々な人がいていいのです
こうだから、あの人はだめだとか
ああだから、あの人はだめだとか
そういうことはないのです
だから、あの人は素晴らしい
そう言えるようになりたいですよね

夏に似合うのが「なす」の紫色
焼いてもいい、煮てもいい、漬物がまたいい
色々できて面白いものです
なすをとってもそうだから、人もそう
人は色々なことができるのです
こうだから、もうできないとか
ああだから、もうできないとか
そういうことを言わないでください
だから、ぜったいできるんだ
そう言えるようになりたいですよね

   詩手紙2008.8.9
      
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ボーダーライン

2017-04-15 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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人は自分の世界に「線」を引いてしまう傾向があると思います。
その線が自分にとっていい線なのか悪い線なのか誰もわからないのです。
ただ、越えてはいけない線もあるので、そこはよく考えておかなければなりません。
それは、ボーダーラインではなくて、デッドラインなのです。


          ボーダーライン
                                      2008年7月

ボーダーラインで生きてきて
いつも生命をみて、死をみてきた「わたし」
いつも理想をみて、絶望をみてきた「わたし」
人の生き方のボーダーライン
そこから上が正しい生き方で
そこから下が情けない生き方で
そんなもの、誰がきめて、なんで従わないといけないのか
どんな生き方が美しいかなんてわからない
誰もわからないもののはずなのに
線をひくのは「わたし」誰でもない「わたし」
きめるのは「わたし」誰でもない「わたし」
この生き方がどうだったのか
それは神様だけしかわからないもの
少なくとも人がきめるものじゃない
だから「わたし」は「わたし」の生き方をするしかない
結局のところボーダーラインにいること
そんなものは関係なかったみたいだね
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負けちゃうこともあるよ

2017-04-13 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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プロ野球が始まりました。サッカーのJリーグも始まりました。
勝っても負けても見ているだけであればいいのですが、実際に試合をする選手たちは大変ですよね。
スポーツの世界は勝ち負けがはっきりしているのがいいですね。


       負けちゃうこともあるよ
                              2008年7月

今日は負けちゃってもいい
そんな日もあるからさ
だれでも少しくらいなら知ってる
そういう日があるってことを
知ってるほうがほんとうに苦しいときはつよい
知らないとほんとうには大きくなれない
僕はある意味で負けちゃってばかり
だから分かることがあるんだ
それだから伝えておきたいことがあるんだ
今日は負けちゃっても、明日は負けなければ
明日もし負けちゃっても、明後日負けなければ
それでなんとかなるから
それでなんとか生きていけるから
負けちゃったことをずっと抱えているよりは
手放したほうが心は楽になるはず
もう負けちゃったことは忘れよう
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おがみあいの気持ち

2017-04-11 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


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一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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今日の詩手紙にはこんなコメントがありました。

「夢があるってことはいいですよね。高校野球を見ているとそう思います。
 私も負けないように夢を描いていける、描き続ける人間になれるように
 頑張りたいです。」

お互いに相手を尊敬する気持ちがあれば、あらゆる場面で人間関係はうまくいくはずなのですが、そうはいかないところが情けないですね。


      おがみあいの気持ち
                            2008年7月

人と出会って、あいさつをするように
神様と出会って、手をあわせるように
おがみあいの気持ちがたいせつ
そこにあたたかなもの
そこにおだやかなもの
ながれてくるから、生まれてくるから
自分の心と出会って、手をあわせる
人の心と出会って、手をあわせる
おがみあいの気持ちがたいせつ
そこにみえなかったもの
そこにみえにくかったもの
うかんでくるから、よみがえってくるから
おがみあい、たいせつにしあって
おがみあい、いたわりあって
そこにほんとうが生まれてくるもの
そう思わないですか?

   詩手紙2008.7.21
   
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水のながれに

2017-04-09 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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病気と向き合って生きる辛さ、せつなさ、苦しさ、これは本人以外わかりません。
そこから逃げる手段はないものかと考えた末にたどり着くのが何かになりたいという気持ちだ。
この詩もその一つ。


         水のながれに
                              2008年7月

水のながれになりたい
悲しい気持ちなんて、ながしたい
悔しい気持ちなんて、ながしたい
どうやったら、ながせるかな
かんがえると、水のながれのようになること
それくらいしかないかもしれない
ああ、水のながれになりたい
どこかにはやくながれさりたい
この気持ちの置き場がないから
この気持ちは、どこにやればいいのかな
かんがえれば、かんがえるほどに
ながれさってしまいたくなってしまう
ああ、水のながれになりたい
なぜ、どうして、そんな気持ちばかりで
もう生きていられない、そんな気持ちばかりで
せつなくて、せつなくて、せつなくて
苦しくて、苦しくて、苦しくて
ああ、水のながれになりたい
そうすれば楽になれるのなら…
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100%にできなくても

2017-04-07 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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人はともすれば完璧を目指すもの。
より完全を期するあまり、どうしても無理をする。
そして、うまくいかないとすべてがダメだったように感じてしまう。
もう少し弾力的に考えたいものですね。


      100%にできなくても
                                  2008年7月

わかるかな、ぜんぶできなくてもいいって。
君は、ぜんぶできないといけない、そう思っている。
だけどね。
そうでなくてもいい。
少しでも、ひとつでも、できることがあればいい。
少しでも、ひとつでも、できればいい。
それでかまわないから。
そうやって、ひとつずつやっていけばいい。
いっぺんにやろうとしなくていい。

わかるかな、ぜんぶできなくてもいいって。
君は、いまできることをやればいい、僕はそう思う。
だからね。
いそがなくてもいい。
少しでも、ひとつでも、できるようになろうとすれば。
少しでも、ひとつでも、やりとげようとすれば。
それでいいのだから。
100%にできなくてもいい。
100%にしようとしなくていい。

   詩手紙2008.7.18
   
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こころの磁石

2017-04-05 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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詩手紙のコメントです。
「とうとう梅雨が明けました。暑い暑い夏を感じます。
 今年もがんばって夏を越えたいと思っています。」
手紙には時候の挨拶が欠かせないのですかね。
夏の暑さは越えるのが大変だったようで、決意表明になっています。


           こころの磁石
                                      2008年7月

いいものをひきよせるために
なにをしたらいいのだろうか
こころが乱れると、いいものは逃げていくらしい
だれかを恨んでいると、いいものは逃げていくらしい
みずからを否定していると、いいものは逃げていくらしい
それなら、いいことをかんがえればいい
とは言うけれど…
どうしてそれが出来ないのだろうか
いいものをひきよせたい
そう思っていても、ついこころがわるいほうに傾いて
いつのまにか、わるいものをひきよせている
こころは、まるで磁石のようなもの
だったら、わるいことは、いったんかんがえるのをやめて
こころは、まるで磁石のようなもの
だったら、こころの磁石の極を逆にするようにしよう
そうして、すこしでもいいものをひきよせていこう
それが、いつもかんがえなければならないこと
そう思わないですか

   詩手紙2008.7.19
   
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生きてることは紙のよう

2017-04-03 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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新学期が始まります。
この詩手紙にはこんなコメントがありました。

「教育って大切なものです。なんかないがしろにされている気がします。
 こどもたちを中心にしてほしいです。」

大阪の小学校の認可をめぐって世の中が大騒ぎになっています。
大人たちの思惑ばかりが前へ出て、子供たちのことは置き去りにされているように見えます。
教育が政治の道具にされてはいけないのです。


         生きてることは紙のよう
                                        2008年4月

生きてることは、すこしの風で飛ばされて
生きてることは、すこしのちからで破れてしまう
そんな紙のような弱いものにみえるけど
それほど心もとないものだから、助け合うのかもしれない
それほど確かでないものだから、支え合うのかもしれない
そこに、なにか浮かんでこないでしょうか
わたしは、人の「弱さ」と「強さ」が浮かんできます
あなたは、なにが浮かんでくるでしょうか

生きてることは、いつか出会う、それぞれのかなしみを
生きてることは、いつか出会う、それぞれのしあわせを
紙が、こぼされた水を吸うように
すべてを取り込み、それぞれの人をつくってゆく
すべてをうつして、それぞれの命をえがいてゆく
そこに、なにか浮かんでこないでしょうか
わたしは、人の「はかなさ」と「美しさ」が浮かんできます
あなたは、なにが浮かんでくるでしょうか

   詩手紙2008.7.10
   
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トマトのまるかじり

2017-04-01 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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トマトの絵手紙をもらってその返事がこの詩手紙です。
信夫はトマトが大好物でした。コメントにもその気持ちがよく表れていると思います。

「今日いただいた葉書、トマトの色使いがとてもいいです。
 緑のところがいいアクセントになっていて。
 すごくきれいな絵でいただいたので、トマトで詩を書きました。
 食べたい気持ちが出すぎですけど。」

      トマトのまるかじり
                              2008年7月

トマトが大好きで。
なつになるとスイカもいいけど、
つめたくしておいたトマトがいいな。
すこし塩をかけて、かじりたいね。
あのすっぱくてあまいかんじがいいよね。
トマトが大好きで。
あつい日には、氷もいいけど、
つめたくしておいたトマトがいいな。
すこし塩をかけて、かじりたいね。
あのあかいのをみるとね、うれしくなっちゃう。
サンドイッチにはさんだり、
きれいに切ってサラダをかざってみたり。
それも好きだけれど、やっぱり。
なんといっても、”まるかじり”だね。
いやあ、おいしそう。

   詩手紙2008.7.9
   
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作品を引用するとき

作品を引用する際は、必ず作者名を記載下さい。 また、書籍に収められているものは、出版社名も併せて記載下さい。